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希望の国のエクソダス (文春文庫) 文庫 – 2002/5/10

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商品の説明

商品説明

   バブル崩壊の2年前、著者は『愛と幻想のファシズム』で、戦後日本が作りあげてきたシステムに拮抗する「狩猟社」を登場させ、世界経済と格闘させた。13年後、教育をテーマにした本書で、著者は再び経済と出あう。金融経済の専門家、文部省官僚などへの3年にわたる徹底した取材から、正確な情報に裏打ちされた話題の超大型長編。

   2002年、失業率は7%を超え、円が150円まで下落した日本経済を背景に、パキスタンで地雷処理に従事する16歳の少年「ナマムギ」の存在を引き金にして、日本の中学生80万人がいっせいに不登校を始める。彼らのネットワーク「ASUNARO」は、ベルギーのニュース配信会社と組んで巨額の資金を手にし、国際金融資本と闘い、やがて北海道で地域通貨を発行するまでに成長していく。

   少年犯罪の凶悪化、学級崩壊など、さまざまな教育問題が噴出し、「学校」「文部省」「親」と責任の所在をたらい回しにする世間を尻目に、子どもたちは旧来の前提に縛られた大人の支えを必要としないことを立証する。『愛と幻想のファシズム』では、システムの破壊を目的とした狩猟社は、その過程で自身がシステム化していくという自己矛盾を抱え崩壊した。「ASUNARO」もまた崩壊の予感が示唆されているが、今回、著者はその手前であえて筆を置く。子どもたちには「希望」を与え、大人たちには「絶望」を突きつける。「ASUNARO」に拮抗するシステムを、今度は社会や大人たちの側が提示する番である。(中島正敏) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容紹介

2002年、一斉に不登校を始めた中学生がネットビジネスを展開し、遂には世界経済を覆した! 閉塞した現代日本を抉る超大型長篇
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

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登録情報

  • 文庫: 452ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2002/5/10)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4167190052
  • ISBN-13: 978-4167190057
  • 発売日: 2002/5/10
  • 商品パッケージの寸法: 15.4 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.4 97件のカスタマーレビュー
  • Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 37,856位 (本の売れ筋ランキングを見る)
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カスタマーレビュー

トップカスタマーレビュー

投稿者 カスタマー 投稿日 2001/4/4
形式: 単行本 Amazonで購入
「荒唐無稽で現実味のない物語」という評価は、言葉づかいをちょっとシフトすれば 、「夢があり、希望にあふれる物語」になる。その評価そのままに、これは児童文学 の傑作だと思う。
アフガンゲリラに参加した日本人少年をきっかけに、日本中の中学生がすべて不登校 に入る。彼らは「あすなろ」と名乗り、インターネットを駆使して新たなビジネスを 起こしていく。一方、沈滞する政治、経済、社会に悩む日本政府は、アジア通貨圏の 構築に突き進むが、これがヘッジファンドに狙われ、日本経済は危機的状況に陥る。 そして、不登校の中学生集団に過ぎなかった「あすなろ」が、このとき大きな役割を 果たすことになる...。
やっぱり中学生に読んで欲しい。最新の経済事情、インターネット、料理に関するウ ンチクなど、中学生には難しすぎるところも多いが、背伸びしないで読めるものばか りが好きな子供がいるだろうか。
それにしても、村上龍の「気配」の表現は本当にうまい。飲み物を買いに行くリーダ ーが感じさせる「あすなろ」のゆるやかな結びつきや、友達気分で彼らにつきあう大 人がやがて敬遠されるようになったり、ナマムギの銃撃のシーンでの不釣り合いなシ ーソーのくだりはうならされる。特に、衛星中継での国会質疑の場面で、ポンちゃん が「この国には本当になんでもある、でも...」と話し始めたときには、背筋が寒く
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形式: 文庫
 「我々には敵はいるが,いじめるものやいじめられるものがいない」と言うパキスタンでパシュトゥーンの一員となった日本人の少年ナマムギ。彼を触媒として自分たちが「出口のない穴に閉じこめられている」ということに気づいた日本の中学生たちが実行したのが集団不登校。
 「生きていくために必要なものがとりあえずすべてそろっていて,希望だけがない,という国で,希望だけしかなかった頃とほとんど変わらない教育を受けているという事実をどう考えればいいのだろうか」
 子どもはどこかで大人の社会に順応する訓練を受けなければならない。しかし順応すべき大人の社会に規範となるモデルがない。そんな現在社会においてサバイバルするときに何よりも重要なのが,情報と知識と技術だ。
 
 本書は平成12年(2000年)に出版され,その当時タイムリーに読んだときにはもうひとつピンとこなかったのですが,十数年ぶりに再読してみて,本書が掲げる問題提起が実に的を射ていて,言葉のひとつひとつが身にしみてくる感じを受けます。
 たとえばテレビのインタビューに答える中学生が次のようなことを発言します。

 「今の日本の社会にはリスクが特定されないという致命的な欠陥がある。リスクは特定できないと管理できない。0.000001パーセントの確率で起こる超大規模のアクシデントや
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形式: 文庫
 この著書の一つのキーワードは,「コミュニケーション」だったと思う。ひきこもり少年たちは,日本における希望のなさを問題視し続けるわけであるが,彼がその中でこだわっていたのは,「コミュニケーションのなさ」であった。「希薄さ」ではなく,「なさ」である。これに関して,p.28-30で中村君が語る話が印象的であった。話の中で,中村君は,「シカト」を「コミュニケーションをするためのコミュニケーションすら拒否すること」と定義し,これが人間にとって最も辛い仕打ちであり,自殺者さえ出ると語る。この語りの意味がもっと鮮明になるのは,後にp.303において,国会議員に対してASUNAROのリーダーであるポンちゃんが国会議員に対して「コミュニケーションできません」と答える場面である。
 そしてこれに関連するもう一つのキーワードは,「プレーヤー」であったと思う。少年たちは,日本が子羊のようにのほほんとしている間に,金融資本が攻め込んできているということに危機意識をもっている。それはエクソダス計画のひとつの理由である。現状のままでは日本は養鶏場ようになってしまうという。生きることが,国が,常に戦いの中にあり,人は,構成員は,その戦いのプレーヤーであるというのである。プレーヤーだからこそ,人と交渉することが必要になる。つまりコミュニケーションが必要になる。これに対して,プレーヤーをやめてしまった人たちは,コミュニケーションをしていないというのかもしれない。
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投稿者 カスタマー 投稿日 2000/11/15
形式: 単行本
だらだらと続く近未来の経済予測の部分がまったく面白くない。そしてその部分とストーリー進行の整合性があまりにも低い。つまりあんなにダラダラと余計な経済ネタを盛り込まなくても、あの中学生たちの行動は理解できてしまう。このストーリー部分に厚みを持たせるの効果を持たないのであれば、経済ネタの部分は単なる知識と予測の垂れ流しにすぎない。そちらはJMMでやれば十分ではないか。 中学生の行動、セリフなどについてはそれなりに楽しめた。多少現実感は薄いと思うが。過剰にネット社会に期待を抱くのも、ミュージシャン、批評家、サッカー選手ら身内ネタで盛り上がるのもそろそろ終わりにしたほうがよいのではないだろうか。私は村上氏が、再び優れた「文学」を書かれることを願っている。
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