旧軍の食事情を知りたくて購入しました。
最初の数ページが実食の調理例のカラー写真から始まるため、読み物として見易く、日本陸軍の黎明期から終焉までの糧食供給に関する兵站構想についても触れられており、歴史的資料としても見所があって楽しい本です。
カラーページで紹介されている福神漬飯はなかなか旨そうだったので、今度山へ行くときに試してみたいと思います。
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帝国陸軍戦場の衣食住―糧食を軸に解き明かす"知られざる陸軍"の全貌 (〈歴史群像〉太平洋戦史シリーズ (39)) ムック – 2002/10/1
- 本の長さ189ページ
- 言語日本語
- 出版社学研プラス
- 発売日2002/10/1
- ISBN-104056029199
- ISBN-13978-4056029192
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
今まで語られることの少なかった戦場での兵士の生活。兵営や戦場でのレシピの再現など帝国陸軍の糧食を軸に、明治・大正・昭和の軍装から携行備品に至る装備の変遷を一挙紹介。
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登録情報
- 出版社 : 学研プラス (2002/10/1)
- 発売日 : 2002/10/1
- 言語 : 日本語
- ムック : 189ページ
- ISBN-10 : 4056029199
- ISBN-13 : 978-4056029192
- Amazon 売れ筋ランキング: - 305,702位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2003年9月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私自身、ミリタリー系の雑誌に軍隊の糧食について書いたことがあるりますが、このようなテーマの文献がなかなか見あたらず苦労しました。そのためか、この書が出たときには感動もひとしおでした。
資料価値も高く「日本陸軍即ち糧食軽視」のイメージを払拭できる研究書です(勿論、前線での労苦、「武士は食わねど…」の風潮等は存在しましたが)。
「作ってみたが…結構うまい!」と実際に調理してしまうことや、現存する当時の食器を写真掲載していること、その詳細な糧食史から性生活への対処などまでの丁寧な解説などなど…作者の誠実な書きぶりに感服します。
なお、写真解説付きの料理は見た目にも美味しそうで、作ってしまうこと必定でしょう!?
資料価値も高く「日本陸軍即ち糧食軽視」のイメージを払拭できる研究書です(勿論、前線での労苦、「武士は食わねど…」の風潮等は存在しましたが)。
「作ってみたが…結構うまい!」と実際に調理してしまうことや、現存する当時の食器を写真掲載していること、その詳細な糧食史から性生活への対処などまでの丁寧な解説などなど…作者の誠実な書きぶりに感服します。
なお、写真解説付きの料理は見た目にも美味しそうで、作ってしまうこと必定でしょう!?
2003年1月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
カラー・モノクロ写真にとどまらず、当時用いられた図説など、非常に豊富な図版資料を誇り、尚且その図版に頼り切らずに詳細でありながら明快な解説を加えています。ミリタリーの資料としても勿論、昭和前期に至るまでの日本の社会風俗を伝える資料としての価値も非常に高い一冊です。
2016年1月26日に日本でレビュー済み
明治・大正・昭和の陸軍の兵食、調理法、輸送法などの「兵站」に特化したとっても面白い一冊です。
