本書の副題には『読むだけで頭がよくなる151の視点』とあるが、その当否はさて措き、右に言う『151』は実質的なトピック数、別言すると『天才科学者』らの著書又はエッセイ等の重要な一節(部分)等を収録したものである。「商品の説明」には「日常生活にも応用できる天才たちの思考回路!各分野の英知がつまった最高の知的興奮の書」とはあるが、多種多様なカテゴリから多くはない各トピックを収録し全体としては(151個の)比較的大きなボリュームとなっている。係る構成・内容が結果的に散漫な印象も与え、読了にも時間を要するものとの印象が残る。編者は「編集者、著作権代理人、作家」とあるところ、「科学者や思想家…の活動を随時更新する場としてオンラインサロン『エッジ』を主宰…年に1度同サイトを通じて科学者や思想家に質問を投げかけ、その回答を集めている」ようで、これが「著作権代理人」と関連するのだろうか。本書につき、私見ながら趣旨は悪くはないし翻訳もこなれた仕上がりと思うが、前述のようにやや詰め込み過ぎの観が否めない。以下、特に印象的なトピックと所見を紹介したい。
①「なぜアメリカ人の半分は幽霊を信じているのか」(42~4頁)
このトピックはリチャード・ドーキンスに依るものだが、「アメリカ人の約半分は幽霊を信じているという。そして4分の3は天使を、3分の1は占星術を、4分の3は地獄を信じているらしい」と言うが、それではあるべき科学者の姿勢としてその根拠(統計データ等)は何処から?と思ったのは私だけではないだろう。そうした野暮?はさて措き、「天使」と「地獄」の信者数が「4分の3」で一致するのは、キリスト宗教(世界)観に依るものだろうか?
②「不確実性を無視した数値すべて無意味」(87~9頁)
物理学者(ローレンス・クラウス)の短い(エッセイ?からの)収録だが、表記より「不確実性を定量化モデルに組み入れられるおかげで、科学は定性的でなく、定量的になりえている」の方が解りやすい。私の理解では、科学に観る数値は不確実性が内在するから、定性的(絶対的数値で前提すること)では成り得ず、これを一定限度(幅のある数値ー不確実性)において考察することで定量的(将来的に修正され得る)に成りうる、と言うことだろうか。それ故に「何かを…予測するとき、そこに不確実性がどの程度あるのか定量化できない限り…予測の影響力、重要性を知ることはできない」と導かれている。
③「クラウド上で一貫性を保つにはどうすればよいか」(113~8頁)
本旨の意義より、比喩的解説部分「誰にも一人占めさせずに5人に財宝を残す方法」それ自体がとても面白い論理クイズになっている。概略すると、海賊王が遺産を5人の息子分配するに、息子たちが裏切らないように“3人が協力”しないと遺産を入手できない情報を5人の息子に異別に与えたい。如何なる情報をどう分割して渡せば良いか?と言うもの。本書を読む前に考えてみるのも一興。
④「オックスフォードの学生の90%が間違えた論理クイズ」(172~6頁)
当該クイズよりも、「自分がすでにチケット代金を支払ったか否かは、行くべきかどうかのはんだんの材料にすべきでない」が含蓄のある論理かと思料される。本書でも摘示されているが「サンクコスト効果」、別言すると“損切りの失敗”である。私見だが…東京五輪の事情もこれに当てはまろうか。
⑤「情報はただ伝達するだけでは必ず歪む」(245~9頁)
これはトピックタイトル自体は抽象的だが、具体的に連想しうる論理だろう。デジタル・コピーなら一定限度でその「歪み」は極小化できるが(≒ビットエラーを考慮するとゼロではないだろう)、アナログな「伝達」に留まる限り当該情報自体の劣化を伴うのが“定理”と言って良いと思う。面白いのが「伝言ゲームの場合は『横のつながり』で…金融商品の場合は『縦のつながり』での伝達になる」との論旨、本書摘示の通り(248~9頁)金融商品システムのリスク見通しの難しさを表象している。
⑥「平均値を取っても意味がない」(272~8頁)
ここでは具体的に「パレート分布」(パレートの法則:80/20の法則)の再帰性について、解りやすく解説している。いわゆる“フラクタル”の統計(確率)版と言うべきか? これについては「化学技術者も美について学ぶべき」(330~5頁)でも触れられている。
⑦「テロに遭遇して死亡する確率はかなり低い」(349~350頁)
巷間では屡々取り沙汰される論理である。ただ違和感を感じるのは、異なる次元の確率事象問題を同一次元で比較することの当否だろうと思う。テロに遭遇する事象は交通事故に遭遇する/癌に罹患する確率より低いとしても、前者は被害者には全く予測が立たないのに対し後者は少なくとも前者事象より一定程度“低下させ得る余地”が否定されない。テロの脅威は何処に居ても存在するが(ある意味で普遍的である)、交通事故/癌の罹患は個人の努力で(ゼロにはならないが)低下できるだろう。
⑧「スケールが変わると直感が働かなくなる」(465~7頁)
