中々いい本です。
横書きです。
米国の大統領選における、トランプ、ヒラリー、クルーズ、サ
ンダースという四候補の出馬表明演説の全文が、左頁に英文、
右頁に和訳という形式で載っています。
その前後には、略歴、語彙解説、語録とあり、しっかりとした
構成になっています。
それにしても、クルーズ候補がファイナル4に値するのでしょ
うか。
ルビオ、ブッシュ各候補と、大同小異のような気がしますが。
著者は、嘗てのビル・クリントン氏と共に、このクルーズ候補を
評価しているようなので、それで入ったのでしょう。
トランプ候補の演説内容は、その場で自由に話していくとのこ
となので、全体の構成云々ではなく、トピックの寄せ集めのよ
うな印象です。
そこが、スピーチライターを使っていない感が出て、逆に良い
のかもしれません。
ターゲットは的確に、中下層に絞っています。
ヒラリー候補の演説内容は、一番長く、完成度も一番高いと言
えるでしょう。
母親を話題に度々登場させるなど、盛り上げ処があります。
しかしながら、これだけ内容を中下層に絞って説いているのに、
裏ではウォール街との密接な関係がある訳で、白々しさを感じ
てしまいます。
クルーズ候補の演説内容は、ターゲットが福音派やリバタリア
ンに絞った内容となっていて、圧倒的な狭さを感じます。
この辺りが、他の三候補に比べ、格落ちになる所以ではないか
と。
サンダース候補の演説内容は、ビビッドに中下層に訴え掛けて
います。
まるで堤未果氏の著作のような内容です。
総括すると、中間層が縮小し、二極化している情勢にあって、
トランプ、サンダース両候補はそれを的確に表現し、ヒラリー
候補はそうは言っても今一つ信用されず、クルーズ候補は少し
ずれている、といったことになりました。
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
無料アプリを入手するには、Eメールアドレスを入力してください。

Kindle化リクエスト
このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。