令和の街並みと昭和の街並みを二重写しに見比べることができる。ページをめくるにつれ、ケータイもネットもなかった昭和の街並みがよみがえる。googleのストリートビューでも過去の街並みを表示する機能があるが、それも2008年あたりまでしかさかのぼれない。
そもそもデジカメ革命以前、写真は貴重だった。家族のハレの日、旅行先でも襟を正してちょっとあらたまって写真に納まったものだった。何でもない街並みの日常的風景は被写体にはなりえなかった。だから家の近くの商店街の風景ですら、昭和の街並みははかなくも忘却の彼方に消えていく。しかもこれに抗うすべはない。
昭和の時代にすでに街並みの記録に着手していた著者の先見の明に驚きながら、それを全国規模で行っていた、というエネルギーに驚愕!撮りためられた事実の重みにただただ圧倒されてしまう。
板壁、ブロック塀、青ッパナを垂らした子供たちも路地から消えた今、水割りを片手に本書を紐解くことであの時代がよみがえる。昭和という時代を生きたすべての人の必読書。
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