ここでは(熱力学上の)「相転移」をキーワードとして説明するが、これは表記表現でも連想しやすいと思う。つい先日、(某社マスクとは異なり)同社の4Kテレビが100%の当選率で我が家に届いたが、録画用HDDがなんと“テラバイト”である。テラはSI単位系で“10^12”である。MS-DOS時代の外付HDDが精々10~20メガバイト(メガは10^6)、本体が30cm四方程度・10kg前後の筐体であったから、凄まじい進化である。
以上は僅か8/151のトピックを取り上げたに過ぎない。科学全般とは言え、トピック毎の濃淡は顕著で1/2頁程度のものもある。コストパフォーマンスはボリューム・内容等から相応と言えようが、初段指摘の印象から満点から☆1つ減じて4星とさせて頂いた。兎に角、何故か通読に時間がかかった一冊である。
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天才科学者はこう考える 読むだけで頭がよくなる151の視点 単行本(ソフトカバー) – 2020/3/12
| ジョン・ブロックマン (編集) 著者の作品一覧、著者略歴や口コミなどをご覧いただけます この著者の 検索結果 を表示 |
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【2020/5/18 AERAで紹介! 】
「自分がいかに普段偏った考え方にとらわれているかを教えてくれる」
【2020/4/26 河北新報朝刊 書評掲載! 】
「新型コロナ関連のデマが飛び交う日本の現状を考える上でも示唆に富む」
【2020/3/29 産経新聞朝刊 書評掲載! 】
「現代の知的リーダー151人が、世界で起きている事象をどう考えているかが分かる」
『利己的な遺伝子』のリチャード・ドーキンス、
『時間は存在しない』のカルロ・ロヴェッリ、
『ワープする宇宙』のリサ・ランドール、
『EQ』のダニエル・ゴールマン、
『インターネットの次に来るもの』のケヴィン・ケリー、
『ブロックチェーン・レボリューション』のドン・タプスコット、
ノーベル経済学賞受賞のダニエル・カーネマン、リチャード・セイラー……。
一流の研究者・思想家しか入会が許されない
オンラインサロン「エッジ」会員151名が
読むだけで頭がよくなる科学の視点を伝授!
「制約があると創造性が向上する」
「『確信のない結論』のほうが信頼できる」
「意見をいくら集めても事実にはならない」
など、日常生活にも応用しやすい天才たちの思考回路がインストールできる!
■主な内容
・「因果関係」を理解できれば世界はより平和になる─複雑に絡み合う原因と結果
ジョン・トゥービーマン
・90%の人が自分を平均以上のドライバーだと考える─自己奉仕バイアスの回避法
デイヴィッド・マイヤー
・「確信のない結論」のほうが信頼できる─哲学的実用主義
カルロ・ロヴェッリ
・なぜ子どもにワクチンを受けさせない親がいるのか─未知への恐れ
オーブリー・デグレイ
・名前がつくと、わかった気になる─名づけの誤謬
スチュワート・ファイアスタイン
・クモに噛まれて死ぬ人は1億人にひとりもいない─確率計算能力の上げ方
ギャレット・リージ
・失敗が許される環境だと人は成功しやすい─失敗を成功に結び付ける力
ケヴィン・ケリー
・ゼロサム・ゲームは人を不幸にする─ポジティブサム・ゲーム
スティーブン・ピンカー
・オックスフォードの学生の90%が間違えた論理クイズ─優れた思考法の共通点
リチャード・ニスベット
・制約があると創造性が上がる─制約充足問題
スティーブン・M・コスリン
・平均値を取っても意味がない─パレート分布
クレイ・シャーキー
・なぜタクシー運転手の脳は成長を続けるのか─思考のデザイン
ドン・タプスコット
・「危険」は証明できても「安全」は証明できない─科学者の苦悩
トム・スタンデージ
・検証できない自説を展開する人たち─ヱーテル
リチャード・セイラー ……など
「自分がいかに普段偏った考え方にとらわれているかを教えてくれる」
【2020/4/26 河北新報朝刊 書評掲載! 】
「新型コロナ関連のデマが飛び交う日本の現状を考える上でも示唆に富む」
【2020/3/29 産経新聞朝刊 書評掲載! 】
「現代の知的リーダー151人が、世界で起きている事象をどう考えているかが分かる」
『利己的な遺伝子』のリチャード・ドーキンス、
『時間は存在しない』のカルロ・ロヴェッリ、
『ワープする宇宙』のリサ・ランドール、
『EQ』のダニエル・ゴールマン、
『インターネットの次に来るもの』のケヴィン・ケリー、
『ブロックチェーン・レボリューション』のドン・タプスコット、
ノーベル経済学賞受賞のダニエル・カーネマン、リチャード・セイラー……。
一流の研究者・思想家しか入会が許されない
オンラインサロン「エッジ」会員151名が
読むだけで頭がよくなる科学の視点を伝授!
