アマゾンプライムで久しぶりに見ました。その昔劇場公開当時に見て以来です。
公開当時から、ストーリーの薄さや歴史考証のいい加減さ、豪華俳優陣の無駄遣い等、悪評も多かった作品ですが、
合戦シーンの類を見ない大迫力、日本ならではの四季の風景、色彩の美しさは、今見ても公開当時の印象のままに素晴らしいものがあります。
日本史における合戦とは、或いは日本的な美とは、ということを深く問い質すなら、
これらの表現は呆れるほど表層的な次元に終始してしまっていて含蓄も厚みも全く無いのですが、
逆に、ここまで分かり易いストレートな表現をきちんと2時間分映像化した作品も稀であり、
有る意味貴重な存在なのではないでしょうか。
そして、やはり出色は後半の合戦シーン。
いつも大河ドラマや年末年始の特番時代劇で味わわされる、肝心のクライマックスの合戦シーンが象徴的な映像だけで、ものの数分で誤魔化されてしまう、あの肩透かしの残念さ。
盛り上げるだけ盛り上げといてそれは無いだろう、と。
この映画は、逆にその一点にこそ全精力、全予算を狂ったように注ぎ込み、
これでもか ! と、大スケールで腹一杯まで見せてくれます。
CG技術に頼れなかった当時、バブルマネーの力とは言え、ここまで迫力に満ちた長尺の合戦映像を作りきったことは、
これはこれでとても評価に値すると思います。
ここはひとつ、史実や人物描写の稚拙さやカメラワークの古さや剣さばきの下手糞さや細部の戦術の矛盾や監督の人間性の評価等(あはは、きりが無い)、とりあえず全部に目をつぶり、
頭を空っぽにして、騎馬軍団のぶつかり合いの弩迫力を、ただ身を任せて楽しむのが正解でしょう。
あっ、えーと、けなしているわけじゃなくて、誉めてるんですよ(笑)
出来ればプロジェクターの大画面にサラウンド音響で楽しむことを強くお勧めします。
妙に細部まで鮮明過ぎる現代のCG満載の映画とは一味違う、大集団の人間の塊がぶつかる迫力は一見の価値有りです。

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