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宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八 (SB新書) 新書 – 2018/2/6
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第6回ブクログ大賞受賞! ! (人文・自然科学部門)
読者のみなさまの圧倒的支持をありがとうございます!
メディア掲載レビューほか
没入してしまう魔法の本
数年に1度、気がついたら、仕事を忘れて没入してしまう、魔法の本がある。
これがその一冊だ。
創世記になぞらえて、138億年の宇宙の歴史を1週間に縮めて紹介したあと、
SFの巨匠ジューヌ・ベルヌが蒔いたロケットの夢が語られる。その後、おもちゃとおもわれていた
「ロケット」を使って宇宙に行けると気づいた3人衆の話から、ヒトラーとフォン・ブラウンの悪魔の契約へ……。
こんな調子で、物に憑かれたように読み進むと、やがてアポロ計画、ボイジャー計画、そして佳境にいたり、
宇宙生命、銀河インターネットへと読者は誘われる。
お、面白すぎる。
うーん、幸せな読書体験をありがとう!
評者:竹内薫(サイエンス作家)
(日経新聞 夕刊「目利きが選ぶ3冊」2018.2.15掲載)
内容紹介
★サイエンス作家・竹内薫氏が、「没入してしまう魔法の本」と<5つ星の大絶賛! ! で超話題!
「数年に一度、気がついたら仕事を忘れて没入してしまう
魔法の本に出会うことがある、これがその一冊だ。」
「面白すぎる。うーん、幸せな読書体験をありがとう! 」
★小山宙哉氏(コミック『宇宙兄弟』作者)、山崎直子氏(宇宙飛行士)など各界からも称賛の声、続々!
★Twitterトレンド入り! SNSでの称賛の声がやまない、いまもっとも「熱い」1冊。
「人生を変えうる本」
「子供たちに読んでほしい」
「人生の進路が確定する前に出会えて良かった」
「この本めっちゃ面白いわ」
●我々はどこからきたのか? ――答えはこの本に。
銀河系には約1000億個もの惑星が存在すると言われています。
そのうち人類が歩いた惑星は地球のただひとつ。
無人探査機が近くを通り過ぎただけのものを含めても、8個しかありません。
人類の宇宙への旅は、まだ始まったばかりなのです――。
本書は、NASAジェット推進研究所で火星探査の技術開発に従事し、人気コミック『宇宙兄弟』の監修協力も務める著者が、
人類の謎に挑む、壮大な宇宙の旅の物語です。
私たちはどこからきたのか。
どこへ行くのか――。
テクノロジーとイマジネーションを駆使して、独自の視点で語る宇宙探査の最前線。
胸躍るエキサイティングな書き下ろしです。
- 本の長さ274ページ
- 言語日本語
- 出版社SBクリエイティブ
- 発売日2018/2/6
- ISBN-104797388501
- ISBN-13978-4797388503
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出版社より

発売たちまち3万部突破!日本中が興奮の渦に! 竹内薫氏(サイエンス作家)が「魔法の本」と大絶賛! ! いまもっとも話題の「宇宙」をテーマにした1冊
●我々はどこからきたのか? ――答えは宇宙にある…
我々はどこからきて、どこへ行くのか。
人類は、いつの時代も宇宙へと想像を膨らませ、人類の起源と謎を解き明かすため、宇宙をめざしていきました。
そもそも、銀河系には約1000億個もの惑星が存在すると言われています。
そのうち人類が歩いた惑星は「地球」のただひとつ。
無人探査機が近くを通り過ぎただけのものを含めても、8個しかありません。
つまり、人類の宇宙への旅は、まだ始まったばかりなのです――。
本書は、NASAの中核事業・ジェット推進研究所(JPL)で火星探査の技術開発に従事し、人気コミック『宇宙兄弟』の監修協力も務める著者が書き下ろした壮大な宇宙の旅の物語です。
地球外生命体はいるのか。人類はなぜ宇宙をめざすのか。
テクノロジーとイマジネーションを駆使して、独自の視点で語る宇宙探査の最前線。発売から1か月足らずで、各界から絶賛の声がやまない今もっとも注目すべき1冊です。
