清野由美が隈研吾から聞き取り、書かれた本なので、
話し言葉がメインになっているので、わかりやすい。
隈研吾の本音がよく出ていて、面白い。
確かに、隈研吾は、世界を駆け巡っている。
建築家としての世界的にブランドが確立されている。
日本人の建築家のブランド力はすごいが、常に現場に行き
ナマに話し合うという姿勢を崩していないのは重要だね。
「コンクリートに頼ってできた、重くて、エバった感じの建築が大嫌いだ」
「エラい建築家が作った、エライ建築」ということをはっきり言う。
現在では、隈研吾が エライ建築家になっているのだが。
弱い日本に生まれざるを得なかったがゆえに、悩みや迷いがある。
結局は、建築という制約の中で、格闘せざるを得ないということだ。
中国は、「理不尽な命令に対しても、冷静に応えられる人間だけが生き延びていける」「理想と現実の間、理想と欲望の間をうまくバランスさせようとする」と評価し、その上で「相手の価値の中に、自分の価値をきちんと位置づけて、相手のメリットを約束する」という交渉力ですね。
隈研吾は、そのことを、見抜いている。実に、したたかである。
東日本震災に対する隈研吾の感想と思いは、実に重要だね。
日本の行政のお金に使い方に関して、住民の意見を聞いて、組み立てるようになるには時間がかかるのだと思う。ポストポストモダンの建築の今後のあり方が、どう示されていくのかが楽しみでもある。
建築家、走る (新潮文庫) (日本語) 文庫 – 2015/8/28
隈 研吾
(著)
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本の長さ256ページ
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言語日本語
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出版社新潮社
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発売日2015/8/28
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寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
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ISBN-10410120036X
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ISBN-13978-4101200361
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
ブザンソン芸術文化センター、根津美術館、竹の家(中国)、アオーレ長岡(市庁舎)…いま世界中から依頼が殺到する建築家は、深く悩みながら疾走してきた。東京でのプロジェクト挫折、森舞台/登米町伝統芸能伝承館をはじめ地方での活躍、怒涛のコンペ参加など、その半生は紆余曲折の連続だった。「反・20世紀」的建築を創造する著者が自伝的に語り尽くしたユニークな書。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
隈/研吾
1954(昭和29)年、神奈川県横浜生れ。’79年東京大学大学院建築学科修了。コロンビア大学客員研究員、慶應義塾大学教授を経て、2009(平成21)年より東京大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1954(昭和29)年、神奈川県横浜生れ。’79年東京大学大学院建築学科修了。コロンビア大学客員研究員、慶應義塾大学教授を経て、2009(平成21)年より東京大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2015/8/28)
- 発売日 : 2015/8/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 256ページ
- ISBN-10 : 410120036X
- ISBN-13 : 978-4101200361
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
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Amazon 売れ筋ランキング:
- 146,355位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 2,786位新潮文庫
- - 7,414位アート・建築・デザイン (本)
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「一人の建築家としては、時間も余裕もある中で、ゆったりと設計に向き合うことが理想です。でも現実は、レースに引っ張り出されなかったら仕事がない。仕事がなければ事務所も自分もつぶれる。つぶれないために、休みもなしに走り続ける。そういう過酷な馬場に引き出されてしまったのです」。
現在受けているプロジェクトを地域別にすると、ヨーロッパとアメリカ、中国や韓国といったアジア、そして日本で、それぞれ3分の1ずつの割合になり、それらの地域の国々を順に駆け回る毎日なのだという。世界的な建築家、隈研吾氏の本。清野由美というジャーナリストに語った内容をまとめてもらって仕上げたとある。
東京で仕事が来なくなった時期のこと。海外への挑戦。国によるクライアントの仕事の依頼や進め方の違いおよびその背景にある思考的な相違。リスクを嫌う日本に対する危機感。「アメリカンドリーム」「コンクリート」「サラリーマン」への反発。自その場の自然との調和を生かす建築思想。あきらめを知って、面白くなった人生。右手のけががもたらした転機。両親のこと。過去の偉大な建築家のもたらしたものと、現在の著者の立ち位置。「即日設計」という面接の方法。今までの作品について。若い建築家志望の人たちに思うこと。そのようなことが書かれてある。オリジナリティにあふれる内容で面白い。また、近代建築の流れの中で、世界的な名声をもつ著者の建築の特徴を理解することができた。
現在受けているプロジェクトを地域別にすると、ヨーロッパとアメリカ、中国や韓国といったアジア、そして日本で、それぞれ3分の1ずつの割合になり、それらの地域の国々を順に駆け回る毎日なのだという。世界的な建築家、隈研吾氏の本。清野由美というジャーナリストに語った内容をまとめてもらって仕上げたとある。
東京で仕事が来なくなった時期のこと。海外への挑戦。国によるクライアントの仕事の依頼や進め方の違いおよびその背景にある思考的な相違。リスクを嫌う日本に対する危機感。「アメリカンドリーム」「コンクリート」「サラリーマン」への反発。自その場の自然との調和を生かす建築思想。あきらめを知って、面白くなった人生。右手のけががもたらした転機。両親のこと。過去の偉大な建築家のもたらしたものと、現在の著者の立ち位置。「即日設計」という面接の方法。今までの作品について。若い建築家志望の人たちに思うこと。そのようなことが書かれてある。オリジナリティにあふれる内容で面白い。また、近代建築の流れの中で、世界的な名声をもつ著者の建築の特徴を理解することができた。
2018年11月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
建築から社会が見えて、また隈研吾氏の人柄が素直に見える内容であっと言う間に引き込まれました。