執筆はほとんどの記事を藤田昌雄氏が書いています。
藤田昌雄氏は、陸海軍の兵士生活や陣地構築や食事などの専門書を多数著している方で、この分野には大変造詣が深く、図版を多用しているため、見てて楽しくわかりやすい本ばかりです。
この一冊は、そうした著作の要約版とも言えます。
カラー写真ページでは当事のレシピの再現、当時の兵士の日用雑貨などが鮮明な写真で掲載されています。
本文は、図版・写真を使ってわかりやすく明治・大正・昭和の兵士の食事や日常生活を描いています。
めずらしいのは、兵士の戦場での性処理方法や道具、給水車の詳細などですね。
兵士の生活に関心を持つ方には必携の一冊です。
執筆はほとんどの記事を藤田昌雄氏が書いています。
藤田昌雄氏は、陸海軍の兵士生活や陣地構築や食事などの専門書を多数著している方で、この分野には大変造詣が深く、図版を多用しているため、見てて楽しくわかりやすい本ばかりです。
この一冊は、そうした著作の要約版とも言えます。
カラー写真ページでは当事のレシピの再現、当時の兵士の日用雑貨などが鮮明な写真で掲載されています。
本文は、図版・写真を使ってわかりやすく明治・大正・昭和の兵士の食事や日常生活を描いています。
めずらしいのは、兵士の戦場での性処理方法や道具、給水車の詳細などですね。
兵士の生活に関心を持つ方には必携の一冊です。
2016年2月10日に日本でレビュー済み
旧軍の「食事」というと、どうしても海軍のオシャレメシ=洋食がイメージされがちで、実際に海軍の食べ物を扱った本は
かなり世に出ているが(尤も、それを描くための画材資料としては、「写真で見る海軍糧食史<藤田昌雄>」以外に
その水準に達しているものは未だ見たことがない。中には「絶品!海軍グルメ物語<新人物文庫>」のように、
評価に困ってしまうものまである。概して海軍のメシ関係の本は、機械の写真が不鮮明すぎるので苦労させられる)、
これが陸軍のメシとなると、海軍よりもはるかに数が少なく(単に「読む」本というだけなら、棟田博氏の「陸軍いちぜんめし物語」のような
本が、あるにはあるのだが)、しかも自分が求めているような、マンガやイラストの画材資料として使えるほどの鮮明で大きな写真が
収録された本となると、少なくとも自分は未だ本書以外にその存在を知らない。
本書は基本的には面白く「読む」、「見る」本でありながら、画材資料としても優秀な本であり、さらに読んでいると腹まで減ってしまう稀有な本です。
以下に目次を列記しつつ、各章の感想を少し。購入の参考になれば。
カラー・フォト1 レシピ再現・下士官兵の食事
兵営での食事1・ある日の朝昼晩の食事 兵営での食事2・主食・・・混ぜ飯の例 兵営での食事3・副食・・・汁物・煮物の例
兵営での食事4・副食・・・焼き物・揚げ物の例 兵営での食事5・和物・漬物・嘗め物・甘味品の例
兵営での食事6・特別食(患者食)・・・流動食と軟食の例 戦場での食事1・部隊での炊き出し 戦場での食事2・自炊(飯盒炊飯)
戦場での食事3・非常時の食事 食器と飯盒の変遷 水筒の変遷
巻頭である本章から、46ページのカラーコラムまではオールカラー。配色やトーンの関係もあるので、カラーページはそれだけでも有難い話です。
まず冒頭、16ページに渡って下士官や兵隊さんが食べていたメニューを再現し、接写した写真をいくつも紹介。
非常にリアルで非常に面白く、非常に腹が減ります。シチュー、薩摩汁、カツレツといった美味しそうな「絵」になる素材が溢れていますが、
個人的には「患者食(病院食)」に注目。こういう、いつ使うかわからないが、あるといつの日か助かりそうな地味ネタが随所に仕込まれているのが
本書の特徴で、「読む」本としても優れている所以です。飯盒、水筒などの写真も多数収められていて、使い応えは抜群。
