貞観政要で語られている内容は、言われてみれば、その通りと思えるが、実行するには様々な感情が邪魔をしてなかなかできない。経営者としての自分自身の日々の行動と照らし合わせても至らぬ点ばかりが思い出される。
著名な経営者のお話しをお聞きすると、この本の内容に共通する部分が多くあり、現代の優れた経営は貞観政要と共通する考えで経営にあたっておられることが良く理解できる。これは、経営を突きつめていった結果、同様の考えに至ったのか、貞観政要を学び、または話を聴き、それを実践することで、その考えに至ったのかは定かではないが、いずれにしても貞観政要には人の上に立つ者の、あるべき姿が語られているのは確かだと考える。本としては、体系立てて話が進められておらず、また構成も一貫性がないように思え、読みやすいとは言えない。
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帝王学 「貞観政要」の読み方 (日経ビジネス人文庫) 文庫 – 2001/3/1
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- 本の長さ225ページ
- 言語日本語
- 出版社日本経済新聞出版
- 発売日2001/3/1
- ISBN-104532190452
- ISBN-13978-4532190453
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
組織の指導者はいかにあるべきか?敵の忠臣を登用せよ、部下の諫言を聞き入れよ、清貧の生活に甘んじよ―これらが『貞観政要』の教える行動鉄則だ。古来、為政者の必読書とされてきた名著を、現代のビジネスリーダーに向けて読み解いたベストセラー。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
山本/七平
1921年東京生まれ。青山学院卒業。58年山本書店を創業、70年自ら訳した『日本人とユダヤ人』がミリオンセラーとなる。その後、評論家として精力的な執筆活動に入り、81年菊池寛賞を受賞。主な著書に、『「空気」の研究』『一下級将校の見た帝国陸軍』『日本資本主義の精神』『聖書の旅』『論語の読み方』など。91年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1921年東京生まれ。青山学院卒業。58年山本書店を創業、70年自ら訳した『日本人とユダヤ人』がミリオンセラーとなる。その後、評論家として精力的な執筆活動に入り、81年菊池寛賞を受賞。主な著書に、『「空気」の研究』『一下級将校の見た帝国陸軍』『日本資本主義の精神』『聖書の旅』『論語の読み方』など。91年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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2018年8月10日に日本でレビュー済み
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7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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恥かしながら本書を読むまで「貞観政要」の名前さえ知らなかった。一読、良書だと思った。「貞観政要」が「帝王学」としては勿論、幅広くリーダーシップ論として現代でも通用する事を分かり易く教えてくれる。官民の管理職を含む小権力者が増えている現代でこそ、むしろ「貞観政要」の価値が高まっていると感じた。
一番の要点は私心を捨て他者の諌言に耳を傾けるという姿勢であろう。その意味で、現代の「帝王」たる現首相に名君・暗君論で引用された以下の言辞を贈りたい。
「君の明らかなる所以の者は兼聴すればなり。その暗き所以の者は偏信すればなり」
また、現代の用語で言えば、公務員削減や減税、能力主義に基づいた登用(世襲制の否定)、賄賂・汚職の厳禁、軍事力のプレゼンス効果等を謳っている点も興味深い。古今を問わず、統治の要諦は変らないという証左だろう。著者はこの辺のエッセンスを巧みに引き出している。それにしても、生涯に渡って命を賭して諌言役を務め、自らは清貧に甘んじた魏徴という人物は驚嘆に値する。現在の政治・社会状況に鑑みて非常に参考となる書。多くの方に一読をお薦めしたい。
一番の要点は私心を捨て他者の諌言に耳を傾けるという姿勢であろう。その意味で、現代の「帝王」たる現首相に名君・暗君論で引用された以下の言辞を贈りたい。
「君の明らかなる所以の者は兼聴すればなり。その暗き所以の者は偏信すればなり」
また、現代の用語で言えば、公務員削減や減税、能力主義に基づいた登用(世襲制の否定)、賄賂・汚職の厳禁、軍事力のプレゼンス効果等を謳っている点も興味深い。古今を問わず、統治の要諦は変らないという証左だろう。著者はこの辺のエッセンスを巧みに引き出している。それにしても、生涯に渡って命を賭して諌言役を務め、自らは清貧に甘んじた魏徴という人物は驚嘆に値する。現在の政治・社会状況に鑑みて非常に参考となる書。多くの方に一読をお薦めしたい。
2011年6月19日に日本でレビュー済み
