文系社会科学の4人の研究者が書いており、とてもしっかりした内容の本❗️難しめの内容もとても分かりやすく書かれており、まさに現代社会科学の教科書。
結論としてはややありきたりだが、入門書としてはとてもいい!読む価値あり!
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大人のための社会科 -- 未来を語るために 単行本(ソフトカバー) – 2017/9/1
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【創業140周年記念出版】ぐずぐず言わずに考えろ! ――知の力で社会を変える
「反知性主義」が幅をきかせる時代において,私たちがきちんと考え,将来を語り合うために――。気鋭の社会科学者が,日本社会を12のキーワードから解きほぐし,未来への方向性を示す。いまの社会に違和感を抱くすべての人のための,考えるヒントがつまった社会科学入門!
この本では、日本の社会を形づくっている、誰もが使う一二の「キーワード」を取り あげ、それぞれの意味を根底から吟味しなおしています。思想的な立場にとらわれず、この魅力的な日本社会、それ自体に関心をもってもらえるよう、日本社会の「いま」と「これから」を見通すための材料、共通の知的プラットフォームを提供しようと、私たちが積みあげてきた「知性」をすべてのみなさんにひらこうと考えました。思い切っていえば、経済、政治、社会をめぐるさまざまな出来事を、できるだけわかりやすい言葉で、できるだけ多様な視点で説き明かし、最後に未来への一つの方向性を示したい、そんな想いを込めて、この『大人のための社会科』を書きあげたのでした。(序より)
【本書の構成】
第I部 歴史のなかの「いま」
GDP,勤労,時代という,経済に関連するキーワードに光を当てている。GDPという指標のもつ意味をあらためて考え直し,勤労という日本人のこれまでの価値観が可能にした戦後の日本財政システムや,時代区分のあり方から,日本社会の「いま」を照らし返す。
第II部 〈私たち〉のゆらぎ
多数決,運動,私という,政治をめぐるキーワードをとりあげる。多数決は民主主義的なのか?という問いからはじまり,それを補完する社会運動はどのような条件で成立するのか,またそれらからこぼれ落ちる個としての「私」について考える。
第III部 社会を支えるもの
公正,信頼,ニーズという社会的なキーワードを手がかりに,〈私たち〉を取り戻すために,信頼や公正さを確保しつつ,ニーズをどのように満たしていくべきなのかを考える。
第IV部 未来を語るために
歴史認識,公,希望という,未来を読み解くためのキーワードから,「いま」を変えるためのヒントを見いだす。
【目次】※詳細目次は下部「登録情報」の「目次を見る」にあります
序 社会をほどき,結びなおすために――反知性主義へのささやかな抵抗
第1部 歴史のなかの「いま」
第1章 GDP――「社会のよさ」とは何だろうか
第2章 勤労――生きづらさを加速させる自己責任の社会
第3章 時代――時代を分けることと捉えること
第2部 〈私たち〉のゆらぎ
第4章 多数決――私たちのことを私たちで決める
第5章 運動――異議申し立てと正統性
第6章 私――自分の声が社会に届かない
第3部 社会を支えるもの
第7章 公正――等しく扱われること
第8章 信頼――社会を支えるベースライン
第9章 ニーズ――税を「取られるもの」から「みんなのたくわえ」に変える
第4部 未来を語るために
第10章 歴史認識――過去をひらき未来につなぐ
第11章 公――「生活の場」「生産の場」「保障の場」を作りかえる
第12章 希望――「まだ―ない」ものの力
【著者紹介】
井手英策 いで・えいさく(慶應義塾大学経済学部教授)
1972年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学,博士(経済学)。専門は財政社会学,財政金融史。著書に『財政赤字の淵源』(有斐閣),『経済の時代の終焉』(岩波書店,第15回大佛次郎論壇賞受賞),『分断社会を終わらせる』(共著,筑摩選書)など。
宇野重規 うの・しげき(東京大学社会科学研究所教授)
1967年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了,博士(法学)。専門は政治思想史,政治哲学。著書に『政治哲学へ』(東京大学出版会,渋沢・クローデル賞受賞),『トクヴィル』(講談社選書メチエ,サントリー学芸賞受賞),『西洋政治思想史』(有斐閣)など。
坂井豊貴 さかい・とよたか(慶應義塾大学経済学部教授)
1975年生まれ。ロチェスター大学経済学博士課程修了,Ph.D.(経済学)。専門は社会的選択理論,マーケットデザイン。著書に『マーケットデザイン』(ちくま新書),『多数決を疑う』(岩波新書,2016年新書大賞4位),『決め方の経済学』(ダイヤモンド社,2016年週刊ダイヤモンド・ベスト経済書3位)など。
松沢裕作 まつざわ・ゆうさく(慶應義塾大学経済学部准教授)
1976年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程中途退学,博士(文学)。専門は日本社会史(近世・近代史)。著書に『明治地方自治体制の起源』(東京大学出版会),『町村合併から生まれた日本近代』(講談社選書メチエ),『自由民権運動』(岩波新書)など。
「反知性主義」が幅をきかせる時代において,私たちがきちんと考え,将来を語り合うために――。気鋭の社会科学者が,日本社会を12のキーワードから解きほぐし,未来への方向性を示す。いまの社会に違和感を抱くすべての人のための,考えるヒントがつまった社会科学入門!