「制約があると創造性が向上する」
「『確信のない結論』のほうが信頼できる」
「意見をいくら集めても事実にはならない」
など、日常生活にも応用しやすい天才たちの思考回路がインストールできる!
■主な内容
・「因果関係」を理解できれば世界はより平和になる─複雑に絡み合う原因と結果
ジョン・トゥービーマン
・90%の人が自分を平均以上のドライバーだと考える─自己奉仕バイアスの回避法
デイヴィッド・マイヤー
・「確信のない結論」のほうが信頼できる─哲学的実用主義
カルロ・ロヴェッリ
・なぜ子どもにワクチンを受けさせない親がいるのか─未知への恐れ
オーブリー・デグレイ
・名前がつくと、わかった気になる─名づけの誤謬
スチュワート・ファイアスタイン
・クモに噛まれて死ぬ人は1億人にひとりもいない─確率計算能力の上げ方
ギャレット・リージ
・失敗が許される環境だと人は成功しやすい─失敗を成功に結び付ける力
ケヴィン・ケリー
・ゼロサム・ゲームは人を不幸にする─ポジティブサム・ゲーム
スティーブン・ピンカー
・オックスフォードの学生の90%が間違えた論理クイズ─優れた思考法の共通点
リチャード・ニスベット
・制約があると創造性が上がる─制約充足問題
スティーブン・M・コスリン
・平均値を取っても意味がない─パレート分布
クレイ・シャーキー
・なぜタクシー運転手の脳は成長を続けるのか─思考のデザイン
ドン・タプスコット
・「危険」は証明できても「安全」は証明できない─科学者の苦悩
トム・スタンデージ
・検証できない自説を展開する人たち─ヱーテル
リチャード・セイラー ……など
- 本の長さ500ページ
- 言語日本語
- 出版社ダイヤモンド社
- 発売日2020/3/12
- ISBN-104478105758
- ISBN-13978-4478105757
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商品の説明
出版社からのコメント
はじめに
・地球はどこにも存在しえる――コペルニクス原理
サミュエル・アーベスマン
・多くのアメリカ人は天使の存在を信じている─―二重盲検対照実験のすすめ
リチャード・ドーキンス
・魔女狩りを根絶するためには何をすべきなのか―─科学的思考の教育
マックス・テグマーク
・クモに噛まれて死ぬ人は1億人にひとりもいない―─人生最大のリスク
ギャレット・リージ
・イタリアに行くと身振り手振りが大げさになる―─脳のなかの無数の「自分」
ダグラス・T・ケンリック
・感覚でとらえた世界は現実と一致しない―─感覚デスクトップ
ドナルド・ホフマン
・なぜヴァニラの香りを嗅ぐと甘みを感じるのか?―─感覚の連携
バリー・C・スミス
・「別世界」を想像できると謙虚になれる―─環世界
デヴィット・イーグルマン
・「氏と育ち」は補完関係にある―─学習の本能
W・テカムセ・フィッチ
・制約は創造性を上げる─―制約充足
スティーヴン・M・コスリン
・平均値を取っても意味がない―─パレート分布
クレイ・キー
・単純なものほど複雑なものはない―─オッカムの剃刀
カイ・クラウゼ
……など
おわりに
・地球はどこにも存在しえる――コペルニクス原理
サミュエル・アーベスマン
・多くのアメリカ人は天使の存在を信じている─―二重盲検対照実験のすすめ
リチャード・ドーキンス
・魔女狩りを根絶するためには何をすべきなのか―─科学的思考の教育
マックス・テグマーク
・クモに噛まれて死ぬ人は1億人にひとりもいない―─人生最大のリスク
ギャレット・リージ
・イタリアに行くと身振り手振りが大げさになる―─脳のなかの無数の「自分」
ダグラス・T・ケンリック
・感覚でとらえた世界は現実と一致しない―─感覚デスクトップ
ドナルド・ホフマン
・なぜヴァニラの香りを嗅ぐと甘みを感じるのか?―─感覚の連携
バリー・C・スミス
・「別世界」を想像できると謙虚になれる―─環世界
デヴィット・イーグルマン
・「氏と育ち」は補完関係にある―─学習の本能
W・テカムセ・フィッチ
・制約は創造性を上げる─―制約充足
スティーヴン・M・コスリン
・平均値を取っても意味がない―─パレート分布
クレイ・キー
・単純なものほど複雑なものはない―─オッカムの剃刀
カイ・クラウゼ
……など
おわりに
内容(「BOOK」データベースより)
「制約があると創造性が向上する」「意見をいくら集めても事実にはならない」「クモに噛まれて死ぬ人は1億人に1人もいない」…。日常生活にも応用できる天才たちの思考回路!各分野の英知がつまった最高の知的興奮の書!
