幾つか著書を拝読してのちの本書であったのだけれども、著者は未知なるものにチャレンジするワクワク感を伝える天才ではないか、といつも感じている。そしてそういうチャレンジを温かく見守る眼差しに愛を感じてちょっぴりキュンとする。本書もそうしたワクワク感を控えめな筆致で描いておられて、冒頭から著者が能楽にはまっていく姿を追体験することができる。
能楽も極めれば奥深いのだろうと思わせつつ、さらりとタイプ別おすすめで匂わせながら終えているのは初学者にはまことに有難い。チャンスがあればお能も見に行きたいな、と思ってしまった。
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第164回芥川賞・直木賞 受賞作決定
芥川賞は宇佐見りん『推し、燃ゆ』。直木賞は西條奈加『心淋し川』。
ほか、候補作品や過去の受賞作など、 ＞芥川賞・直木賞特集はこちら
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