カラー・フォト2 下士官兵の軍装品
軍衣の変遷 帽子・鉄帽と靴 キャリング・パック 各種の携帯備品1 各種の携帯備品2 照明器材と防毒面 露営の装備
軍装、制服を含めた主な装備品(鉄帽や編み上げ靴、背嚢など)の写真を集めた章。自分などは、兵隊さんを描くときには中西立太先生の
画集を主に参考にするのですが、本章では画集ではカバーしきれない背嚢の詳細な形や各種携帯品、ナイフや鎌、小円匙(小型スコップ)などが
鮮明なカラー写真で収められており、極めて実践的。
カラーコラム
1 ビール・清涼飲料と缶詰 2 洋酒・清酒・焼酎 3 将校さんたちの憩いの場所
ビールや缶詰、カフェーの写真が大変貴重。女給さんの「色々な名刺」も紹介されていて、素材として秀逸。
フォト・ドキュメント 陸軍秘録写真選
内務班の食事 兵営の炊事場 将校の食事・酒保 飛行第二連隊の松茸狩り 飛行第二連隊、部隊祭での無礼講
戦場での炊事 戦場での食事 兵站倉庫 物品の分配風景 戦場での自給生活 トラック各タイプ 九七式炊事自動車
各種の炊事機器材 ラムネ製造機からパン焼き器まで 戦場での給水 その他の給与機器材 軍隊輸送船
武装輸送船・舟艇母船と大発 世界初の強襲揚陸船「神洲丸」
兵営で食べる食事、戦場で食べる食事など膨大な数の写真が収められているが、1ページに写真は二枚しか掲載されていないので、
写真のサイズが非常に大きいのが嬉しい。しかも、旧軍の写真は不鮮明なものが多いのですが、本書に収められている写真は
状態が良いものが多いので非常に鮮明。不鮮明なものもサイズが大きいので、気にならない。「見る」「使う」ともに最高の出来映え。
糧食通史
陸軍野戦糧食史・明治編・・・藤田昌雄
陸軍野戦糧食史・総括 明治編1・建軍から西南戦争へ 明治編2・近代化と日清戦争 明治編3・日露戦争と糧食
陸軍野戦糧食史・大正編・・・藤田昌雄
大正編1・日露戦争後の状況 大正編2・チンタオ出兵 大正編3・戦備の増強 大正編4・シベリア出兵
陸軍野戦糧食史・昭和編・・・藤田昌雄
昭和編1・機材・糧食の改良 昭和編2・事変下の野戦給与 昭和編3・昭和13年改正後の糧食 昭和編4・太平洋戦域での糧食
戦場での給水機器材・・・藤田昌雄
各時代ごとの糧食の歴史の解説。これだけで92ページものボリューム有り。本章は文章メインの章なので、「読む」ことが中心になるが、
ここでも写真のサイズが大きいので、画材としての価値は高い。本章では、とくに運搬手段と調理器具の使い方、宿舎の構築法などに
重きを置いており、当然それらのイラスト、写真、解説には事欠かない。
コラム・・・藤田昌雄
軍馬の糧秣 軍用犬の糧食 軍鳩運用法 露営と廠舎 地下要塞 兵士の食卓を左右した賄料 陸軍トイレ事情
陸軍性処理問題 船舶輸送の実態 陸軍船舶・舟艇の戦闘
ミニコラム・・・藤田昌雄
下士官の食事 営倉での食事 み号剤 飲料水の工夫
そもそも本書は文章メインになってからは、先述の優秀な海軍メシ本の著者でもある藤田昌雄氏が執筆しているので、重厚な内容。
各タイトルを見ればわかるように、よその本では簡単にスルーされる地味ネタ満載の話ばかり。馬匹用の干し草の話から、
果てはコンドームや「胴人形(ダッチワイフ)」のことまで解説していて、読み応えも使い応えも抜群。
・・・以上。とにかく面白すぎる本。収録されている内容が、よその本では絶対に拝めないネタばかりなので、
「どこたらの戦闘では誰々がどうした」的な巷に溢れる凡百の旧軍本に飽きた人には、死んでもオススメの一冊。
勿論、画材資料としても最高クラスの本なので、こちらも死んでもオススメ。
ところで、この手の「資料」としての本は、あるようでなかなかなくて苦労している人もいると思うので、
以下にとくに「使う」本の中から、個人的に有益だった本を紹介しておきます。
