ここまで天邪鬼だったら人生かなりつらいでしょう、と同情したくなるぐらいの自滅型受がかわいかった。
一言、不器用な男。
ツンデレ傾向もあるのですが、基本好きを嫌いといい、焦って口が悪くなるタイプ。
女性にもてる芦原の王子様ぶりにハラハラしながら、一挙手一投足にドキドキしている津山は、おもいっきり乙女思考。
表面と裏側のギャップが最高の受でした。
逆に津山のキャラが強烈(笑)で、芦原のイメージはわりと薄めでした。かっこよく人柄もいい王子様設定ですが、こういう完璧キャラって意外と印象が薄いもんです。
濃いキャラと薄いキャラで丁度バランスが取れていて、軽いタッチの本でした。
付き合いだしてからの後日談も不器用ぶりが更に空回りしてもう可哀相になるぐらいなのがツボにはまって面白い。
津山のそんな独り相撲をやんわり包みこんでくれる芦原は大人な男でおっとり(天然?)ぶりを発揮してくれて、また一味グレードアップした天然王子様×不器用ネガティブ思考君のお話です。
ただ……どうして天の邪鬼になってしまったのか、そして脇キャラとして出てくるゲイ男の存在、そのあたりは曖昧というかそこまで説得力のあるものではなく、細部がちょっと雑な気はしました。
キャラを楽しむ、その目的なら読んでも面白いと思います。
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