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あまり知られていない人間ドラマ一般の宇宙本が頻繁に取り上げる宇宙飛行士や政治家や起業家は、本書では脇役です。アームストロングも、ケネディー大統領も、イーロン・マスクも、登場はしますがあくまで脇役。代わって主役を演じるのは、著者と同じような技術者や、科学者、SF作家、そして宇宙へのイマジネーションに取り憑かれた無名の大衆です。 もしかしたら日本ではほとんど知られていない人物ばかりかもしれません。しかし彼ら、彼女らこそが、人類の宇宙への歩みを前へと進めてきた原動力です。宇宙開発の現場の、泥臭くも熱い人間ドラマを描きます。 |
理系知識なしにわかる宇宙開発の真髄宇宙の科学についての本は今までにも多くありましたが、技術を一般向けにわかりやすく説明した本は限られていました。本書は図や写真を豊富に使い、宇宙探査の根幹を成す技術が、理系の知識がない方にもわかるように書かれています。現役で宇宙開発の最前線に携わる技術者だからこそ書けた、深みとわかりやすさを両立させた技術解説です。 『宇宙兄弟』のアシスタントの漫画家が描いた図解には、おなじみのアポちゃんが登場して解説を手伝ってくれています。 |
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竹内薫(サイエンス作家)
没入してしまう魔法の本

小山宙哉(宇宙兄弟作者)
宇宙への圧倒的な愛情を感じます。
これだけの豊富な宇宙の知識を一人の人から、しかもわかりやすく得られる贅沢な一冊です。

山崎直子(宇宙飛行士)
どれだけこの本に、いや宇宙と宇宙に携わる人たちに愛情を注いでいるのだろう、生き生きとした描写から熱い思いが伝わってきました。

佐渡島庸平(編集者・コルク代表取締役社長)
普通の研究者と違い、小野さんは情報だけでなく、伝え方にも、同じだけの工夫をしている。小野さんの原稿の推敲は、もはや小説家と同じだった。フィクションと同じように興奮しながら読めるノンフィクションが出来上がった!

著者:NASA技術者・作家 小野 雅裕
僕がこの本で一番描きたかったのは、宇宙飛行士や政治家や起業家のヒロイズムではなく、単なる宇宙開発の歴史技術解説でもなく、僕や、あなたや、人類すべてを未来へと運ぶ「イメージネーション」という名の船です。

読者と共に創った一冊
本書は一般の書籍とはだいぶ異なる形で創られました。執筆段階より一般の読者の方に原稿をお渡しして「読書会」を4度開催し、感想やフィードバックをもらいながら原稿を仕上げて行きました。本文や図表の随所に読者目線のアイデアが散りばめられています。
商品の説明
メディア掲載レビューほか
宇宙探査に貢献した技術たちの、胸が熱くなる人間ドラマ
月、火星、木星、そして、はるかその先へ……人類は宇宙の彼方を目指し続ける。それはなぜだろうか? 果てしない営みの背後には、〈何か〉と呼ぶほかない不思議な力がある。宇宙探査の歴史に関するさまざまなエピソードを巧みな筆致で紡ぎあげ、その〈何か〉の一端を指し示した新書ノンフィクションが、話題を集めている。
「80年代に多くの読者を魅了したカール・セーガンの名著『COSMOS』の現代版を作るのが、著者の狙いでした。宇宙に関する科学的なファクトをただ紹介するのではなく、宇宙ロケットの開発で重要な働きをしたフォン・ブラウンをはじめとする技術者たちの姿、テクノロジーの進歩にまつわる人間ドラマを描きたいと考えておられたんです」(担当編集者)
人間を描くことで〈何か〉を手渡したい。宇宙と読者との架け橋を目指す姿勢は、本の制作過程にも現れた。
「著者の強い要望で、原稿を一旦書き終えたあと、一般の読者を集めた読書会を4度開催しました。そこからのフィードバックを受けて、図版を追加するなど内容を校了の前日まで磨き上げたんです。読書会は著者のモチベーションも上がりますし、本の熱量が参加者にどんどん伝播して、出版後に口コミが広がるベースにもなりました」(担当編集者)
内容は濃いが、中学生でも十分に楽しめる。今後、夏休みの読書感想文などでも重宝されそうだ。
評者:前田 久
(週刊文春 2018年06月28日号掲載)地球外生命を探す
隠したり改竄したりと、地上のことがあまりにもバカバカしくなって夜空を見上げる。こんな世界にオサラバして、宇宙に行きたいぜ。
そんな気分でいたら、すごい本に出会った。小野雅裕の『宇宙に命はあるのか』。著者はNASAの研究機関で火星探査ロボットを開発している。1982年生まれの若手だ。