「戦争と文化」 桂書房 平成24年(2012)
陸軍幼年学校の修学旅行や海軍兵学校の図書館など、戦時中の文化を知るのにあると便利な本。2621曲の明治軍歌目録集は圧巻。
「わが聯隊」 ノーベル書房 昭和53年(1978)
全国各地に配置された、全45聯隊の活躍を余すことなく収めた291ページの写真集。
「日本軍装備大図鑑」 原書房 平成24年(2012)
旧陸軍の装備写真集にして、オールカラー469ページの大図鑑。
巻脚絆の巻き方は載っていないが、そこそこ便利。ただし、読む本としては最悪。
「図解 日本陸軍歩兵」 並木書房 平成18年(2006)
巻脚絆についてはここにも示されていないが、兵隊さんの動作や野戦築城などをセンチ単位で解説。
なお、巻脚絆については「第二次世界大戦軍装ガイド1939~1945(新紀元社)」を参照されたし。
「日露役陣中日誌 一看護兵の六七五日」 巧玄出版 昭和54年(1979)
日露戦争に従軍した看護兵の詳細な日記。後方における兵隊さんの戦いぶりが参考になる。
「日本海軍航空隊 軍装と装備」 モデルアート臨時増刊 平成16年(2004)
年代ごとの飛行服、首に巻くマフラーなど、ありとあらゆる装備品を写真とイラストで解説。
「図解・空母機動部隊」 並木書房 平成11年(1999)
空母の外観を書くのに使うのではなく、空母の内部やシステムを描く際に役に立つ資料。
「フォト・ドキュメント パール・ハーバー」 光人社 平成3年(1991)
「見る」ことに徹底して特化した、真珠湾攻撃の写真集。よその本では絶対にお目にかかれない写真が豊富な傑作。
「米陸軍戦闘機」 「米海軍戦闘機」 ともに学研 平成21年(2009)、同20年(2008)
アメリカ陸軍・海軍の戦闘機をそれぞれ紹介・解説する本。ともに冒頭から70ページに及ぶカラーページが秀逸。
「日VS米 陸海軍基地」 学研 平成18年(2006)
日米両軍の「基地」の解説に力を注いだ力作。写真・図解が豊富。
「アメリカの空母」 学研 平成18年(2006)
巻頭33ページのカラー写真集が、「使う」本として圧倒的な価値を誇る。そのあとの39ページの白黒写真集も、鮮明なので秀逸。
「世界の傑作機No.19 陸軍4式戦闘機『疾風』」 文林堂 平成元年(1988)
「疾風」の塗装パターン、搭乗員別のマーキング、さらに工場で量産中の「疾風」の写真などが秀逸。実物のカラー写真も有り。
「飛燕戦闘機隊」 大日本絵画 平成16年(2004)
カラー着色した写真や、「飛燕」の塗装パターンを15ページに渡って紹介。整備中、搭乗前、一服などの写真も満載。
・・・とりあえずはここまで。また何かあったら追記しておきます。
かなり世に出ているが(尤も、それを描くための画材資料としては、「写真で見る海軍糧食史<藤田昌雄>」以外に
その水準に達しているものは未だ見たことがない。中には「絶品!海軍グルメ物語<新人物文庫>」のように、
評価に困ってしまうものまである。概して海軍のメシ関係の本は、機械の写真が不鮮明すぎるので苦労させられる)、
これが陸軍のメシとなると、海軍よりもはるかに数が少なく(単に「読む」本というだけなら、棟田博氏の「陸軍いちぜんめし物語」のような
本が、あるにはあるのだが)、しかも自分が求めているような、マンガやイラストの画材資料として使えるほどの鮮明で大きな写真が
収録された本となると、少なくとも自分は未だ本書以外にその存在を知らない。
本書は基本的には面白く「読む」、「見る」本でありながら、画材資料としても優秀な本であり、さらに読んでいると腹まで減ってしまう稀有な本です。
以下に目次を列記しつつ、各章の感想を少し。購入の参考になれば。
カラー・フォト1 レシピ再現・下士官兵の食事
兵営での食事1・ある日の朝昼晩の食事 兵営での食事2・主食・・・混ぜ飯の例 兵営での食事3・副食・・・汁物・煮物の例
