ネタバレを少々含みますのでご注意ください。
まず、不満に思ったところをいくつか。
・「看護学生」という設定が殆ど活かされていない
序盤の病院実習での話にぐいぐい引き込まれ、心を揺さぶられ、ここから彼女たちはどう成長していくのだろうかと、期待が膨らみました。
しかし…。中盤からは看護学生という設定が不要な内容になっていきます。
「自分は看護師になれるか、向いているのか」「看護師になるとはどういうことか」といった心の葛藤を最後まで丁寧に描いてほしかったですね。
この点が大きくマイナスです。
・ボリューム不足
各ヒロインのグッドエンド、バッドエンドと、放課後エンド(ちゃんとフラグ回収できなかった場合のもの)があるのみで、それ以外の細かい分岐などはありません。もう少し作りこんで欲しかった。
・一部心理描写が意味不明
具体的な内容は伏せますが、とあるルートでのヒロインの行動が理解不能でした。
こういう考えでこういう行為をしており、こういう想いでいたのに、なぜそこでそういう行動に出るの?と。
サスペンスを意識しすぎたのでは、と思います。
・システム面
スキップが遅い。一部BGMの音量が大きすぎる。ちゃんと再生されないボイスがある(バックログからは問題なく再生できるので、バグでしょうか)。
お次は評価点。
・ご都合主義
女の子同士の恋愛は当たり前、ナンパを仕掛けてくる輩も女の子です。
この世界には女の子しかいないのでは、と錯覚してしまうほど。
更にはなんと、iPS細胞の研究と運用技術が発展しており、女性同士で難なく子供をつくれてしまいます。
その設定と更なるご都合設定を組み合わせたとあるルートは幸せです(ちょっとアホらしいですが、そこがたまらん!)。
・「謎」を孕んだキャラクターたち
これは1週クリア時、むしろマイナスだと思っていました。
謎めいたキャラクターばかりなので、かえって没個性的になっている、と。
しかし、全ルートをクリアすると印象ががらりと変わりました。
根幹の設定は変わりませんが、ルートによって語られる内容が異なり、また、キャラクターのイメージも変わってきます。
あるルートで謎のままで残されたものが別のルートをクリアすることで解消される。この構成が非常に上手いと思いました。
ミステリー小説のようですね。
・バッドエンドも良い(一部危ない)
グッドエンドが爽やかで心地いいのはもちろんですが、バッドエンドも味わい深いです。
背徳的なものや変態的なもの…。これらも大いに気に入りました。
ですが、一部のルートが…どえらいことになっています。
何か宜しくないリズムを感じ取りました。
しかしそれも一興。
普通の百合、看護学生の成長物語を期待すると、肩透かしを食った気分になるかもしれません。
ですが、気になっている方はぜひプレイして頂きたい。
でも、もうちょっと煮詰めてほしかったかなあ…。
