第４２話～第４９話までを収録し、巻末は五十嵐正邦氏の『川柳少女』とのコラボレート描き下ろし漫画が収録された。
今巻はオビにもあるように、前半は新キャラ「桜沢墨」が活躍する。無口でコミュ障というスペックで何故、千鶴と同じ「Diamond」のレンタル彼女という風俗業に所属できたのか、疑問点は残るものの、負けヒロインとして七海麻美・更科瑠夏とは一線を画した形として桜沢墨は登場する。「コミュ障の克服」という名目で、千鶴から推挙された和也が、墨のレンカノ相手を努めて行くという流れなのだが、表裏無きその純朴さが和也や千鶴にとっては新たな波瀾の呼び水となっている事に注目したいところだ。
押し掛け女房を気取る更科瑠夏ファンにとっては、臍を噬む展開で臥薪嘗胆だが、主人公・木ノ下和也の心裡を思えば、墨にレンタル彼女という風俗業に従事させる自信をもたらす結果に繋がったことは率直に認めるべきことである。
そして、負けヒロインとして埋没気味だった七海麻美が、奇策に打って出る。詳細は単行本を読んで欲しいが、麻美の奇策は自ら無理矢理覆い被せ隠そうとしていた、水原千鶴そのものの本心を炙り出す、契機になったとも言える。負けヒロイン・七海麻美が、依然本編の中核に位置し続けていると言う事を印象づける一冊です。
- コミック: 192ページ
- 出版社: 講談社 (2018/9/14)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4065122392
- ISBN-13: 978-4065122396
- 発売日： 2018/9/14
- 梱包サイズ: 17.4 x 11.7 x 1.3 cm
- おすすめ度： 9件のカスタマーレビュー
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