140年前に書かれたこの啓蒙書は、21世紀のグローバル社会を生きる日本人が読んでも古びたところが全くない。それは、リズム感のある現代語訳の素晴らしさもあるけれど、やはり福沢諭吉の先見性、バランス感覚、解説に書かれている「筋力」の確かさというものだろう。
これほどまでの名著を日本の思想書として共有しながら当時の社会的な課題、精神面での課題に今日まで進歩が少ないことは嘆かわしいばかり。一方で、そんな嘆息をする一読者の自分に対しても著者は、嘆くばかりでなく時流をみよ、疑え、そして自分の働きについて、役割について、心の有り様について「棚卸しせよ」と𠮟咤激励する。
日本人にもっとも欠けているのは独立心、他者への依存が成長と、自由で豊かな精神生活を妨げるという主張は、現代の女性のありかたについてもっとも当てはまる気がした。女性は特に自分ごととして、心して読む本だと思う。
日本に福沢諭吉がいてよかった、彼が一万円札の国でよかったと思える本。
学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書) (日本語) 新書 – 2009/2/9
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ISBN-104480064702
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ISBN-13978-4480064707
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出版社筑摩書房
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発売日2009/2/9
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言語日本語
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本の長さ251ページ
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商品の説明
出版社からのコメント
【目次】
はじめに―今、なぜ現代語訳か?
初編 学問には目的がある
第2編 人間の権理とは何か
第3編 愛国心のあり方
第4編 国民の気風が国を作る
第5編 国をリードする人材とは
第6編 文明社会と法の精神
第7編 国民の二つの役目
第8編 男女間の不合理、親子間の不条理
第9編 よりレベルの高い学問
第10編 学問にかかる期待
第11編 美しいタテマエに潜む害悪
第12編 品格を高める
第13編 怨望は最大の悪徳
第14編 人生設計の技術
第15編 判断力の鍛え方
第16編 正しい実行力をつける
第17編 人望と人付き合い
解説
おわりに
はじめに―今、なぜ現代語訳か?
初編 学問には目的がある
第2編 人間の権理とは何か
第3編 愛国心のあり方
第4編 国民の気風が国を作る
第5編 国をリードする人材とは
第6編 文明社会と法の精神
第7編 国民の二つの役目
第8編 男女間の不合理、親子間の不条理
第9編 よりレベルの高い学問
第10編 学問にかかる期待
第11編 美しいタテマエに潜む害悪
第12編 品格を高める
第13編 怨望は最大の悪徳
第14編 人生設計の技術
第15編 判断力の鍛え方
第16編 正しい実行力をつける
第17編 人望と人付き合い
解説
おわりに
内容(「BOOK」データベースより)
近代日本最大の啓蒙思想家・福澤諭吉の大ベストセラー『学問のすすめ』。本書は歯切れのよい原書のリズムをいかしつつ、文語を口語に移した現代語訳である。国家と個人の関係を見つめ、世のために働くことで自分自身も充実する生き方を示した彼の言葉は、全く色あせないばかりか、今の時代にこそ響く。読めば時代情勢を的確に見極め、今すべきことを客観的に判断する力がつく。現代にいかすためのポイントを押さえた解説つき。
著者について
福澤諭吉
1835(天保5)年〜1901(明治34)年。著述家、教育者。
「時事新報」発行人。近代日本最大の啓蒙思想家。慶應義塾の創設に力を尽くした。
著書に『学問のすすめ』『文明論之概略』『西洋事情』『福翁自伝』など多数がある。
齋藤孝
1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒。
同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。
専攻は教育学、身体論、コミュニケーション技法。
『声に出して読みたい日本語』(草思社)が話題を呼ぶ。
『前向き力』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『仕事力』(ちくま文庫)、
『13歳からの「学問のすすめ」』『新聞力』(ちくまプリマー新書)、
『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』(ちくま新書)、
『こども「シェイクスピア」』(筑摩書房)、
翻訳書に『論語』『現代語訳 文明論之概略』など、著書多数。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1835(天保5)年〜1901(明治34)年。著述家、教育者。
「時事新報」発行人。近代日本最大の啓蒙思想家。慶應義塾の創設に力を尽くした。
著書に『学問のすすめ』『文明論之概略』『西洋事情』『福翁自伝』など多数がある。
齋藤孝
1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒。
同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。
専攻は教育学、身体論、コミュニケーション技法。
『声に出して読みたい日本語』(草思社)が話題を呼ぶ。
『前向き力』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『仕事力』(ちくま文庫)、
『13歳からの「学問のすすめ」』『新聞力』(ちくまプリマー新書)、
『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』(ちくま新書)、
『こども「シェイクスピア」』(筑摩書房)、
翻訳書に『論語』『現代語訳 文明論之概略』など、著書多数。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
福澤/諭吉
1835(天保5)~1901(明治34)年。中津藩士、著述家、教育者、啓蒙思想家、「時事新報」の発行人。慶應義塾の創設に力を尽くした
齋藤/孝
1960(昭和35)年生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、明治大学文学部教授。専攻は教育学、身体論、コミュニケーション技法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1835(天保5)~1901(明治34)年。中津藩士、著述家、教育者、啓蒙思想家、「時事新報」の発行人。慶應義塾の創設に力を尽くした
齋藤/孝
1960(昭和35)年生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、明治大学文学部教授。専攻は教育学、身体論、コミュニケーション技法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社より
時代を超えて読み継がれてきた、「人生」の教科書


その言葉は今の時代にこそ響く
近代日本最大の啓蒙思想家がすすめる「学問」とは?