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唐王朝の二代目太宗李世民ほど部下からの諫言を求めた君主は歴史上見当たらない。徹底して臣下からの批判を受け入れ私心を捨てて皇帝としての公的立場を忘れなかった。人間は弱いものである。自分ではそうならないと思っていても、いざ権力を握ると横暴な振る舞いを知らず知らずのうちに行ってしまう。そういう面で皇帝の地位にあった二十四年間絶えず自戒を怠らなかった太宗は立派である。
権力を持つと情報が遮断され一方向からしか情報が来なくなる、これが「偏信」を招来し「兼聴」を妨げる。創業時の功臣は守成時の能力者とはならない、ではこの時にこの功臣をどう処遇するのか。などなど、現代の経営者にも大いに参考になる内容である。北条政子や徳川家康などをはじめ日本の為政者に読み続がれ、日本の文化に深く根付いてきた「貞観政要」を今こそ学ぶべき時であると思う。
権力を持つと情報が遮断され一方向からしか情報が来なくなる、これが「偏信」を招来し「兼聴」を妨げる。創業時の功臣は守成時の能力者とはならない、ではこの時にこの功臣をどう処遇するのか。などなど、現代の経営者にも大いに参考になる内容である。北条政子や徳川家康などをはじめ日本の為政者に読み続がれ、日本の文化に深く根付いてきた「貞観政要」を今こそ学ぶべき時であると思う。
2007年10月31日に日本でレビュー済み
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「貞観政要」、リーダーシップを考える上で、極めて重要な視点を与えて
くれる良書と思います。ただし原文は大変なので、この山本七平さんの
ものを読むわけですが、これでも十分その内容は理解できます。
「守文」つまり一度できてしまったものを維持することの難しさを説き、
その一つとして、自らの行動を自省するため、側近に魏徴と王珪という2人の
(しかも敵側についていた)有能な部下をつけ、つねに自分のすることに
直言させていたという。
太宗も所々カッとなるのだが、きちんとそれに耳を傾け、自分の行動を修正
していく。まさに上に立つ者として理想的な振る舞いですね。
企業で研修を行う中でも、この視点に立ったセッションを実施しており、
これだけできた部下を持てなくても、まずは自分で自分の行動を「自省」し、
軌道修正できるような働きかけをしています。
くれる良書と思います。ただし原文は大変なので、この山本七平さんの
ものを読むわけですが、これでも十分その内容は理解できます。
「守文」つまり一度できてしまったものを維持することの難しさを説き、
その一つとして、自らの行動を自省するため、側近に魏徴と王珪という2人の
(しかも敵側についていた)有能な部下をつけ、つねに自分のすることに
直言させていたという。
太宗も所々カッとなるのだが、きちんとそれに耳を傾け、自分の行動を修正
していく。まさに上に立つ者として理想的な振る舞いですね。
企業で研修を行う中でも、この視点に立ったセッションを実施しており、
これだけできた部下を持てなくても、まずは自分で自分の行動を「自省」し、
軌道修正できるような働きかけをしています。
2009年8月12日に日本でレビュー済み
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中国の唐の時代に書かれた「貞観政要」を元に、現代のビジネスリーダーのあるべき姿を描いた内容です。
ただし、内容の多くは、"リーダーたる者こうすべし"、という形では書かれていません。
逆に、「そのように行動すると組織が滅びますよ、人心が離れますよ」、と時の太宗皇帝の行動を部下が諌め、それを太宗自ら受け入れる、という形が取られていることが多いため、自分自身の行動に投影して考えることもでき、非常に参考になる内容です。
そもそも、本書が題材としている「貞観政要」が出来上がった背景とは、則天武后(中国史唯一の女帝、中国史では悪役)が中宗に位を譲ったのち、唐の基礎を築いた太宗の時代のような立派な政治に戻ることを望み、仕官が中宗に献じた、というものだそうです。
それが日本にも輸入され、古くは源頼朝・北条政子、さらには徳川家康も読み、影響を受けたと言われるほどの書物です。
そこまでの書物でありながら、現代では認知度が低く、恥ずかしながら私もこの本を読むきっかけとなったリーダーのための中国古典という本に出会うまで、「貞観政要」という名称を知りませんでした。
この本を記した作者の狙いは、『貞観政要の解説書でも研究書でもない、一読者として興味を感じた部分、自戒の書として役立った部分を抜粋し、自分の感想を付け加えた』と作者自らが記している通り、単純に原文とその訳文が併記されている内容ではありません。
時に作者の身の回りの人物、起こった出来事と対比しながら書かれているため、リーダーシップとは何かが実例に即して学ぶことができます。
さらに、本の成立した時代背景・歴史観にも言及されているため、中国の歴史についてもあわせて学ぶことのできるようになっています。
具体的には、
・権力を3年握ればバカになる。むしろそれが普通。この「なりうる」という自覚を持って、自制するとともにお目付け役を置き、その言葉に謙虚に耳を傾けるか否かが問題。
・例え決裁がなされた後でも、承服しがたいものがあれば必ず意見具申すべきで、決裁済みだから仕方がないとそのまま実行に移してはならない。
・理想は「統治されている」という意識さえ持ちえない前提を作り出すこと。いわば、その存在を意識されないような状態が最高なのだから、リーダーは「感謝しろ」といった意識を決して持ってはならない。
