辞書マニア(or言葉オタク)を唸らせる、なんてことは到底ムリだね。これはほんとの入り口。
巻末にお奨めの辞書関連本が紹介してあって、そこでこう書いている。
p.215 国語辞典というのはマニアが非常に多いジャンルで(なので私なんか薄っぺらいです!)
しかしこれは筆者の謙遜で、大学院まで出て言葉の研究に勤しんでいたなら、たとえ辞書の編纂に関わっていなくても立派な専門家といっていい。しかも保有する辞書が200冊を超えているともなればもう変人の領域。そういうひとつのことに異常な情熱を持っている人の話は、自分がその分野に詳しくなくても読んで聞いて楽しいものだ。
ところが、本書はその、あまりその分野に詳しくない人の目線まで降りてきてしまっている。
p.14 なお、少しでも親しみやすい本にしようということで、話し言葉らしい表現を採用しています。
はしがきでこう謳っているのは出版社の方針で意識してやっているんだろうが、逆効果だと思う。
例えば、辞書を車・ガンダムのモビルスーツ(!)・カバン・フォーク極めつけは男性キャラクター(!?)に置き換えて説明してるんだが、そんなの必要ないと思う。余計、分かりにくいわ。
本書は基本的に甘口で、どの辞書にもいいところがあるというスタンスをとっている。
だから各辞書の欠点をながなが書いているところはないが、一箇所だけ自分の考えを強く訴えたところがある。
p.72 ほんとうの権威は『広辞苑』じゃなくて『日国』なのです。
そのほかにも岩波の辞書に対してなんとなく歯切れが悪いような感じを受けた。(ここはおもしろかった)
あと、辞書ごとの言葉の解釈の違いを挿絵まで入れてまるっこ引用して比較している。自分はそっちをもっと掘り下げてほしかった。
これは出版社である角川書店も引用される側もすごいことだと思う。筆者も出版社(角川)に肩入れした文章は書いていない。
もっとおもしろくできたと思うんだよね。そういう意味で期待外れ。
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