この本では、日本の社会を形づくっている、誰もが使う一二の「キーワード」を取り あげ、それぞれの意味を根底から吟味しなおしています。思想的な立場にとらわれず、この魅力的な日本社会、それ自体に関心をもってもらえるよう、日本社会の「いま」と「これから」を見通すための材料、共通の知的プラットフォームを提供しようと、私たちが積みあげてきた「知性」をすべてのみなさんにひらこうと考えました。思い切っていえば、経済、政治、社会をめぐるさまざまな出来事を、できるだけわかりやすい言葉で、できるだけ多様な視点で説き明かし、最後に未来への一つの方向性を示したい、そんな想いを込めて、この『大人のための社会科』を書きあげたのでした。(序より)
【本書の構成】
第I部 歴史のなかの「いま」
GDP,勤労,時代という,経済に関連するキーワードに光を当てている。GDPという指標のもつ意味をあらためて考え直し,勤労という日本人のこれまでの価値観が可能にした戦後の日本財政システムや,時代区分のあり方から,日本社会の「いま」を照らし返す。
第II部 〈私たち〉のゆらぎ
多数決,運動,私という,政治をめぐるキーワードをとりあげる。多数決は民主主義的なのか?という問いからはじまり,それを補完する社会運動はどのような条件で成立するのか,またそれらからこぼれ落ちる個としての「私」について考える。
第III部 社会を支えるもの
公正,信頼,ニーズという社会的なキーワードを手がかりに,〈私たち〉を取り戻すために,信頼や公正さを確保しつつ,ニーズをどのように満たしていくべきなのかを考える。
第IV部 未来を語るために
歴史認識,公,希望という,未来を読み解くためのキーワードから,「いま」を変えるためのヒントを見いだす。
【目次】※詳細目次は下部「登録情報」の「目次を見る」にあります
序 社会をほどき,結びなおすために――反知性主義へのささやかな抵抗
第1部 歴史のなかの「いま」
第1章 GDP――「社会のよさ」とは何だろうか
第2章 勤労――生きづらさを加速させる自己責任の社会
第3章 時代――時代を分けることと捉えること
第2部 〈私たち〉のゆらぎ
第4章 多数決――私たちのことを私たちで決める
第5章 運動――異議申し立てと正統性
第6章 私――自分の声が社会に届かない
第3部 社会を支えるもの
第7章 公正――等しく扱われること
第8章 信頼――社会を支えるベースライン
第9章 ニーズ――税を「取られるもの」から「みんなのたくわえ」に変える
第4部 未来を語るために
第10章 歴史認識――過去をひらき未来につなぐ
第11章 公――「生活の場」「生産の場」「保障の場」を作りかえる
第12章 希望――「まだ―ない」ものの力
【著者紹介】
井手英策 いで・えいさく(慶應義塾大学経済学部教授)
1972年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学,博士(経済学)。専門は財政社会学,財政金融史。著書に『財政赤字の淵源』(有斐閣),『経済の時代の終焉』(岩波書店,第15回大佛次郎論壇賞受賞),『分断社会を終わらせる』(共著,筑摩選書)など。
宇野重規 うの・しげき(東京大学社会科学研究所教授)
1967年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了,博士(法学)。専門は政治思想史,政治哲学。著書に『政治哲学へ』(東京大学出版会,渋沢・クローデル賞受賞),『トクヴィル』(講談社選書メチエ,サントリー学芸賞受賞),『西洋政治思想史』(有斐閣)など。
坂井豊貴 さかい・とよたか(慶應義塾大学経済学部教授)
1975年生まれ。ロチェスター大学経済学博士課程修了,Ph.D.(経済学)。専門は社会的選択理論,マーケットデザイン。著書に『マーケットデザイン』(ちくま新書),『多数決を疑う』(岩波新書,2016年新書大賞4位),『決め方の経済学』(ダイヤモンド社,2016年週刊ダイヤモンド・ベスト経済書3位)など。
松沢裕作 まつざわ・ゆうさく(慶應義塾大学経済学部准教授)
1976年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程中途退学,博士(文学)。専門は日本社会史(近世・近代史)。著書に『明治地方自治体制の起源』(東京大学出版会),『町村合併から生まれた日本近代』(講談社選書メチエ),『自由民権運動』(岩波新書)など。
- 本の長さ250ページ
- 言語日本語
- 出版社有斐閣
- 発売日2017/9/1
- 寸法12.9 x 1.6 x 18.8 cm
- ISBN-104641149208
- ISBN-13978-4641149205
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
