発達障害当事者です。
精神疾患を抱えながら波乱万丈な人生を送った歴史の偉人について知ることができ、面白い一冊でした。
ただ、思うのは、これを読む発達障害者が、それら天才と自分に共通点があることで、「自分は凡人ではない!」と自惚れることがないかと。
アートや文学などの特殊な分野で才能が開花しなくとも、じゅうぶん私達発達障害は自分を生きているはずです。
一般的な人と比べると、確かに生きづらさは感じるでしょうが、そうしたことから劣等感を抱き、「自分は天才と共通点があるから世間では認められない」、「天才的だから嫌われている」などと勘違いをして、現実逃避を招く危険性を感じます。
一般的でないことで卑屈になることはないのだけれど、人はひとりで生きているのではないのだから、「自分に社会性がないのは、天才と共通点がある証拠だ」みたいに、開き直ってはいけないことを警告します。
ただ、読み物としては面白かったし、こう書いている私自身も、実は「ま、生きづらくても、それはそれでユニークかもしれないよね」と、少しは自分を慰める一冊として為になりました。
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