本格的な推理小説と言って差し支えないと思いますが、推理させるのは殺人事件の犯人やトリックだけでなく、むしろ主だった登場人物たちの繋がり、因縁といったものが主体になっている点が、この作品の特徴です。
ラストの種明かしですべてがつながるところは見事で、私もアッと言わされました。
子どものころから高校生の頃まで、家庭の経済的な面、学業、スポーツなど、どの点においても晃彦という宿敵にかなわなかった勇作が、医者を諦めてなった刑事として、医師になった晃彦に、刑事対殺人事件の容疑者として向き合うとき、どう晃彦を追い詰めるのかという点と、勇作の元恋人であり今は晃彦の妻である美佐子の事件への向き合い方が見ものです。
一点だけ勇作は刑事であるのに、いまいち刑事としての正義感や熱さのようなものが薄いのが、そういう方向性で書かれた作品ではないとはいえ、主人公である人物の魅力という点で、少し物足りなく感じました。
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