気鋭の社会科学者が、多数決、勤労、信頼、ニーズ、歴史認識、希望など12のキーワードから日本社会を解きほぐす。社会をよくしたい、すべての人のための「教科書」。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
井手/英策
1972年生まれ。慶應義塾大学経済学部教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、博士(経済学)。専門は財政社会学
宇野/重規
1967年生まれ。東京大学社会科学研究所教授。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。専門は政治思想史、政治哲学
坂井/豊貴
1975年生まれ。慶應義塾大学経済学部教授。ロチェスター大学経済学博士課程修了、Ph.D.(経済学)。専門は社会的選択理論、マーケットデザイン
松沢/裕作
1976年生まれ。慶應義塾大学経済学部准教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程中途退学、博士(文学)。専門は日本社会史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1972年生まれ。慶應義塾大学経済学部教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、博士(経済学)。専門は財政社会学
宇野/重規
1967年生まれ。東京大学社会科学研究所教授。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。専門は政治思想史、政治哲学
坂井/豊貴
1975年生まれ。慶應義塾大学経済学部教授。ロチェスター大学経済学博士課程修了、Ph.D.(経済学)。専門は社会的選択理論、マーケットデザイン
松沢/裕作
1976年生まれ。慶應義塾大学経済学部准教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程中途退学、博士(文学)。専門は日本社会史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 有斐閣 (2017/9/1)
- 発売日 : 2017/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 250ページ
- ISBN-10 : 4641149208
- ISBN-13 : 978-4641149205
- 寸法 : 12.9 x 1.6 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 59,694位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 388位社会一般関連書籍
- - 1,965位社会学概論
- - 5,434位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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慶應義塾大学経済学部教授。ロチェスター大学Ph.D.(経済学)。横浜市立大学、横浜国立大学、慶應義塾大学で准教授を経て、2014年に38歳で着任。投票制度・オークション方式・暗号通貨のインセンティブ設計を研究。(株)デューデリ&ディール・不動産オークション技術顧問、東京経済研究センター理事(財産管理運用担当)、読売新聞読書委員などを併任。
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2018年8月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
目次に挙げられているとおり、多彩なテーマを限られた紙数で論じているが、散漫になることなく、充実している。その理由は、学識を大事にしているから。すなわち、どの節もアカデミックな研究をベースにおいて、具体例を出す(論文や専門書をベースにした事実)ことを心がけ、また評論的な部分では、理論(これも伝統的な人文知と学識に裏打ちされている)を挙げることを忘れないから、だろう。
面白いのは、狭義の社会学的な研究がベースになりながらも、広い視野を確保するために、思想系の人文学がバランスよく取り入れられているところ。しかし、他方で思想的な偏りをなるべくなくそうと、できるかぎり配慮されている。(とはいえ、全体に見れば、リベラルで、どちらかと言うと左派ではあると思うが)。
この本の事実や理論は、世の中を見て、考えるための道具になる、という意味でよい「入り口」の本だと思う。