SFの父、ジュール・ベルヌが宇宙に行くことを夢見た1840年から現代までを一気に語ってしまうのである。その語り口が見事だ。人類を月に送り込んだサターンVロケットの開発者、フォン・ブラウンを「宇宙時代のファウスト」と呼び(若き日の彼はナチス・ドイツで弾道ミサイルV2をつくった)、月面着陸を可能にした無名の技術者について書く。宇宙にとりつかれた人びとの、なんと魅力的なことよ。
木星や土星、天王星、海王星を旅するボイジャーのしくみや、著者が従事する火星探査の実際など、どれもおもしろいことばかりだ。理系センスがゼロのぼくにも理解できた。著者は天才だ。
後半の地球外生命(宇宙人)を探す旅の話になると、ぼくの興奮は頂点に達した。
「何用あって月世界へ」という山本夏彦のことばがある(初出は「週刊朝日」だ)。用があるから宇宙に行くのではない。宇宙とその歴史を探り、地球外生命を探すことは、ぼくら自身の存在理由を解き明かすことにつながるのである。
宇宙に行くには莫大なお金がかかる。その技術を軍事に悪用する政治家たちもいる。それでも、宇宙への挑戦は続けたほうがいい。知りたいと思うのが人間だから。
評者:永江朗
(週刊朝日 掲載)出版社からのコメント
単なる科学技術の本ではなく、文学的な響きがある。
- 蒲田健(ラジオDJ)
普通の研究者と違い、小野さんは情報だけでなく、伝え方にも、同じだけの工夫をしている。
小野さんの原稿の推敲は、もはや小説家と同じだった。
フィクションと同じように興奮しながら読めるノンフィクションが出来上がった!
-佐渡島庸平(編集者・コルク代表取締役社長)
やっぱり宇宙が好きだと思った
- 「とある女子高校生」さん(読書会参加者) -
小説のように面白くて一気に読みました! 宇宙を想う人類の歴史と未来…とてもドラマチックです!
- 「文系会社員」さん(読書会参加者)
人類が同じ気持ちで宇宙に想いを馳せる、そんな新たな時代へ、この一冊は導いてくれる気がします。
-「星の語り部 40代女性」さん(読書会参加者)
内容(「BOOK」データベースより)
著者について
大阪生まれ、東京育ち。2005年東京大学工学部航空宇宙工学科卒業。2012年マサチューセッツ工科大学(MIT)航空宇宙工学科博士課程および同技術政策プログラム修士課程終了。慶應義塾大学理工学部助教を経て、現在NASAジェット推進研究所に研究者として勤務。「2007年、短編小説『天梯』で織田作之助青春賞。2014年に著書『宇宙を目指して海を渡る』を刊行。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
NASAの中核研究機関であるJPL(Jet Propulsion Laboratory=ジェット推進研究所)で、火星探査ロボットの開発をリードしている気鋭の日本人。1982年大阪生まれ、東京育ち。2005年東京大学工学部航空宇宙工学科を卒業し、同年9月よりマサチューセッツ工科大学(MIT)に留学。2012年に同航空宇宙工学科博士課程および技術政策プログラム修士課程修了。2012年4月より2013年3月まで、慶応義塾大学理工学部の助教として、学生を指導する傍ら、航空宇宙とスマートグリッドの制御を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : SBクリエイティブ (2018/2/6)
- 発売日 : 2018/2/6
- 言語 : 日本語
- 新書 : 274ページ
- ISBN-10 : 4797388501
- ISBN-13 : 978-4797388503
- Amazon 売れ筋ランキング: - 42,973位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 112位宇宙学・天文学(一般)関連書籍
- - 165位SB新書
- カスタマーレビュー:
著者について

NASAジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)技術者。火星ローバー・パーサヴィアランスの自動運転ソフトウェアの開発や地上管制に携わる他、将来の宇宙探査機の自律化に向けた様々な研究を行なっている。1982年大阪生まれ、東京育ち、ロサンゼルス在住。2005年東京大学工学部航空宇宙工学科卒業。2012年マサチューセッツ工科大学(MIT)航空宇宙工学科博士課程および同技術政策プログラム修士課程修了。2012年より慶應義塾大学理工学部の助教。