著者について
[編者]
ジョン・ブロックマン(John Brockman)
編集者、著作権代理人、作家。科学者や思想家が自らの著作物を通じて一般の人々に直接語りかけるようになったことを「第三の文化」と呼び、彼らの活動を随時更新する場としてオンラインサロン「エッジ」を主宰する。年に1度同サイトを通じて科学者や思想家に質問を投げかけ、その回答を集めている。
『2000年間で最大の発明は何か』(草思社)、『キュリアス・マインド』(幻冬舎)、『知のトップランナー149人の美しいセオリー』(青土社)など編書多数。
[訳者]
夏目大(なつめ・だい)
翻訳家。大阪府生まれ。同志社大学文学部卒業。大手メーカーにSEとして勤務した後、現職。
『Think Civility』(東洋経済新報社)、『タコの心身問題』(みすず書房)など訳書多数。
花塚恵(はなつか・めぐみ)
翻訳家。福井県生まれ。英国サリー大学卒業。英語講師、企業内翻訳者を経て現職。
『苦手な人を思い通りに動かす』(日経BP)、『Appleのデジタル教育』(かんき出版)など訳書多数。
ジョン・ブロックマン(John Brockman)
編集者、著作権代理人、作家。科学者や思想家が自らの著作物を通じて一般の人々に直接語りかけるようになったことを「第三の文化」と呼び、彼らの活動を随時更新する場としてオンラインサロン「エッジ」を主宰する。年に1度同サイトを通じて科学者や思想家に質問を投げかけ、その回答を集めている。
『2000年間で最大の発明は何か』(草思社)、『キュリアス・マインド』(幻冬舎)、『知のトップランナー149人の美しいセオリー』(青土社)など編書多数。
[訳者]
夏目大(なつめ・だい)
翻訳家。大阪府生まれ。同志社大学文学部卒業。大手メーカーにSEとして勤務した後、現職。
『Think Civility』(東洋経済新報社)、『タコの心身問題』(みすず書房)など訳書多数。
花塚恵(はなつか・めぐみ)
翻訳家。福井県生まれ。英国サリー大学卒業。英語講師、企業内翻訳者を経て現職。
『苦手な人を思い通りに動かす』(日経BP)、『Appleのデジタル教育』(かんき出版)など訳書多数。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ブロックマン,ジョン
編集者、著作権代理人、作家。科学者や思想家が自らの著作物を通じて一般の人々に直接語りかけるようになったことを「第三の文化」と呼び、彼らの活動を随時更新する場としてオンラインサロン「エッジ」を主宰する。年に1度同サイトを通じて科学者や思想家に質問を投げかけ、その回答を集めている。編書多数
夏目/大
翻訳家。大阪府生まれ。同志社大学文学部卒業。大手メーカーにSEとして勤務した後、現職。訳書多数
花塚/恵
翻訳家。福井県生まれ。英国サリー大学卒業。英語講師、企業内翻訳者を経て現職。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
編集者、著作権代理人、作家。科学者や思想家が自らの著作物を通じて一般の人々に直接語りかけるようになったことを「第三の文化」と呼び、彼らの活動を随時更新する場としてオンラインサロン「エッジ」を主宰する。年に1度同サイトを通じて科学者や思想家に質問を投げかけ、その回答を集めている。編書多数
夏目/大
翻訳家。大阪府生まれ。同志社大学文学部卒業。大手メーカーにSEとして勤務した後、現職。訳書多数
花塚/恵
翻訳家。福井県生まれ。英国サリー大学卒業。英語講師、企業内翻訳者を経て現職。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : ダイヤモンド社 (2020/3/12)
- 発売日 : 2020/3/12
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 500ページ
- ISBN-10 : 4478105758
- ISBN-13 : 978-4478105757
- Amazon 売れ筋ランキング: - 128,869位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 594位科学読み物 (本)
- - 14,154位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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カスタマーレビュー
