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大江健三郎全小説 第11巻 (大江健三郎 全小説) 単行本 – 2019/7/12

5つ星のうち4.3 2個の評価

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「自分のなかに『祈り』と呼ぶほかないものが動くのを感じてきた。生涯ただ一度書きえる、それを語りかける手紙。その下書きのように、この小説を書いた。故郷の森に住んで、都会の「僕」の師匠(パトロン)でありつづける友。かれは事故のようにおそう生の悲惨を引き受けて、荒あらしい死を遂げる。かれは新生のため、また自分のもう一つの生のために、大きい懐かしさの場所をつくらねばならない(著者・『懐かしい年への手紙』)

【収録作品】
河馬に噛まれる
懐かしい年への手紙
キルプの軍団

──理想郷の建設・学生運動
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著者について

大江健三郎(おおえけんざぶろう)
1935年1月、愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)に生まれる。東京大学フランス文学科在学中の1957年に「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を受賞する。さらに在学中の58年、当時最年少の23歳で「飼育」にて芥川賞、64年『個人的な体験』で新潮文学賞、67年『万延元年のフットボール』で谷崎賞、73年『洪水はわが魂におよび』で野間文芸賞、83年『「雨の木」(レイン・ツリー)を聴く女たち』で読売文学賞、『新しい人よ眼ざめよ』で大佛賞、84年「河馬に噛まれる」で川端賞、90年『人生の親戚』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞。94年には、「詩的な力によって想像的な世界を創りだした。そこでは人生と神話が渾然一体となり、現代の人間の窮状を描いて読者の心をかき乱すような情景が形作られている」という理由でノーベル文学賞を受賞した。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2019/7/12)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2019/7/12
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 724ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4065090121
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4065090121
  • 寸法 ‏ : ‎ 15.8 x 4.5 x 21.2 cm
  • カスタマーレビュー:
    5つ星のうち4.3 2個の評価

著者について

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大江 健三郎
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1935年愛媛県生まれ。東京大学仏文科卒。大学在学中の58年、「飼育」で芥川賞受賞。以降、現在まで常に現代文学をリードし続け、『万延元年のフット ボール』(谷崎潤一郎賞)、『洪水はわが魂に及び』(野間文芸賞)、『「雨の木」を聴く女たち』(読売文学賞)、『新しい人よ眼ざめよ』(大佛次郎賞)な ど数多くの賞を受賞、94年にノーベル文学賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 「伝える言葉」プラス (ISBN-13: 978-4022616708 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

星5つ中4.3つ
2グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

  • 2019年9月6日に日本でレビュー済み
    『懐かしい年への手紙』について/文庫版で600ページ超という巨編を踏破したという達成感、心地よい疲労感とともに静かに残る余韻とジンワリくる感動。そういう読者体験を味わえる。/①そもそもタイトルが地味②大江といえば新潮社だった時代に、講談社から出版されて、なおかつ文庫化のときに普通の文庫でなく文芸文庫にはいったという経緯、などから一般ピープルの視界になかなか入りにくく、世間的には地味な扱いの作品だが大江マニアの間では最高傑作の挙げる声多し(一応ノーベル賞が受賞理由に挙げてる一作だったりする)/内容は、一言で言えば「自伝小説」なのだが、作者の、①本来自分がそうでありたかったという理想像(故郷の谷間の森で浮世離れしてダンテやイエイツの読書と思索に惑溺したい)②自分がこれまでであった師匠的人物の面影(渡辺一夫とか武満徹とかでしょう)、の二つをかさねて作り上げた「ギー兄さん」という架空の人物との交流、対話を通して自分の生涯を振り返るというもの。虚実皮膜のメタフィクションである/80年代の大江健三郎は「魂のこと」とか「再生・救済」ということをテーマにし始めた。他の有名長編では「M/Tと森のフシギの物語」「燃えあがる緑の木」も同テーマなのだが、個人的な趣味嗜好を言わせていただければ、それらは大掛かりで荒唐無稽な話であるため、シンミリした「魂のこと」とはちょっと食い合わせが悪いと思う。本作みたいにインテリおじさん二人が過去を回想しながらシミジミ語り合うスローなノリのほうがそういうテーマはストンとこっちの腑に落ちる気がする/ギー兄さんは基本浮世離れした高等遊民で、ちょっとやる気出して世間に出てくると途端トラブルに見舞われるヴァルネラブルな人物だが、この人は作品冒頭から「老年になってくると悲嘆グリーフは強まるが、静かなグリーフでなく荒々しいグリーフだ!」とか不穏当なことを言いだす。ここらへんは作家自身が自嘲的に語る文壇絶交話とかと照らして大江氏は本当にこんな感じなんだろうなあ、という変なリアリティがある(この荒ぶる老人路線はレイト・ワークと称される2000年以降の諸編で追及されるがその端緒なのだろう。多分)/話がゴチャゴチャしてきたので止めますが、ちょっとでも興味もったらととにかく読んでください。
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