夫のちんぽが入らない(扶桑社単行本版) 単行本 – 2017/1/18
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
担当者が語る『夫のちんぽが入らない』が13万部売れた舞台裏
〈いきなりだが、夫のちんぽが入らない。本気で言っている。交際期間も含めて二十年、この「ちんぽが入らない」問題は、私たちをじわじわと苦しめてきた。〉
書き出しから心を掴まれる。愛し合いながらも体では繋がれない夫婦。その魂の遍歴を妻の目線から描いた私小説が、刊行直後から増刷を重ね驚きの売れ行きを見せている。同人誌に発表された同名の短いエッセイに編集者が目をとめ、書籍化に向けて動き、改稿を重ね小説の形に昇華した。
「同人誌版と同じタイトルにしたのは、話題づくりのためではありません。むしろこのタイトルを残すことで、売れなくなる可能性の方が大きかった。読者も手に取りにくいだろうし、書店も嫌悪感を示すかもしれない。でも、『普通』という呪いに苦しんだ女性が、『普通に生きなくてもいいんじゃないか』と訴えている本のタイトルを、『普通』に向かう同調圧力に負けて変えるのはおかしな話だと思って、抗ったんです」(担当編集者の髙石智一さん)
刊行前に見本を配ると松尾スズキさんを始め各界の著名人が絶賛。書店員からも熱い支持が寄せられた。
「販売部員が熱心に宣伝してくれたお蔭です。関わった人は皆強い思い入れを持ってくれました。作品に力があったから。単にタイトルの話題性で売れた本みたいな扱いになるのは悲しい。これからは静かに少しずつ、読みたい人の手に届けばいいなと思います」(髙石さん)
評者:前田 久
(週刊文春 2017.3.16号掲載)過去も現状も客観視
本も雑誌もなるべく書店で購入する私だが、この本はネット通販で入手した。こだま著『夫のちんぽが入らない』。本に巻かれた帯には、〈衝撃の実話。絶望の果ての、揺るぎない希望〉とあった。
大学入学のために北海道の〈くそ田舎〉から本州に移る私は、ぼろぼろのアパートに転居した。そこで同じアパートに暮らす大学の先輩に出会い、つきあいはじめる。そして、ほどなく二人は結ばれ……るはずが、まったく挿入できない。高校時代に初体験をすませていた私だが、相手の先端部が入るだけで局部が裂けて出血する始末。必死で解決策を探る私は、卒業して高校教師になった彼とベビーオイルを使って試みる。
〈たった半分を入れるのに四年の月日を要した。プレートが一年に数センチメートルずつ沈み込むような、地球レベルの交わり〉
赤裸々で猥雑なタイトルの作品ながら、その内容は歯切れよく、無駄なく、ユーモアもまじえて書かれている。それは、自分の過去も現状も客観視できている証しであり、上質の文章がつらなる源となっている。彼と同じく教師となった私が経験する学級崩壊の実態や母との葛藤、彼との結婚生活、出会い系サイトを通じて本名も知らない男たちとセックスをする展開も、自殺を考えるようになる過程も、作者の筆力に導かれて読んでしまう。
主婦となった作者は20年をふり返り、眼前の人の決断を軽々しく否定しないと書く。
〈人に見せていない部分の、育ちや背景全部ひっくるめて、その人の現在があるのだから〉
文字どおり身を切って得た彼女のメッセージは、すんなりと私の中に入ってきた。
評者:長薗安浩
(週刊朝日 掲載)内容紹介
ドラマ化決定。話題沸騰!
“夫のちんぽが入らない"衝撃の実話――彼女の生きてきたその道が物語になる。
2014年5月に開催された「文学フリマ」では、同人誌『なし水』を求める人々が異例の大行列を成し、同書は即完売。その中に収録され、大反響を呼んだのが主婦こだまの自 伝『夫のちんぽが入らない』だ。
同じ大学に通う自由奔放な青年と交際を始めた18歳の「私」(こだま)。初めて体を重ねようとしたある夜、事件は起きた。彼の性器が全く入らなかったのだ。その後も二人 は「入らない」一方で精神的な結びつきを強くしていき、結婚。しかし「いつか入る」という願いは叶わぬまま、「私」はさらなる悲劇の渦に飲み込まれていく……。
交際してから約20年、「入らない」女性がこれまでの自分と向き合い、ドライかつユーモア溢れる筆致で綴った“愛と堕落"の半生。“衝撃の実話"が大幅加筆修正のうえ、 完全版としてついに書籍化!
いきなりだが、夫のちんぽが入らない。本気で言っている。交際期間も含めて二十余年、この「ちんぽが入らない」問題は、私たちをじわじわと苦しめてきた。周囲の人間 に話したことはない。こんなこと軽々しく言えやしない。
何も知らない母は「結婚して何年も経つのに子供ができないのはおかしい。一度病院で診てもらいなさい。そういう夫婦は珍しくないし、恥ずかしいことじゃないんだから 」と言う。けれど、私は「ちんぽが入らないのです」と嘆く夫婦をいまだかつて見たことがない。医師は私に言うのだろうか。「ちんぽが入らない? 奥さん、よくあること ですよ」と。そんなことを相談するくらいなら、押し黙ったまま老いていきたい。子供もいらない。ちんぽが入らない私たちは、兄妹のように、あるいは植物のように、ひ っそりと生きていくことを選んだ。(本文より抜粋)
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