兵営での食事4・副食・・・焼き物・揚げ物の例 兵営での食事5・和物・漬物・嘗め物・甘味品の例
兵営での食事6・特別食(患者食)・・・流動食と軟食の例 戦場での食事1・部隊での炊き出し 戦場での食事2・自炊(飯盒炊飯)
戦場での食事3・非常時の食事 食器と飯盒の変遷 水筒の変遷
巻頭である本章から、46ページのカラーコラムまではオールカラー。配色やトーンの関係もあるので、カラーページはそれだけでも有難い話です。
まず冒頭、16ページに渡って下士官や兵隊さんが食べていたメニューを再現し、接写した写真をいくつも紹介。
非常にリアルで非常に面白く、非常に腹が減ります。シチュー、薩摩汁、カツレツといった美味しそうな「絵」になる素材が溢れていますが、
個人的には「患者食(病院食)」に注目。こういう、いつ使うかわからないが、あるといつの日か助かりそうな地味ネタが随所に仕込まれているのが
本書の特徴で、「読む」本としても優れている所以です。飯盒、水筒などの写真も多数収められていて、使い応えは抜群。
カラー・フォト2 下士官兵の軍装品
軍衣の変遷 帽子・鉄帽と靴 キャリング・パック 各種の携帯備品1 各種の携帯備品2 照明器材と防毒面 露営の装備
軍装、制服を含めた主な装備品(鉄帽や編み上げ靴、背嚢など)の写真を集めた章。自分などは、兵隊さんを描くときには中西立太先生の
画集を主に参考にするのですが、本章では画集ではカバーしきれない背嚢の詳細な形や各種携帯品、ナイフや鎌、小円匙(小型スコップ)などが
鮮明なカラー写真で収められており、極めて実践的。
カラーコラム
1 ビール・清涼飲料と缶詰 2 洋酒・清酒・焼酎 3 将校さんたちの憩いの場所
ビールや缶詰、カフェーの写真が大変貴重。女給さんの「色々な名刺」も紹介されていて、素材として秀逸。
フォト・ドキュメント 陸軍秘録写真選
内務班の食事 兵営の炊事場 将校の食事・酒保 飛行第二連隊の松茸狩り 飛行第二連隊、部隊祭での無礼講
戦場での炊事 戦場での食事 兵站倉庫 物品の分配風景 戦場での自給生活 トラック各タイプ 九七式炊事自動車
各種の炊事機器材 ラムネ製造機からパン焼き器まで 戦場での給水 その他の給与機器材 軍隊輸送船
武装輸送船・舟艇母船と大発 世界初の強襲揚陸船「神洲丸」
兵営で食べる食事、戦場で食べる食事など膨大な数の写真が収められているが、1ページに写真は二枚しか掲載されていないので、
写真のサイズが非常に大きいのが嬉しい。しかも、旧軍の写真は不鮮明なものが多いのですが、本書に収められている写真は
状態が良いものが多いので非常に鮮明。不鮮明なものもサイズが大きいので、気にならない。「見る」「使う」ともに最高の出来映え。
糧食通史
陸軍野戦糧食史・明治編・・・藤田昌雄
陸軍野戦糧食史・総括 明治編1・建軍から西南戦争へ 明治編2・近代化と日清戦争 明治編3・日露戦争と糧食
陸軍野戦糧食史・大正編・・・藤田昌雄
大正編1・日露戦争後の状況 大正編2・チンタオ出兵 大正編3・戦備の増強 大正編4・シベリア出兵
陸軍野戦糧食史・昭和編・・・藤田昌雄
昭和編1・機材・糧食の改良 昭和編2・事変下の野戦給与 昭和編3・昭和13年改正後の糧食 昭和編4・太平洋戦域での糧食
戦場での給水機器材・・・藤田昌雄
各時代ごとの糧食の歴史の解説。これだけで92ページものボリューム有り。本章は文章メインの章なので、「読む」ことが中心になるが、
ここでも写真のサイズが大きいので、画材としての価値は高い。本章では、とくに運搬手段と調理器具の使い方、宿舎の構築法などに
重きを置いており、当然それらのイラスト、写真、解説には事欠かない。
コラム・・・藤田昌雄
軍馬の糧秣 軍用犬の糧食 軍鳩運用法 露営と廠舎 地下要塞 兵士の食卓を左右した賄料 陸軍トイレ事情