2013年より現職。2016年よりミーちゃんのパパ。阪神ファン。『スター・ウォーズ』が大好き。好物はたくあんだが、塩分を控えるために現在節制中。
著書に『宇宙を目指して海を渡る』(2014)、『宇宙に命はあるのか』(2018)、『宇宙の話をしよう』(2020)。
短編小説『天梯』にて第24回織田作之助賞・青春賞受賞(緒野雅裕名義)
カスタマーレビュー

上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
地球外生命探査による宇宙汚染という問題については本書で初めて知った。地球から持ち込まれた微生物によって宇宙の環境を汚してしまうというリスクだ。大航海時代にヨーロッパ人が持ち込んだ病原菌で南アメリカの原住民の95%が死に絶えたように、未知の物質はエコシステムへの脅威である。その点からイーロン・マスクがぶち上げた火星移住計画に著者は「いくばくかの危機感」を覚えると著者は吐露している。「地球のバックアップのため」とイーロンは火星移住を急ぐ理由を説明しているが、そうではなく「自分が生きているうちに実現したいというのが本音ではないか、ということも指摘している。イーロン・マスクは宇宙のことを考えると「自分が」慰められるというようなことをあるインタビューで語っていた。地球のバックアップなんていう話は一切出てこなかった。イーロン・マスクの果敢な挑戦を称賛したり応援したりする人は多い。しかし「一人の実業家のエゴは一つの惑星よりも重いのだろうか?」というこの著者の問いかけにもわれわれはもっと真剣に向き合うべきだろう。一方で、本書は人間の「イマジネーション」というエゴの一形態が宇宙開発のもっとも強力なエンジンであったということを伝えている。ヒトラーのために働き、東西冷戦を追い風に宇宙への夢を実現させたフォン・ブラウン、太陽系外惑星を次々に発見してノーベル賞候補思った矢先にセクハラによってキャリアを断たれたジェフ・マーシー、宇宙人からの電波を探すという「宝くじ」を買うことに一生をかけたフランク・ドレーク。人間はなぜ宇宙を目指すのか? 人それぞれの理由だろう。でもとにかく宇宙に「誰かいる」「何かいる」ということを考えるだけで未来に対する懐かしさのようなものを感じてしまうのはなぜなのか。本書を読んでも答えはわからないが、その問いこそが私たちをここまで連れてきたのだ。
1960年代末から70年代にかけて小学生高学年だった私は、(おそらくは)多くの同世代がそうであったようにアポロ計画に熱中した。アポロの司令船の絵はよく描いたものだ(月着陸船は複雑で難しかった)。だから、第一、二章で、ゴダードやフォン・ブラウンや、アームストロング、オルドリン、コリンズのトリオに再会してとても懐かしかった(ガガーリンやチトフが登場しないのは残念だったが)。逆に、中学生になってそういう熱狂から冷めていった私にとって、第三章以降はまったくの新知識だった。
本書の特徴は、従来の宇宙開発史なら脇役に置かれただろう何人かの技術者にスポットライトを当てたこと。NASAに視察に来たケネディ大統領と清掃員のエピソード(p.71)のように、あるいは映画「ドリーム」でもそうだったが、アメリカの宇宙開発計画にはまさに「スタッフが一丸となって」というムードがあったのだろう(内部での対立もあったわけだが)。それゆえ、誰もが主役としての物語を語り得るのかもしれない。
さらに言えば、日本の小学生だった私ですら熱狂したわけだから、「アームストロングとオルドリンは、いわば三十億人のアバターだった。月に降り立ったのは二人の人間ではない。人類だったのである(p.103)」という著者の言は決して大げさではない。
話の規模が、空間的にも(天文単位とか光年とか)、時間的にも(○○億年とか)むやみに大きい。人類の歴史も、地球自体もちっぽけなものだなと思う。引用されているカール=セーガンの「天文学は我々を謙虚にさせ(p.206)」るというのはその通りだな。
たまに登場する美文調の文章を私は好まないが(逆に感興をそがれる)、宇宙に関心を持っている中学生や高校生などに、著者が「僕が最も伝えたかった」とする「イマジネーションの力(p.263)」をかき立てるには効果的かもしれない。説明は平易で比喩もたくみ。
