飛鳥、奈良時代の歴史に多少の知識があり、とても面白く、一気に読み終えた。
663年の白村江の戦いから710年の平城京遷都まで、大陸と当時の日本の政権が置かれていた立場を理解することができる。
主人公の阿倍船人が新都建設に関わり、難題を次々に解決していく過程は痛快であり、大事業のリーダーとして最良の人物であったかのように展開していくストーリーは、律令国家建設に奔走した時の最高権力者、藤原不比等をして頭を下げずにはいられなかったであろう。
登場人物の中に、遣唐使として唐に渡った、阿倍仲麻呂や吉備真備の幼少期の姿が出てくるのも、後の歴史を考えると重要な位置づけとなっている。歴史小説の中でも、この時代の物語は少ないので、お薦めの一冊だと思います。
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