読み応えあり。下記縄田一男氏の解説にある通り、まさしく史実と虚構のうねりに引き込まれる、文句無しに面白い作品。
「これらの作品には、(中略)作者自身の言葉を借りれば『伝奇的手法及び文章を使いながら、歴史的事実を再構成したい』、すなわち、歴史を虚構化するのではなく、虚構によって歴史を捉え直すのだという視点が如実に息づいていた一品ぞろいだった。こうした姿勢は、当然の如く色分けされていた、歴史小説とは、歴史上の事件や人物を史実に沿って描いたものであり、時代小説(伝奇小説)とは、歴史の衣装を借りて作者の自由奔放な夢を展開するロマンであるとする分類、もしくは歴史の重みの前には伝奇的ロマンの夢等は荒唐無稽な絵空事にすぎないという、斯界に弥漫していた抜き難い偏見の無化、もしくは解消を意味していた。そして両者を完全にアウフヘーベンした時、はじめて至高の歴史・時代小説をものすることが出来る。隆慶一郎はその最も困難な道に挑んだのである。」(解説より抜粋)
影武者徳川家康(下) (新潮文庫) (日本語) 文庫 – 1993/8/31
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商品の説明
内容紹介
いまや二郎三郎は、秀忠を自在に操る家康なみの智将であった。彼の壮大な夢は、江戸・大坂の和平を実現し、独立王国=駿府の城を中心に自由な「公界」を築くことだった。キリシタン勢力を結集した倒幕の叛乱を未然に防ぎ束の間の平安を得るが、秀忠の謀略から遂に大坂の陣の火の手が上がる。自由平和な世を願い、15年間を家康として颯爽と生き抜いた影武者の苦闘を描く渾身の時代長編!
内容(「BOOK」データベースより)
いまや二郎三郎は、秀忠を自在に操る家康なみの智将であった。彼の壮大な夢は、江戸・大坂の和平を実現し、独立王国=駿府の城を中心に自由な「公界」を築くことだった。キリシタン勢力を結集した倒幕の叛乱を未然に防ぎ束の間の平安を得るが、秀忠の謀略から遂に大坂の陣の火の手が上がる。自由平和な世を願い、15年間を家康として颯爽と生き抜いた影武者の苦闘を描く渾身の時代長編。
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