陸軍性処理問題 船舶輸送の実態 陸軍船舶・舟艇の戦闘
ミニコラム・・・藤田昌雄
下士官の食事 営倉での食事 み号剤 飲料水の工夫
そもそも本書は文章メインになってからは、先述の優秀な海軍メシ本の著者でもある藤田昌雄氏が執筆しているので、重厚な内容。
各タイトルを見ればわかるように、よその本では簡単にスルーされる地味ネタ満載の話ばかり。馬匹用の干し草の話から、
果てはコンドームや「胴人形(ダッチワイフ)」のことまで解説していて、読み応えも使い応えも抜群。
・・・以上。とにかく面白すぎる本。収録されている内容が、よその本では絶対に拝めないネタばかりなので、
「どこたらの戦闘では誰々がどうした」的な巷に溢れる凡百の旧軍本に飽きた人には、死んでもオススメの一冊。
勿論、画材資料としても最高クラスの本なので、こちらも死んでもオススメ。
ところで、この手の「資料」としての本は、あるようでなかなかなくて苦労している人もいると思うので、
以下にとくに「使う」本の中から、個人的に有益だった本を紹介しておきます。
「戦争と文化」 桂書房 平成24年(2012)
陸軍幼年学校の修学旅行や海軍兵学校の図書館など、戦時中の文化を知るのにあると便利な本。2621曲の明治軍歌目録集は圧巻。
「わが聯隊」 ノーベル書房 昭和53年(1978)
全国各地に配置された、全45聯隊の活躍を余すことなく収めた291ページの写真集。
「日本軍装備大図鑑」 原書房 平成24年(2012)
旧陸軍の装備写真集にして、オールカラー469ページの大図鑑。
巻脚絆の巻き方は載っていないが、そこそこ便利。ただし、読む本としては最悪。
「図解 日本陸軍歩兵」 並木書房 平成18年(2006)
巻脚絆についてはここにも示されていないが、兵隊さんの動作や野戦築城などをセンチ単位で解説。
なお、巻脚絆については「第二次世界大戦軍装ガイド1939~1945(新紀元社)」を参照されたし。
「日露役陣中日誌 一看護兵の六七五日」 巧玄出版 昭和54年(1979)
日露戦争に従軍した看護兵の詳細な日記。後方における兵隊さんの戦いぶりが参考になる。
「日本海軍航空隊 軍装と装備」 モデルアート臨時増刊 平成16年(2004)
年代ごとの飛行服、首に巻くマフラーなど、ありとあらゆる装備品を写真とイラストで解説。
「図解・空母機動部隊」 並木書房 平成11年(1999)
空母の外観を書くのに使うのではなく、空母の内部やシステムを描く際に役に立つ資料。
「フォト・ドキュメント パール・ハーバー」 光人社 平成3年(1991)
「見る」ことに徹底して特化した、真珠湾攻撃の写真集。よその本では絶対にお目にかかれない写真が豊富な傑作。
「米陸軍戦闘機」 「米海軍戦闘機」 ともに学研 平成21年(2009)、同20年(2008)
アメリカ陸軍・海軍の戦闘機をそれぞれ紹介・解説する本。ともに冒頭から70ページに及ぶカラーページが秀逸。
「日VS米 陸海軍基地」 学研 平成18年(2006)
日米両軍の「基地」の解説に力を注いだ力作。写真・図解が豊富。
「アメリカの空母」 学研 平成18年(2006)
巻頭33ページのカラー写真集が、「使う」本として圧倒的な価値を誇る。そのあとの39ページの白黒写真集も、鮮明なので秀逸。
「世界の傑作機No.19 陸軍4式戦闘機『疾風』」 文林堂 平成元年(1988)
「疾風」の塗装パターン、搭乗員別のマーキング、さらに工場で量産中の「疾風」の写真などが秀逸。実物のカラー写真も有り。
「飛燕戦闘機隊」 大日本絵画 平成16年(2004)
カラー着色した写真や、「飛燕」の塗装パターンを15ページに渡って紹介。整備中、搭乗前、一服などの写真も満載。
・・・とりあえずはここまで。また何かあったら追記しておきます。