人間、生きている限り、自分の周りに失敗はツキモノである。失敗は、多くの人が命を落とす大事故に至る失敗から、たとえば酩酊して財布を落とす失敗、入社試験に落ちるような日常的な失敗まで、挙げればキリがない。しかし、ある失敗は別の場所で起きた失敗と何らかの類似性がある。本書は、過去に起きた豊富な失敗例を挙げながら、類似性に気づきさえすれば失敗は予測できることを示す。また、失敗を予測するだけでなく、失敗を回避する方法、もし失敗してしまったときの対処法なども考える。さらに、昨今の日本社会の急激な変化に伴い、今まであまり公にされることがなかった、企画・開発時に起きる「隠れた失敗」にも目を向ける。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
中尾/政之
1958年生まれ。83年、東京大学大学院工学系研究科修士課程修了、日立金属(株)に入社、磁性材料研究所に勤務。89年、HMT Technology Corp.(米国カルフォルニア州)に出向、磁気ディスク生産設備の立ち上げに従事。92年、東京大学工学部助教授。2006年、東京大学大学院工学系研究科産業機械工学専攻教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)