本当に様々な人が宇宙開発の研究に関わっている。
ケネディ大統領がNASAを訪れた時に、掃除のおばちゃんに「あなたの仕事はなんですか?」と聞くと、「宇宙に人類が行く手伝いをしているの。」と答えたという。
何と言う誇り高い目的意識。
よくよく考えてみると僕たちの世代は宇宙が身近にあったと思う。
宇宙戦艦ヤマト。銀河鉄道999。ガンダム。宇宙を題材にした漫画を当たり前のように見ていたので、いつも宇宙はそばにあったし、宇宙人はいると思ったし、ワープも出来ると思っていた。
でも、本当は僕たちが宇宙に関して知っていることは殆どない。
宇宙人がいるかどうかも分からないし、本当に他の星に住めるのかもわからない。
分からないことを、ちょっとずつ解明しているのが宇宙の研究。
例えば、この周波数では反応がない、という、「ないことがわかった」ことを積み重ねて事実を作っていく。
それはとてつもなく大変な作業だけど1ミリずつは進歩している。
勿論その研究に価値がないと政府は判断するとお金を出さないから研究者は大変。
でも、分からないことを分かるようにしていく。
それが人類の叡智の向かうところでもあり、ロマンや意地でもあるんだろうな、と思う。
内容は難しいけど、ワクワクして一気に読めます。
そして、現在、最新の技術と研究によってさらに進む地球外の生命探索調査。
子供の頃、ハレー彗星接近やボイジャープロジェクトの話を聞いてワクワクしたのを思い出した。
その頃のワクワクと同じ気持ちが蘇ってきた。現在進行中のプロジェクトでの新たな発見が楽しみだ。
これからの時代を生きる新しい世代は、宇宙を視野に入れて生きて行くと良い。
最近の日本は視野の狭い国粋主義が盛んになりつつあるが、有能な人材はそんなつまらない国家から出て行って世界の舞台で生きる方が生残性が高い。
そして、日本と云う国家体制も決して永続するものではなく、また、宇宙のスケールから鑑みても塵芥に過ぎない存在。
日本の財界人や政治家の言うような事に無駄に注意を払わないように気をつけて、もっと深淵な宇宙に好奇心を持っていた方がお得。
太陽光発電の事にも少しふれていたが、やはり、核エネルギーの研究は必要だと思う。日本は核エネルギーの平和的利用の為の組織運営に失敗したが、日本が失敗しただけで、他の国が成功するだろう。宇宙空間の恒星の光が微弱なところでは、核エネルギーは有力な選択肢。
地球上の約二百の国家が併存してそれぞれが国益を追求する事も、考えて見れば愚か。宇宙のスケールで考える妨げにしかならない。
生身の人間が直接宇宙空間を移動する事にこだわる必要がないと云う点も良い指摘。放射線の強い環境だから現在の最先端の半導体のルールではソフトエラー対策が大変だろうが、ある程度大きいメモリ空間や高いクロック周波数が利用できるようになれば結構規模のデカいソフトウェアを実装できるだろうから、自律的に探索できる機器も開発できる筈。無人探査機ならば中の人への放射線の影響等を対策しなくても良いから効率的な筈。
それはおそらく、この本で描かれるのが宇宙と繋がろうとした人々に焦点を当てているからだろう。
宇宙に行けるロケットを作ることに全てを捧げた男。アポロの飛行士達を救うプログラマー。
そんな宇宙への道を開拓し続けた人々の物語を知ることで、彼らが作った宇宙への道を私たちも歩くことが出来る。
この本に少しでも興味を持ったものなら誰しもが持つ想像力さえあれば、読んだ者の世界は広がるに違いない。
現在でも飛行を続け運用されており、その位置としては地球から190億キロ離れた太陽圏外である。
ヴェルナー•フォン•ブラウン博士は、世界初の弾道ミサイルとして、ミサイルV2を開発した。
その後も世界初となる人工衛星と宇宙飛行士をアメリカで打ち上げた。更にサターンVロケットで人類を月に送ることを成功し、かの有名なアームストロングは彼のおかげで名言を後世に残している。
では、「何が」 これまでのプロジェクトを成功に導いたのか?
宇宙飛行士、技術者、その他スタッフ達のその情熱の思いを駆り立てたのか?
本書はその「何か」について記している。
著者は現役のNASAの技術者である。
当然、宇宙に関して豊富な知識を持ち合わせているが
他の宇宙に関して書かれている知識本とは異なる。
小説家のような筆はこび、ドラマチックな物語性、
本書を読むことで満足を得られないことは無いだろう。