子宮へのレクイエムー。
書店の棚でふと目につき、思わず買い求めていたのがこの本です。
わたし自身が子宮の病気を患っていることもあり、
このテの本はわりと買ってしまいます。
でも、実はそれほど期待なんかしていなかったんです。
「よくあるタイプの闘病記」。最初、わたしの中ではそんな認識でした。
でも、なにげなく最初のページをめくってから、いきなり、わたしは
本のなかに引きこまれていました。そのまま夢中になって読み耽り、
読み終わる頃にはあたりがすっかり暗くなっていたにもかかわらず、
明かりをつけるのも忘れていたくらいです。
それは、稲村つなみさんという女性が、子宮内膜症と闘った
5年間の記録でした。
稲村さんは、痛みと様々な迷いの中、
それでも果敢に子宮内膜症と闘っていかれます。
そして、最終的に選んだ結論ー。
わたしは、そのすべてに自分自身を重ねあわせていました。
稲村さんの物語を読みながら、実は、わたし自身の物語を
読んでいました。
稲村さんの痛みを読みながら私自身の痛みを読んでいました。
稲村さんの葛藤を読みながら私自身の葛藤を読んでいました。
そして、読みながら、ぽろぽろ涙があふれ出るのを止めることが
できませんでした。でも、けっして悲しみの涙でも同情の涙でも
ありません。あえて言えば「共闘の涙」。わたしは、
稲村さんを心より応援し、そして、稲村さんもわたしを応援していて
くれました。
だから、涙を流しながら読み終わったとき、わたしの中には
不思議な清涼感なようなものがありました。
力のようなものがみなぎっていたのです。
たぶん、闘っていく勇気を本から、稲村さんから
いただいたのだと思います。
とにかく感動しました。素晴らしい本です!
子宮内膜症だけでなく、すべての婦人科疾患と今戦っておられる方に
ぜひぜひお勧めいたします!!
子宮へのレクイエム (子宮内膜症と闘った五年間) (日本語) 単行本 – 2002/5/20
稲村 つなみ
(著)
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本の長さ175ページ
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言語日本語
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出版社かまくら春秋社
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発売日2002/5/20
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ISBN-104774002011
-
ISBN-13978-4774002019
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登録情報
- 出版社 : かまくら春秋社 (2002/5/20)
- 発売日 : 2002/5/20
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 175ページ
- ISBN-10 : 4774002011
- ISBN-13 : 978-4774002019
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Amazon 売れ筋ランキング:
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- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2004年3月12日に日本でレビュー済み
不正出血が続き、不安になり病院へ。子宮内膜症と診断された。「え?一体どんな病気なんだ?」慌てて資料を探している時にこの本を知った。
筆者が体験した痛み、手術に至るまでの葛藤・・・。読んでいるのが辛くなってしまうことも数回あったが、筆者を見守る医師であるご主人の温かさ、娘さんの朗らかさにほっとした。自身の病と真剣に向き合い、治療法を医師と話し合いながら必至で勉強する筆者に共感を覚え、また、それと同時にこれから始まるであろう私の内膜症との闘いへの覚悟が生まれた。
医師による医療情報本や内膜症を体験した有名人の体験手記とは異なり、一人の女性の日常に起こった内膜症との付き合い方は実に参考になる。また、本の最後に医療解説のページがあり(後で知ったが、元雅子さま筆頭侍医の堤治氏が筆者だった)病気初心者の私には大変助かった。
筆者が体験した痛み、手術に至るまでの葛藤・・・。読んでいるのが辛くなってしまうことも数回あったが、筆者を見守る医師であるご主人の温かさ、娘さんの朗らかさにほっとした。自身の病と真剣に向き合い、治療法を医師と話し合いながら必至で勉強する筆者に共感を覚え、また、それと同時にこれから始まるであろう私の内膜症との闘いへの覚悟が生まれた。
医師による医療情報本や内膜症を体験した有名人の体験手記とは異なり、一人の女性の日常に起こった内膜症との付き合い方は実に参考になる。また、本の最後に医療解説のページがあり(後で知ったが、元雅子さま筆頭侍医の堤治氏が筆者だった)病気初心者の私には大変助かった。
2004年3月13日に日本でレビュー済み
命に直接関係ない病気とはいえ、医師と向き合い、自分のからだと向き合い、治療を自分で選択していく時、心の葛藤は誰にでもあると思います。子宮内膜症と診断され快適な生活を奪う痛みに耐えながら、さまざまな気持ちの揺れ動きを経て、納得する治療を決定するまでの著者の精神的な描写が、同じ病気になった者にとって共感を呼ぶと思います。最後に夫が書いた章もあるので、家族として支える側の心構えや反省も参考になる点は、他の本に無いよかった部分です。医師による子宮内膜症の解説もあり症状や治療法の説明もついているので、病気になった当事者はもちろん家族にとっても参考になる一冊だと思います。本当に納得して治していくためには自分自身の心の整理が何より大事だと思いました。特に、どんどん医者の診断や治療計画は進んでいくが、自分の気持ちが追いつかない・・・という方にはお薦めします。