国家と個人の関係を見つめ、世のために動くことで
自分自身も充実する生き方を示し、
激動の明治時代を導いた大ベストセラーから、
今すべきことが見えてくる。
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2009/2/9)
- 発売日 : 2009/2/9
- 言語 : 日本語
- 新書 : 251ページ
- ISBN-10 : 4480064702
- ISBN-13 : 978-4480064707
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Amazon 売れ筋ランキング:
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- - 15位ちくま新書
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
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2018年5月15日に日本でレビュー済み
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なぜ一万円札の肖像画が福沢諭吉なのか、その答えだと思う。
若い人と、子育てしているママに特に読んで欲しい。
自分の未来のため、子供の将来のためにつながるから。
若い人と、子育てしているママに特に読んで欲しい。
自分の未来のため、子供の将来のためにつながるから。
VINEメンバー
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本書は、新しい時代の社会人の在り方を氣さくな文章で書かれた啓蒙の書であります。すべてが明治初年に書かれたものなのに不思議と古さを感じさせない内容であり、大それた事を偉さうに述べるわけでもなく巧みな生き方の智慧と考へ方を説いたものです。現代でも時代といふ制約を越えて私達に常識的な心掛けの在り方にもアドバイスしてくれる論考であります。その中でも、一身を独立させる氣概を説き、自分の属する国への誇りとそれに伴ふ行動に言及する文章には強い力を感じました。これも、現代人が独立と愛国のセンスが見えにくく分かりにくくなってゐるからさう思へるのでせうか。更には、心の棚卸しをして現状を振り返り、新たな再出発を促す人生設計を考へさせる生き方術も開陳されてゐます。思った程難しい事は何も書かれてゐませんでしたが、封建道徳からも、漢学からも、特別とされた西洋の学問文物からも解き放たれて、捉はれない柔軟性を発見できるのは、凄い事なのかもしれません。今一度じっくり読み直して行けば、もっともっと本書の尊い価値の再発見につながるやうな氣がしてゐます。
ベスト50レビュアー
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YouTubeで内容が紹介されてたので読んでみた。元の「学問のすすめ」は明治初期に発行され、70万部も売れた大ベストセラーだ。当時と現在では人口が違うので、いかにこの本が読まれたかが分かる。この本はその現代語訳で、非常に読みやすい。私も恥ずかしながら、初めてこの本を読んだ。
<読書メモ>
〇賢い人と愚かな人との違いは、学ぶか学ばないかによってできる
〇「天は富貴を人に与えるのではなく、人の働きに与える」 <--西洋のことわざ
〇自由とわがままの境界 <--他人の害になることをするかしないか
〇ひどい政府は愚かな民が作る <--政府とわたりあえる人民となれ
〇一国は会社のようであり、一人で主人と客の役目をつとめる
〇衣食住を得るだけでは蟻と同じ <--社会の一員として、社会に役立つべき
〇知の戦いで外国人に勝てば、我が国の地位を高くすることができる
〇早く金を稼いで満足するよりも、大成する時を待った方が良い <--小さな生活の安定に満足するな
〇見識、品格を高めるには <--物事の様子を比較し、上を目指し、決して自己満足しないこと
〇人生ではときどき、知性と徳と仕事の棚卸しをすべき
〇社会が進歩するには、異論を出して議論する以上の方法はない
令和の現代にこの「学問のすすめ」を読む意味があるのか。私はあると思った。現在の日本は失われた30年の長い停滞で、国全体に自信が失われている。列強の脅威にさらされ、独立さえも危ぶまれた時代に、日本の未来を信じ、高い志を持っていた先人の言葉は現代の私たちに重く響く。
この本は200ページほどの新書版だ。なかには現代ではなくなった事柄も多く出てくるが、これも明治の時代感覚を感じるには必要なことだろう。それ以上に、明治初期の本に現代でも通じる普遍性を発見出来る驚きが多い。読み物としても読みごたえがあり、一読して損はない古典だ。
<読書メモ>
〇賢い人と愚かな人との違いは、学ぶか学ばないかによってできる
〇「天は富貴を人に与えるのではなく、人の働きに与える」 <--西洋のことわざ
〇自由とわがままの境界 <--他人の害になることをするかしないか
〇ひどい政府は愚かな民が作る <--政府とわたりあえる人民となれ
〇一国は会社のようであり、一人で主人と客の役目をつとめる
〇衣食住を得るだけでは蟻と同じ <--社会の一員として、社会に役立つべき
〇知の戦いで外国人に勝てば、我が国の地位を高くすることができる
〇早く金を稼いで満足するよりも、大成する時を待った方が良い <--小さな生活の安定に満足するな
〇見識、品格を高めるには <--物事の様子を比較し、上を目指し、決して自己満足しないこと
〇人生ではときどき、知性と徳と仕事の棚卸しをすべき
〇社会が進歩するには、異論を出して議論する以上の方法はない
令和の現代にこの「学問のすすめ」を読む意味があるのか。私はあると思った。現在の日本は失われた30年の長い停滞で、国全体に自信が失われている。列強の脅威にさらされ、独立さえも危ぶまれた時代に、日本の未来を信じ、高い志を持っていた先人の言葉は現代の私たちに重く響く。
この本は200ページほどの新書版だ。なかには現代ではなくなった事柄も多く出てくるが、これも明治の時代感覚を感じるには必要なことだろう。それ以上に、明治初期の本に現代でも通じる普遍性を発見出来る驚きが多い。読み物としても読みごたえがあり、一読して損はない古典だ。