富の未来 世界的ベストセラー『第三の波』の著者として知られるアルビン・トフラー博士と夫人による最新刊。経済学、社会学、科学、さらには哲学をも網羅した知識と研究によって、現在地球規模で進行している重大な変化を読み取っていく。
今回のテーマは「富の歴史的、革命的な変化」だ。人類が生活基盤として作り上げた富の創出、配分、循環、消費、蓄積、投資に関わる“常識”が、劇的に変わり始めていると論じる。その変化は産業革命に匹敵する衝撃であり、我々に新しい生活様式と文明をもたらすと言う。起爆剤となるのは「知識」だ。「知識資本主義」についての研究は各方面で盛んだが、著者はそれらは断片的だと論じ、より深遠部分で起きている変化に目を向けよと言う。
例として、IT(情報技術)の発達により「土地、労働、資本、サービスなど市場セクターの事実上すべてで、もう1つの市場が仮想空間に生まれている」と解説。一方で「生産消費経済」という概念を示す。金銭を介さないボランティアや自己完結型の日常の行為、無給労働などが、科学技術の進歩に伴って、実は金銭経済と同等以上の規模に膨らんでいくのだと言う。これによって全く新しい市場が次々と開かれ、古い市場は消えていくと論じている。
(日経ビジネス 2006/07/10 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画
経済、文化、制度、社会、知識―歴史上類を見ない規模とスピードで、世界は新たな次元へと進化しはじめた!21世紀の富は誰がつかむのか?『第三の波』『パワーシフト』に続くトフラー15年ぶりの大作。
著者について
アルビン・トフラー
未来学者。1928年10月3日、ニューヨーク生まれ。1949年、ニューヨーク大学卒業。フォーチュン誌副編集長、コーネル大学客員教授、ロックフェラー財団顧問等を経て、現在多くの企業や政府のアドバイザーとして活躍。主な著書に、『未来の衝撃』(1970年)『第三の波』(80年)『パワーシフト』(90年)など。いずれも日本を含め世界各国でベストセラーとなった。
ハイジ・トフラー
アルビン・トフラーの妻。未来学者。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
トフラー,アルビン
トフラー・アソシエイツの共同創設者であり、経済、科学、社会を中心に広くグローバルトレンドについて執筆・講演活動を行っている。変化の背後に潜む新たな潮流を探り出し、それらを理解するための知的枠組みの構築が一貫した著作のテーマ。夫妻は若い頃、重化学工業で末端の労働者として働いた経験を持ち、それをもとに労働の本質について執筆活動を開始し、以来51年の結婚生活を通じつねに協力しあいながら仕事を行ってきた。現在はともにワシントンの米国国防大学の教授、国連女性開発基金米国委員会の共同議長を兼任
トフラー,ハイジ
トフラー・アソシエイツの共同創設者であり、経済、科学、社会を中心に広くグローバルトレンドについて執筆・講演活動を行っている。変化の背後に潜む新たな潮流を探り出し、それらを理解するための知的枠組みの構築が一貫した著作のテーマ。夫妻は若い頃、重化学工業で末端の労働者として働いた経験を持ち、それをもとに労働の本質について執筆活動を開始し、以来51年の結婚生活を通じつねに協力しあいながら仕事を行ってきた。現在はともにワシントンの米国国防大学の教授、国連女性開発基金米国委員会の共同議長を兼任
山岡/洋一
翻訳家。1949年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)