面白いのは、狭義の社会学的な研究がベースになりながらも、広い視野を確保するために、思想系の人文学がバランスよく取り入れられているところ。しかし、他方で思想的な偏りをなるべくなくそうと、できるかぎり配慮されている。(とはいえ、全体に見れば、リベラルで、どちらかと言うと左派ではあると思うが)。
この本の事実や理論は、世の中を見て、考えるための道具になる、という意味でよい「入り口」の本だと思う。
2018年3月25日に日本でレビュー済み
1.内容
先進国には閉塞感が漂うが、日本も例外ではない。そんなご時世に希望を語るとして、社会科学に何ができるかを、4人の先生が「『上から目線』」(p3)で書いた本。
2.評価
(1)本書に注目したのは、以前 多数決を疑う――社会的選択理論とは何か (岩波新書) を読んだからである。また、安倍晋三内閣総理大臣が推進しようとしている幼児教育の無償化は、元々は民進党の当時の代表の前原誠司と、そのブレーンであり著者の1人、井手のアイデアだったと、『週刊エコノミスト』2017年10月10日号p3、佐藤優「闘論席」で読んだのも大きい。だからか、内容は面白い。
(2)何点かあげると、、第4章の「多数決」は、『多数決を疑う』でも見た話だったが(坂井の議論になぜか比例代表制が入っていないのが気になる)、次の章の「運動」がきちんと補足になっていたのがすごかった。また、それが「運動」の無条件な礼賛になっていないのもよかった(SEALDsについて批判的な考察をしている)。先ほど井手の名前を出したが、第9章の展開も好感を持った。第10章はタイムリーで、公文書の重要性や慰安婦についての歴史学的な結論が書いてあって有益だった。また、「『沖縄核密約』」(p179)も「慰安婦募集に関する(略)文書」(p179)も保存されておらず私物になっていたことも知らなかった。
(3)(2)で取り上げた以外にも興味深い内容だったので、星5つ。
*文中敬称略。
先進国には閉塞感が漂うが、日本も例外ではない。そんなご時世に希望を語るとして、社会科学に何ができるかを、4人の先生が「『上から目線』」(p3)で書いた本。
2.評価
(1)本書に注目したのは、以前 多数決を疑う――社会的選択理論とは何か (岩波新書) を読んだからである。また、安倍晋三内閣総理大臣が推進しようとしている幼児教育の無償化は、元々は民進党の当時の代表の前原誠司と、そのブレーンであり著者の1人、井手のアイデアだったと、『週刊エコノミスト』2017年10月10日号p3、佐藤優「闘論席」で読んだのも大きい。だからか、内容は面白い。
(2)何点かあげると、、第4章の「多数決」は、『多数決を疑う』でも見た話だったが(坂井の議論になぜか比例代表制が入っていないのが気になる)、次の章の「運動」がきちんと補足になっていたのがすごかった。また、それが「運動」の無条件な礼賛になっていないのもよかった(SEALDsについて批判的な考察をしている)。先ほど井手の名前を出したが、第9章の展開も好感を持った。第10章はタイムリーで、公文書の重要性や慰安婦についての歴史学的な結論が書いてあって有益だった。また、「『沖縄核密約』」(p179)も「慰安婦募集に関する(略)文書」(p179)も保存されておらず私物になっていたことも知らなかった。
(3)(2)で取り上げた以外にも興味深い内容だったので、星5つ。
*文中敬称略。
殿堂入りNo1レビュアーベスト10レビュアーVINEメンバー
『大人のための社会科』って何だろう、と読む前から興味がそそられる題名です。
大きな意味での社会科学を専門とする4人の気鋭の研究者が、分担執筆しながら、専門分野にあたるテーマを一般読者、大学生向けに分かりやすく解説した書でした。
研究者にありがちな難解な論理や、論旨がつかめない叙述などはなく、スラスラ読めるに学問の奥深さを提示した内容で、関心をもって読み通しました。さすがに多くの読まれている新書を生み出した執筆陣です。ここでも分かりやすく記すという精神は健在です。教科書の名の通りの配慮がなされていました。
参考になった内容は多岐に渡りますが、数か所示させていただきます。
第10章「歴史認識(過去をひらき未来につなぐ)」の「アーカイブズの役割」はまさしく今の時代を表し、未来への道筋を示し、過去を見つめなおすものでした。
178pに「国家や地方自治体といった公的な機関は、そうした記録管理とアーカイブズ管理を適切に行うことが求められます。」とありました。アーカイブズ学での「評価選別」に触れ、「政府は自分たちに都合の悪い記録を廃棄して、なかったことにしてしまう可能性」に言及されていました。179pにあるように佐藤栄作首相とアメリカのニクソン大統領の交わした合意事項の文書が2009年に佐藤元首相の旧宅から発見されたという事例を挙げていました。勿論、今の時代も同様なことが起こっています。これも含めてアーカイブズ制度の大切さが伝わってくることでしょう。