・社長のやりたいと思っていることを巧みに見抜き、それを先取りする形で助言し、しかもその助言が理にかなっているように装飾しする人間がいて、それに便乗して増幅させるような状況は最悪であり、その者は最高の危険人物である。
・人間には常に節度が必要で、前例と同じかそれ以下にする心構えが常に必要。それがあらゆる意味で安全。
といったことが、唐の時代に実際にやりとりされたエピソードとともに紹介されています。
本のタイトルだけ読むと、「帝王学」とあるので、二代目・三代目向けの内容かと思いきや、それだけではありません。
たとえ部下がいなくても、年次の下の同僚と接する際にも役に立つ内容です。
また、上司部下という関係を除き、一社会人としてどうあるべきかを考えるにも有用です。
当初の刊行が1983年11月と、今から25年以上前の内容でありながら、今でも色褪せることのない、素晴らしい内容を含んだ本でした。
これで¥530とは安い買い物で、ランチ1回分を牛丼に我慢して買ってみる価値があると思います。
ただし、内容の多くは、"リーダーたる者こうすべし"、という形では書かれていません。
逆に、「そのように行動すると組織が滅びますよ、人心が離れますよ」、と時の太宗皇帝の行動を部下が諌め、それを太宗自ら受け入れる、という形が取られていることが多いため、自分自身の行動に投影して考えることもでき、非常に参考になる内容です。
そもそも、本書が題材としている「貞観政要」が出来上がった背景とは、則天武后(中国史唯一の女帝、中国史では悪役)が中宗に位を譲ったのち、唐の基礎を築いた太宗の時代のような立派な政治に戻ることを望み、仕官が中宗に献じた、というものだそうです。
それが日本にも輸入され、古くは源頼朝・北条政子、さらには徳川家康も読み、影響を受けたと言われるほどの書物です。
そこまでの書物でありながら、現代では認知度が低く、恥ずかしながら私もこの本を読むきっかけとなったリーダーのための中国古典という本に出会うまで、「貞観政要」という名称を知りませんでした。
この本を記した作者の狙いは、『貞観政要の解説書でも研究書でもない、一読者として興味を感じた部分、自戒の書として役立った部分を抜粋し、自分の感想を付け加えた』と作者自らが記している通り、単純に原文とその訳文が併記されている内容ではありません。
時に作者の身の回りの人物、起こった出来事と対比しながら書かれているため、リーダーシップとは何かが実例に即して学ぶことができます。
さらに、本の成立した時代背景・歴史観にも言及されているため、中国の歴史についてもあわせて学ぶことのできるようになっています。
具体的には、
・権力を3年握ればバカになる。むしろそれが普通。この「なりうる」という自覚を持って、自制するとともにお目付け役を置き、その言葉に謙虚に耳を傾けるか否かが問題。
・例え決裁がなされた後でも、承服しがたいものがあれば必ず意見具申すべきで、決裁済みだから仕方がないとそのまま実行に移してはならない。
・理想は「統治されている」という意識さえ持ちえない前提を作り出すこと。いわば、その存在を意識されないような状態が最高なのだから、リーダーは「感謝しろ」といった意識を決して持ってはならない。
・社長のやりたいと思っていることを巧みに見抜き、それを先取りする形で助言し、しかもその助言が理にかなっているように装飾しする人間がいて、それに便乗して増幅させるような状況は最悪であり、その者は最高の危険人物である。
・人間には常に節度が必要で、前例と同じかそれ以下にする心構えが常に必要。それがあらゆる意味で安全。
といったことが、唐の時代に実際にやりとりされたエピソードとともに紹介されています。
本のタイトルだけ読むと、「帝王学」とあるので、二代目・三代目向けの内容かと思いきや、それだけではありません。
たとえ部下がいなくても、年次の下の同僚と接する際にも役に立つ内容です。
また、上司部下という関係を除き、一社会人としてどうあるべきかを考えるにも有用です。
当初の刊行が1983年11月と、今から25年以上前の内容でありながら、今でも色褪せることのない、素晴らしい内容を含んだ本でした。
これで¥530とは安い買い物で、ランチ1回分を牛丼に我慢して買ってみる価値があると思います。
2014年6月23日に日本でレビュー済み
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一つの国(組織)を作り上げ、未来永劫繁栄させていく人事の組織運営思想書である。孔子や孟子の教えも日本において広く知られているが、この貞観政要も現代の組織を発展拡大していくうえで、重要な要素を多く包含している。ゆっくり良く考えながら読むと身近な人間的な匂いのする思想である。
この時代にあって、諫言・直言・苦言を王(首領=リーダー)に言える体制が構築されていた、されつつあったというべきか、驚嘆するばかりである。これはまさに現代にも当てはまり通じる組織であり続ける教示書と言えると思わずにはいられない。
国、組織を統治するばかりでなく、人材育成・人材登用にも通じている内容が人間くさく語られている。「貞観政要の読み方」は思わず漢文をもみてしまう面白味がある書物である。
この時代にあって、諫言・直言・苦言を王(首領=リーダー)に言える体制が構築されていた、されつつあったというべきか、驚嘆するばかりである。これはまさに現代にも当てはまり通じる組織であり続ける教示書と言えると思わずにはいられない。
国、組織を統治するばかりでなく、人材育成・人材登用にも通じている内容が人間くさく語られている。「貞観政要の読み方」は思わず漢文をもみてしまう面白味がある書物である。