5つ星のうち4.1
星5つ中の4.1
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評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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殿堂入りNo1レビュアーベスト1000レビュアー
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21人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
ベスト500レビュアー
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世の中には、「天才」と呼ばれる人たちがいる。進化生物学、遺伝学、コンピュータ科学、
神経生理学、心理学、物理学といった専門性の最前線に立つ人たちである。
しかし、その一方で、ある分野に長けた研究者は専門外には無感心、無知となることも然
りである。もし「知」の世界を活気づけたいと思えば、誰かが研究者たちを専門分野の囲
いから外へ引っぱり出さなければならない。
そこで、立ち上がったのは、「ジョン・ブロックマン」という人だ。何度かシンポジウム
を開催し、オンラインでの活発な交流を促し、1997年に「エッジ」というクラブにまでに
発展した。本著は、著作権エージェントとして総括に走り、世に「名だたる研究者」たち
から寄稿された集約本としての初出となっている。
「読むだけで頭がよくなる151の視点」は、「そっくりそのまま」151人からなる寄稿文
が、いずれも2頁から6頁程度の内容で、コンパクトに書かれているため、「ちょっとした
合間」に読むだけでも「新しい発見」が生まれるかと思う。小難しいということもなく、
ユーモラスな寄稿文も多い。では、ちょっとだけ、紹介しよう。
○「なぜアメリカ人の半分は幽霊を信じているのか」なせか!?4分の3は天使を、3分の
1は占星術を、4分の3は地獄を信じているらしい。アメリカ人の約4分の1は、オバマ大
統領は国外で生まれたので大統領になる資格がないとも信じていたようだ。また、アメリ
カ人の40%が宇宙の始まりをごく最近だと信じている。このことから、学校では「二重盲
検対照実験」(!?)について教えるべきだと説いている。
二重盲検対照実験とは、医療用語である。すなわち、被検者を2つのグループに分け与える。
一方には、試験薬(本物の薬)を,他方には、試験薬(本物の薬)と外見や味が同じであ
るが、プラシーボ (偽物の薬) を与える。その上で、医師,被検者のどちらにも試験薬(本
物の薬)か、プラシーボ (偽物の薬)か、わからないようにしておいて、どちらを選んだか、
結果を推計学的に判定する方法である。
この発想の応用が役立つということであり、本著では、そこから生まれる具体的な改善され
る効能までが箇条書きで列挙されている(リチャード・ドーキンスの寄稿文)
○全米研究評議会の報告書「メタゲノミスの新科学」は、微生物は世界を動かす」という一
文から始まる。微生物の進化は36億年前から続いており、ダーウィン的進化のように世代か
ら世代へ受け継がれるゆっくりしたものではない。スプーン5分の1配分の海水のなかには、
約100万もの細菌がいるとクレイグ・ヴェンダー氏は説いている。
単一の菌種のゲノムを個々に解析するのではなく、大量の細菌集団のゲノムを一度に解析す
る研究に携わり、その結果、何千という数の新しい遺伝子の発見に成功している。
そのことから言えることは、「細菌が嫌いな人にとって、地球はきっとつらい惑星だろう」
とも付け加える。また、ジェムース・ラブロック氏にいたっては、地球の大気は一つの生命
体と考え、地球の大気を今のようにしているのは微生物であり、私たちの身体が機能するの
も微生物のおかげであるという結論に達している(スチュアート・ブランドの寄稿文)。
このように結構、楽しくなる話題の一端が垣間見ることができるかと思う。世界中から注目
を集めている「マルクス・ガブリエル」のように、いったい、「何が言いたいのか」に苦労
することもない。
さらに、それぞれの寄稿文を相関させ、新たなる「知」の創造を生み出すことも可能であろ
う。お勧めの一冊だ。
神経生理学、心理学、物理学といった専門性の最前線に立つ人たちである。
