煽りに「巨人獣とは何者?構想を練ること3年-奇想天外なアイデアを駆使しておくる、驚異と衝撃のドラマ登場!!」とある。あながち大げさではなく、ごく普通の青年がある日突然巨大化するって発想は、普通思いつかない。たとえ思いついても、ちょっと描けない。
主人公は最初の変身で身長13メートル超に、2度目の変身では身長50m体重1600tにまで巨大化するのだが、こんな生物が地球の重力で動ける訳がないとかは言いっこなし(笑)。ハードSFじゃないですから。メシはトラックの荷台から直接口に放り込む。うんこは1日で5tトラック4台分も排出する。当然周りには悪臭が…。トイレに使ってる市民プールに、巨大な一本糞が横たわるカットは極めてシュールです。
序盤はこうした巨人ならではの生活の苦労が中心で、中盤以降は巨大化した青年の苦悩や社会との軋轢といった、シリアスな問題がクローズアップされていきます。青年は理性的で悪い事をする気は全くないのに、政府は彼に自衛隊を差し向ける。
そして終盤にかけてどんどん話は重くなっていき、一縷の救いもないまま物語は終焉を迎えるのだが、クライマックスでは人間の尊厳だとか、人間って一体何なんだろう…といったメッセージを、きっちりと書き切っていて感動する。
絵柄に関しては、手塚先生の影響下にあり、劇画タッチも入ってて今の人には古く見えるかもしれない。巻末解説に、丸尾末広先生や谷口ジロー先生といった大物が寄稿されてます。
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