地方の現役中学校教員です。
評価、成績に関する記述にはシンパシーを感じます。形成的評価をいかした絶対評価、ペーパーテストの意味など、これからの新しい流れを意識していると思いました。
中学校対象の教育書が少ない中、具体的な取組の公開はありがたいです。
ただ…公立中学校はその設置場所、つまり地域の影響を受けやすいため、麹町中学校の実践が、どこでも再現出来るかというと、それは無理。
行事のくだりは、やはりそれなりの生徒が集まる学校だから可能だし、人的資源、金銭的背景などを読むと、麹町中学校は、普通の公立中学校ではないことが分かります。『学力の経済学』という本で述べられていたように、ここまで書かれるなら、地域の塾の数や保護者の職業、年収、生活保護世帯の数なども公開して、地域的背景と共に成果を語らなければ、ただの武勇伝に終わってしまう気がします。
また、荒れた学校の経験もアラフィフならば「あー、あったねー」と思うレベルであり、わざわざ載せなくてもいい気がします。
前半の成績、評価に関するところがよかったのに、多くの武勇伝部分には安っぽさを感じてしまいました。前半の内容にもっとフォーカスした編集ならば…ということで星は三つです。
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