第3章「時代(時代を分けることと捉えること)」は、歴史を学んだものとして時代区分の話は興味深いものでした。49pに紹介してある安良城盛昭氏の「日本における封建制社会成立の画期は、豊臣秀吉によって行われた太閤検地」という説は懐かしてものでした。1959年発表ですから、60年も前の学説ですが、発表されて以降長らく、時代区分に大きな影響を与えた論文だと受け取っています。
参考文献として朝尾直弘先生の「『近世』とは何か」もこの章には必要な文献でしょう。学生時代に当時気鋭の学者として多くの論考を発表されていた朝尾先生の「鎖国論」の授業を受けた者としてこの「時代」の章もまた歴史を見つめなおす契機になりました。
第9章の「ニーズ」の「税を『取られるもの』から『みんなのたくわえ』に変える」という考えは、財政学を学ぶ学生が学問の姿勢として読むべき考え方だと思っています。学問が研究者の世界の中でのみ論じられるのでなく、未来の日本を支える学生の世代に語り掛けている姿勢を大いに評価したいと思います。
166pの「これを税金に置きかえ、社会全体の貯金とすることで、社会全体が将来不安におびえることなく、安心して生きていける社会を作るということは十分に検討されてよい方向性ではないでしょうか」という筆者の主張の大切さをこの章で学びました。
『大人のための社会科』は、社会経験を積み、様々なことを経験し、世の仕組みがある程度わかった「大人」がもう一度学びなおす契機になるような書籍でした。分かりやすい文章でこれらの深い内容を書き記した筆者たちの筆力の凄みと学問の奥深さを教えられました。間違いなく良書の範疇に入る本ですし、多くの大学の図書館に入ってほしい本でした。
大きな意味での社会科学を専門とする4人の気鋭の研究者が、分担執筆しながら、専門分野にあたるテーマを一般読者、大学生向けに分かりやすく解説した書でした。
研究者にありがちな難解な論理や、論旨がつかめない叙述などはなく、スラスラ読めるに学問の奥深さを提示した内容で、関心をもって読み通しました。さすがに多くの読まれている新書を生み出した執筆陣です。ここでも分かりやすく記すという精神は健在です。教科書の名の通りの配慮がなされていました。
参考になった内容は多岐に渡りますが、数か所示させていただきます。
第10章「歴史認識(過去をひらき未来につなぐ)」の「アーカイブズの役割」はまさしく今の時代を表し、未来への道筋を示し、過去を見つめなおすものでした。
178pに「国家や地方自治体といった公的な機関は、そうした記録管理とアーカイブズ管理を適切に行うことが求められます。」とありました。アーカイブズ学での「評価選別」に触れ、「政府は自分たちに都合の悪い記録を廃棄して、なかったことにしてしまう可能性」に言及されていました。179pにあるように佐藤栄作首相とアメリカのニクソン大統領の交わした合意事項の文書が2009年に佐藤元首相の旧宅から発見されたという事例を挙げていました。勿論、今の時代も同様なことが起こっています。これも含めてアーカイブズ制度の大切さが伝わってくることでしょう。
第3章「時代(時代を分けることと捉えること)」は、歴史を学んだものとして時代区分の話は興味深いものでした。49pに紹介してある安良城盛昭氏の「日本における封建制社会成立の画期は、豊臣秀吉によって行われた太閤検地」という説は懐かしてものでした。1959年発表ですから、60年も前の学説ですが、発表されて以降長らく、時代区分に大きな影響を与えた論文だと受け取っています。
参考文献として朝尾直弘先生の「『近世』とは何か」もこの章には必要な文献でしょう。学生時代に当時気鋭の学者として多くの論考を発表されていた朝尾先生の「鎖国論」の授業を受けた者としてこの「時代」の章もまた歴史を見つめなおす契機になりました。
第9章の「ニーズ」の「税を『取られるもの』から『みんなのたくわえ』に変える」という考えは、財政学を学ぶ学生が学問の姿勢として読むべき考え方だと思っています。学問が研究者の世界の中でのみ論じられるのでなく、未来の日本を支える学生の世代に語り掛けている姿勢を大いに評価したいと思います。
166pの「これを税金に置きかえ、社会全体の貯金とすることで、社会全体が将来不安におびえることなく、安心して生きていける社会を作るということは十分に検討されてよい方向性ではないでしょうか」という筆者の主張の大切さをこの章で学びました。
『大人のための社会科』は、社会経験を積み、様々なことを経験し、世の仕組みがある程度わかった「大人」がもう一度学びなおす契機になるような書籍でした。分かりやすい文章でこれらの深い内容を書き記した筆者たちの筆力の凄みと学問の奥深さを教えられました。間違いなく良書の範疇に入る本ですし、多くの大学の図書館に入ってほしい本でした。





