人の痛みや気持ちなんか、全然わからない。わかりたくもない。そう平然と言い放っていた非行少年たちが自分の犯した罪を自覚し、猛省し、変わっていく…。教育者や親の視察・講演依頼が全国から殺到する宇治少年院。その指導の実態と関係者の思いが今、初めて明らかにされる。
抜粋
■僕はこの少年院に入ってよかった…
「ここに来るまで、相手の気持ちなんて考えたことはありませんでした。だって、自分がいじめられていたとき、だれ一人僕の気持ちなんて考えてくれなかったし。自分が痛かったとき、だれも僕が痛いとは思わないからやったわけでしょう。なのに、どうして僕が相手に暴力をふるうときに、相手が痛いかどうか考えるんですか?」
「だけど、僕はここに来て、自分だってちゃんとすることもできるってことを知ったんです。ダメなヤツでもなかった。やればできるって勇気が生まれたんです。」「先生の話を聞いて、少しでも理解できるようになれたのも楽しいし、人の気持ちを考えればわかるということがあることも知りました。そういうのがわかると、自分がやったことの意味っていうか、悪いことをしたということもよくわかるようになった。僕は、そういう自分の変化が嬉しい。」
著者について
品川 裕香
ノンフィクションライター。1964年兵庫県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、出版社に三年間勤務した後に独立。教育・医療・社会問題等を異文化理解・予防的観点から取材執筆。国際ディスレクシア協会会員、発達性ディスレクシア研究会会員、日本子どもの虐待防止研究会会員
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
品川/裕香
ノンフィクションライター。1964年兵庫県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、出版社に三年間勤務した後に独立。教育・医療・社会問題等を異文化理解・予防的観点から取材執筆。国際ディスレクシア協会会員、発達性ディスレクシア研究会会員、日本子どもの虐待防止研究会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)