私たち現代人は、学校、家庭、職場等、複数の狭い枠組みの中で、常に他者のまなざしの影響を受けながら生きています。
そんな世の中に、生きづらさを感じている方は少なくないのではないでしょうか。
本書は、今私たちが生きている現代という時代背景並びに、そのような世の中が私たちの心にどのような影響を与え、今私たちの心に何が起きているのかを教えてくれます。
1冊読み終えた頃には、自分自身についても今生きている世界についても、鳥瞰視できている自分がいると思います。
そして自分を取り巻く世界に対する認識が変化し、今まで気が付かなかった自分を発見しているかもしれません。
きっと生きづらい現状を変えるための何かを、得られているのではないでしょうか。
また本書からは、薬物治療に依存したり従来の診断クライテリアにとらわれることなく、根気強くクライアントと向き合い試行錯誤する作者の姿がリアルに伝わってきます。
これはまさに、人の心に関わるお仕事をされている方もしくはこれから目指す方の、模範的姿ではないでしょうか。
本書は、そんな作者の長年積み重ねてきた時間と努力の集大成と呼ぶに相応しい、価値ある1冊だと思います。
(早急に、教育機関の教養科目として扱われるべき内容です)
前作の『「豹変する心」の現象学 精神科臨床の現場から』、『なぜ自殺は減らないのか 精神病理学からのアプローチ』も併せて読む事で、より一層理解が深まります。
時代と共に変容する私たちの心の在り方を知り、現代をスムーズに生き抜くための・・・現代人必読の1冊です。
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