昭和的な中学生男子のエロ本購入計画から幕が上がる、脱力系の導入部……ギャグテイストのおとぼけミステリかと思いきや、1話ごとに方向性が違う。流れがつかめないまま、だんだんシリアスさを帯びながらも、物語が繋がるにつれ重厚さが増していく。中盤以降どんどんとんでもない方向に展開して、まったく予想外の着地点だった。そこに持っていくのかってギャップの見事さにいい意味で騙された。事前情報一切無しで読むべきです(笑)。
著者のミステリ・SFの知識を集約して、エッジの利いたギャグを織り交ぜながら、一見関係ない物語のオムニバス形式を装いつつ、次々と辻褄を合わせていき、伏線が上手く回収されて、全てのエピソードが1つに集約されていくシナリオは見事。パズルのピースが一斉にはまっていくようで軽妙でおもしろい。しかも、物語の多面性を十分魅せてくれて楽しめました。このストーリーの構造そのものが、外天楼のように「改築、増築を重ねて」出来上がったものとすれば、この本のタイトルはピッタリ。
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外天楼 (講談社コミックス) Kindle版
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言語日本語
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出版社講談社
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発売日2011/10/21
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ファイルサイズ43091 KB
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カスタマーレビュー
5つ星のうち4.3
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上位レビュー、対象国: 日本
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2018年12月31日に日本でレビュー済み
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「外天楼」と呼ばれる建物に住む住人たちの悲喜交々を描いた連作短編集。
最初の話から最後の話まで一貫して大きな一つの流れの中に存在している。
冒頭の中学生的な性欲むき出しの男の子のエロ本獲得話は全体の流れの中では異色の話で、登場人物の顔見世的な印象。
そこから第2話に移り、いきなりロボットが登場するような近未来のSF的な話に移る。
このロボットに代表されるような人工的な生命体の存在がこの作品のひとつのテーマであり、それを生み出すための事件が徐々に明らかになっていくのであった。
第1話の雰囲気からは想像も出来ないような方向に話は進み、殺人事件が発生し犠牲者が多数出た。
ラストシーンはあまりにも悲しく、読後感は決して良くはなかった。
最初の話から最後の話まで一貫して大きな一つの流れの中に存在している。
冒頭の中学生的な性欲むき出しの男の子のエロ本獲得話は全体の流れの中では異色の話で、登場人物の顔見世的な印象。
そこから第2話に移り、いきなりロボットが登場するような近未来のSF的な話に移る。
このロボットに代表されるような人工的な生命体の存在がこの作品のひとつのテーマであり、それを生み出すための事件が徐々に明らかになっていくのであった。
第1話の雰囲気からは想像も出来ないような方向に話は進み、殺人事件が発生し犠牲者が多数出た。
ラストシーンはあまりにも悲しく、読後感は決して良くはなかった。
2020年12月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ちりばめられた伏線が見事に回収、短編かと思われたエピソードがひとつに
大体絶賛されてるのがこのあたりかと思うが、たしかにその部分だけ切り取ればよく出来てるように見えるかもしれない
だがこの小説はSF世界で自立思考ロボットは当たり前だし、簡単に登場人物が死んでしまい生に重みが無いし、その割に劇中で刑事が死亡事案の捜査での検証でなぜか高所(普通落ちたら死ぬ高さ)から落ちるのだがギャグマンガのようにピンピンしてるところとかがあるし、まさになんでもあり。
現実世界に存在しえない科学技術や世界設定があるのがSFだが、そうであったとしてもそのSF世界の中においてはその世界なりの一本筋の通った枠組みが設定されるもの。というかその作りこみ具合でSFであってもリアルさが感じられる。
ところがこの作品、後から知らされる「実は○○だった」的な事実が劇中、初見の論理で突如出てくる。まるで後出しジャンケンのように。たとえば詰め将棋で後一手足りずに詰まなかったときに、実は最後2手動かせるんです、なので詰みました!みたいな。作者がルールであることをいいことになんでもありな世界。「見事な伏線回収」と言われても後出しジャンケンで何でもありの着地をされればどんな回収も出来るだろう。
じゃあ肝心なストーリーは?といえば前述の通り簡単に死ぬ(殺してしまう)世界なので生に重みが無い。そこで主人公がどんな想いを抱えていようと正直身勝手にしか映らない。もちろん感情移入などできない。
物語を通して伝えたいこと、たぶんないと思われる。少なくとも私はメッセージ的なものは感じられず。
一見無関係な複数のストーリーが伏線回収される壮大なパズル作ったんです、すごいでしょ?的な自己顕示欲みたいなものしか感じられなかった。はっきり言います。駄作です。
ルール無用の稚拙な帳尻合わせ。
大体絶賛されてるのがこのあたりかと思うが、たしかにその部分だけ切り取ればよく出来てるように見えるかもしれない
だがこの小説はSF世界で自立思考ロボットは当たり前だし、簡単に登場人物が死んでしまい生に重みが無いし、その割に劇中で刑事が死亡事案の捜査での検証でなぜか高所(普通落ちたら死ぬ高さ)から落ちるのだがギャグマンガのようにピンピンしてるところとかがあるし、まさになんでもあり。
現実世界に存在しえない科学技術や世界設定があるのがSFだが、そうであったとしてもそのSF世界の中においてはその世界なりの一本筋の通った枠組みが設定されるもの。というかその作りこみ具合でSFであってもリアルさが感じられる。
ところがこの作品、後から知らされる「実は○○だった」的な事実が劇中、初見の論理で突如出てくる。まるで後出しジャンケンのように。たとえば詰め将棋で後一手足りずに詰まなかったときに、実は最後2手動かせるんです、なので詰みました!みたいな。作者がルールであることをいいことになんでもありな世界。「見事な伏線回収」と言われても後出しジャンケンで何でもありの着地をされればどんな回収も出来るだろう。
じゃあ肝心なストーリーは?といえば前述の通り簡単に死ぬ(殺してしまう)世界なので生に重みが無い。そこで主人公がどんな想いを抱えていようと正直身勝手にしか映らない。もちろん感情移入などできない。
物語を通して伝えたいこと、たぶんないと思われる。少なくとも私はメッセージ的なものは感じられず。
一見無関係な複数のストーリーが伏線回収される壮大なパズル作ったんです、すごいでしょ?的な自己顕示欲みたいなものしか感じられなかった。はっきり言います。駄作です。
ルール無用の稚拙な帳尻合わせ。
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