しかし、その一方で、ある分野に長けた研究者は専門外には無感心、無知となることも然
りである。もし「知」の世界を活気づけたいと思えば、誰かが研究者たちを専門分野の囲
いから外へ引っぱり出さなければならない。
そこで、立ち上がったのは、「ジョン・ブロックマン」という人だ。何度かシンポジウム
を開催し、オンラインでの活発な交流を促し、1997年に「エッジ」というクラブにまでに
発展した。本著は、著作権エージェントとして総括に走り、世に「名だたる研究者」たち
から寄稿された集約本としての初出となっている。
「読むだけで頭がよくなる151の視点」は、「そっくりそのまま」151人からなる寄稿文
が、いずれも2頁から6頁程度の内容で、コンパクトに書かれているため、「ちょっとした
合間」に読むだけでも「新しい発見」が生まれるかと思う。小難しいということもなく、
ユーモラスな寄稿文も多い。では、ちょっとだけ、紹介しよう。
○「なぜアメリカ人の半分は幽霊を信じているのか」なせか!?4分の3は天使を、3分の
1は占星術を、4分の3は地獄を信じているらしい。アメリカ人の約4分の1は、オバマ大
統領は国外で生まれたので大統領になる資格がないとも信じていたようだ。また、アメリ
カ人の40%が宇宙の始まりをごく最近だと信じている。このことから、学校では「二重盲
検対照実験」(!?)について教えるべきだと説いている。
二重盲検対照実験とは、医療用語である。すなわち、被検者を2つのグループに分け与える。
一方には、試験薬(本物の薬)を,他方には、試験薬(本物の薬)と外見や味が同じであ
るが、プラシーボ (偽物の薬) を与える。その上で、医師,被検者のどちらにも試験薬(本
物の薬)か、プラシーボ (偽物の薬)か、わからないようにしておいて、どちらを選んだか、
結果を推計学的に判定する方法である。
この発想の応用が役立つということであり、本著では、そこから生まれる具体的な改善され
る効能までが箇条書きで列挙されている(リチャード・ドーキンスの寄稿文)
○全米研究評議会の報告書「メタゲノミスの新科学」は、微生物は世界を動かす」という一
文から始まる。微生物の進化は36億年前から続いており、ダーウィン的進化のように世代か
ら世代へ受け継がれるゆっくりしたものではない。スプーン5分の1配分の海水のなかには、
約100万もの細菌がいるとクレイグ・ヴェンダー氏は説いている。
単一の菌種のゲノムを個々に解析するのではなく、大量の細菌集団のゲノムを一度に解析す
る研究に携わり、その結果、何千という数の新しい遺伝子の発見に成功している。
そのことから言えることは、「細菌が嫌いな人にとって、地球はきっとつらい惑星だろう」
とも付け加える。また、ジェムース・ラブロック氏にいたっては、地球の大気は一つの生命
体と考え、地球の大気を今のようにしているのは微生物であり、私たちの身体が機能するの
も微生物のおかげであるという結論に達している(スチュアート・ブランドの寄稿文)。
このように結構、楽しくなる話題の一端が垣間見ることができるかと思う。世界中から注目
を集めている「マルクス・ガブリエル」のように、いったい、「何が言いたいのか」に苦労
することもない。
さらに、それぞれの寄稿文を相関させ、新たなる「知」の創造を生み出すことも可能であろ
う。お勧めの一冊だ。
ベスト1000レビュアー
Amazonで購入
科学を大きな定義として捉えた時、
疑似科学と科学の入口としては使える内容かもしれない。
「科学とは何か」という前提の説明と、
その前提や推測にいくつかの反証を添え、考察を交えながら吟味するという内容ではないため、
それぞれの科学者が提示している理論の脆さや法則性が判別できない。
踏まえると、帰結に対する客観的な考察がない為、
時事的な疑似科学的な内容という印象が残ってしまう本の構造である。
疑似科学と科学の入口としては使える内容かもしれない。
「科学とは何か」という前提の説明と、
その前提や推測にいくつかの反証を添え、考察を交えながら吟味するという内容ではないため、
それぞれの科学者が提示している理論の脆さや法則性が判別できない。
踏まえると、帰結に対する客観的な考察がない為、
時事的な疑似科学的な内容という印象が残ってしまう本の構造である。
2020年5月1日に日本でレビュー済み
色々な話が読めたのはよかったけれど、あまりこれ!と思うような視点は特になかった。
ちょっと期待外れ。
ちょっと期待外れ。









