ちえ社長シリーズは本当に面白いと思います。
女子高生が社長ということと黒猫ワンタがちえちゃんのエージェントということを除けば、かなりリアルな企業社長日記として構成されています。
題名のとおりの日記形式の書面ですので読みやすいです。
文学にうるさい方には単調に感じると思いますが、淡々と日記形式に近い文体で書かれた当シリーズは、読者をちえ社長の立場に置かれたように感じさせてくれます。
日記形式ですので、ちえ社長の知らない事は、読者も知ることができません。
つまり裏で誰かが陰謀をたくらんでいましても、読者もちえ社長も知りようがないのです。
そのような感じの状況で、いきなり企業買収とか銀行貸し渋りとかの問題がでてきますので迫力があります。
人物描写も、ちえ社長のドラム練習とか、飲み会とか、会社ないでの行動などで、ちえ社長の視点で描写されています。
このあたりの描写も日記形式ですが、逆に考えますと日記形式でここまでさりげなく描写できるのは素晴らしいと感じました。
ちえ社長には、数々の困難がのしかかります。しかしこれらの事は、社員の態度とか幹部の態度(ちえ社長が少し気にかけるぐらいの)に伏線が張られています。
飲み会とか、工場視察でこれらの違和感を感じ取る、ちえ社長の、本人でも気がついないリーダーの資質をさりげなく表現しているのはさすがだと感じました。
難しい言葉もでてきますが、そこはさりげなくちえ社長の友達がボケてくれますので、自然にドラム仲間のお兄さんが解説してくれます。
お友達とお兄さんの漫才も面白いです。
某サラリーマン漫画とか、金貸し漫画と違い、裏の動きはちえ社長の立場と同じ立場でしか読者にも知らされません。
ですから読者も「これどうすればいいんだ?」と、ちえ社長の立場で狼狽できるので感情移入できるのだと思います。
ちえ社長には、裏組織の身内も超資産家の知り合いも暴走族の仲間も伝説の頭もアラビアの王子も、後ろ盾にはいません。
はたから見ると無力な女子高生です。
そんな、ちえ社長が危機を表の合法的な力だけを利用して会社の危機を切り抜けるのは本当のカタルシスです。
ちえ社長シリーズの二作目であるこの本書の卓越しているところは、本書発売時点でチャイナリスクを扱う内容を掲載していることです。
先見の眼があると感じました。
「サラリーマンをなめるんじゃねえ!!」と、なにかと暴力を使用する某サラリーマンよりも、暴力に依存しないで後味好く物事を収める、ちえ社長のほうが経営者としては有能でしょう。
あと個人的な意見ですが、ちえ社長はショートヘアのほうがカワイイと思います。
あと黒タイツはいてくださると最高ですハアハア!!
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