代表作「告白」を読破し、その素晴らしさに感動した。
さて、次は、もうひとつの長編「宿屋めぐり」だと、図書館で借りて読破しました。
読んだ人は分かると思いますが、非常にこの本、厚いです。
ちょっと躊躇しちゃうくらいの量だけど、とりあえず、無事読み終わった後の感想としては、少し難解かな、と。
町田康ワールド全快なんですが、起きている状況がマニアック過ぎて、少し「?」な部分もありました。
ところどころに聖書の引用があり、モチーフとして使っているところが伺えます。
「虚」と「実」、「うそ」と「まこと」、「真実」と「贋」・・・。
このふたつのフレーズが頻繁にでてきて、町田康の思想がこの世のたてまえとか、社交辞令とかを敵視しているかのように見えます。
この本くらい、その「うそ」と「まこと」を徹底的に描いている本はちょっと無いかも。
どんな、些細なうそ(それが、リップ・サービスでも)、町田康は容赦しません。
この本の前では、一切のたてまえは、通用せず、まる裸になってしまいます。
難しい本ではありましたが、普通の本に飽きている人にはお勧めかもしれません。
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