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地球温暖化問題の再検証 - ポスト京都議定書の交渉にどう臨むか RIETI経済政策レビュー 10 単行本 – 2004/1/24
世界の英知を集めつつも、なぜいまだ真に実効性ある枠組みは見いだされていないのか。私たちが本書を企画するにあたって持った問題意識は、「将来の温暖化対策のあり方をめぐる議論がなされる際に、それぞれの主権国家は、自らの国益の追求から無縁であるという前提は成り立たず、たとえ地球環境を保護する仕組みを論ずる舞台においても、それぞれに異なる国益を前提としたレアルポリティーク(Realpolitik、現実主義的政治)が繰り広げられるという点が見落とされがちなのではないか」というものであった。本書で分析したように、京都議定書をめぐる交渉、米国の離脱など、今日に至るまでの経緯を見ても、環境保護という思想信条ではなく、実はレアルポリティークが多くの事象を説明している。
わが国では、2002年、京都議定書を批准するにあたって、同議定書が定める削減義務をいかに達成するか、どのような国内対策を講ずるかについて、国民の大きな関心を集めながら、政治、行政、産業界、NPOなどを巻き込んだ議論が繰り広げられた。その中で、「環境と経済の両立」というテーゼが基本的原則として採用されたが、このテーゼは、地球温暖化対策が直面しなくてはならないリアリスティックな側面を一言で言い表している。
本書は、地球温暖化問題に関与する各主権国家、企業、消費者など、さまざまな主体の、リアリスティックな行動原理を前提として、問題解決に向けた道筋を、国際的枠組みの交渉、国内政策形成プロセス、技術の開発、温暖化メカニズムに関する科学面の探求といった面に光を当てながら考察しようとするものである。
- 本の長さ328ページ
- 言語日本語
- 出版社東洋経済新報社
- 発売日2004/1/24
- ISBN-104492211446
- ISBN-13978-4492211441
商品の説明
著者からのコメント
内容(「BOOK」データベースより)
内容(「MARC」データベースより)
著者について
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
経済産業研究所コンサルティングフェロー、経済産業省資源エネルギー庁資源・燃料部政策課長。一橋大学卒業。通商産業省入省。工業技術院人事課長、産業技術環境局環境政策課長等を経て現職。MPA(プリンストン大学)
関/総一郎
EU日本政府代表部参事官。東京大学法学部卒業。通商産業省入省後、米国留学(ハーバード大学、ブルッキングス研究所)、秋田県産業経済労働部長等を経て、2001~03年まで経済産業省地球環境対策室長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 東洋経済新報社 (2004/1/24)
- 発売日 : 2004/1/24
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 328ページ
- ISBN-10 : 4492211446
- ISBN-13 : 978-4492211441
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,354,303位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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前提知識から交渉経緯までが豊富な資料とともに示されており、わかりやすい。
京都会議当時は環境問題に異を唱える抵抗勢力扱いされていた経産省と産業界であるが、省エネ型の日本社会を構築したのもまた、この産業界である。そんなことも大っぴらには発言できない異様な雰囲気が当時はあった。
今、本書を冷静に読むことで、今後の国際交渉に求められるものがある程度見て取れると思われる。
経産研のものであるということを割り引けば、資料集として第一級である。
一方、本書では、必ずしも未だ明らかではない議論が断定的になされていたり、経済的な影響に関する分析では分析手法や結論に必ずしも疑問なしとはしないものがある点は留意したい。
また、現在、地球温暖化問題に関する様々な議論が行われており、日本においては環境省と経済産業省のスタンスも違いがある。本書は経済産業省のスタンスに近い見解となっており、必ずしも他の見解や議論にまで踏み込めていない点は残念である。読者に幅広い視点から考える余地を与えるためにも、地球環境問題に関する他のさまざまな議論や、欧米での取り組みについても含め、幅広く取り扱って欲しかった。
今後、京都議定書で定められた温暖化ガス削減目標達成のための政策、また京都議定書以降の枠組みに関する議論がさらに活発化すると思われるが、本書をきっかけとして社会がこうした地球温暖化問題にさらに高い関心を示し、我々世代だけでなく将来の世代を見据えたフレームワーク策定の議論に参加するようになることを期待する。
だが、予測される温暖化の影響は非常に大きいので、科学的に不確実であるとしても排出削減の行動を取る必要があること、責任が大きい先進国が最初に行動を起こすべきであることなどは、1980年代以来の長い長い国際交渉の中で形成された原則である。日本政府もそれぞれの場で、交渉に「現実主義的」に関わり、合意形成の一端を担ってきた。その結果が議定書の批准であった。
このような長い歴史への理解を欠いた本書の議論は、議定書の今後を考えるベースとして説得力があるとは思えない。国際交渉の場でも各国の理解は得られないだろう。
この本に対する評価はおもしろいほど二分されている。いままでネットで調べる限り、いくつかの書評が新聞、雑誌などに載っているが、評価はまっぷたつである。京都議定書を日本外交の拙劣さの結果だったと見たり、真の地球温暖化問題の解決には途上国の削減義務が不可欠だとする人々からは、最高の評価が与えられており、一方京都議定書を地球温暖化問題の取り組みとして侵すべからざる歴史的な外交成果だと考える人々からは酷評されている。
しかし、どちらの人々も現実に進んでいる諸外国での議論に無知である。最も京都議定書に積極的だったEUは、ポスト京都議定書についての方向を巡って内部分裂を始めている一方、米国や中国政府は、むしろこの本が主張するようなアプローチに沿ってポジションを正式に検討し始めている。その意味で、本書(特に最後の3章)は地球環境外交の歴史をふまえながら、これからの国際交渉のベースになる考え方が先取りして提示しているといってもおかしくない。京都議定書は、確かに歴史的な成果かもしれないが、過去の歴史にこだわる考え方からは、決して新たな創造的アプローチは生まれない。
いろいろな議論を巻き起こしているという意味で、この本は立場を超えて一読すべきある書であるといえよう。
結局、地球温暖化問題をめぐる国際交渉は、EUを含めてエネルギー安全保障や経済成長戦略に裏打ちされた国家利益をいかに守るかという点でしのぎを削っているという現状がある。ハイリゲンダム・サミットの宣言ではポスト京都議定書という表現が使われており、現在の京都議定書では中長期的に有効ではなく、環境と経済の両立維持が不可能という認識が世界共通のものとなったと言える。今後は、京都議定書に代わる次の枠組みに向けて洞爺湖サミットに向けて、各国の激しい交渉が行われていくだろう。
本書(特に最後のいくつかの章)は、こうした動きになることをずっと以前から予測していたように、現実の国際環境交渉を見る際の視点や論点が整理されている。「日本が手本を示せ」「これまでの経緯・歴史から逸脱すべきではない」などといった単純な議論が多い中、類書にはない分析のアングルや具体的な政策提案が示されている本書は、洞爺湖サミットに向けて、地球温暖化問題に関心を持っている人の必読書と言える。
環境問題には、今や広い範囲の論者が関心を持っているようだ。京都議定書の今後を考える議論のベースとなると思う。
その理由として、第1に、温暖化による悪影響が非常に軽視されている。予防原則という環境政策の原則が全く見逃されている。なお、第1章と他章との違いがあることを注意する必要がある。
第2に、国益(産業益で、市民益ではない)ばかりが重視されて、GDP成長信仰のオールドエコノミーを目指している。
第3に、ポスト京都の提案は、京都議定書の枠組みを骨抜きにしたもので、これでどうやって2050年までCO2等を半減できるのか、全くビジョンが見えない。しかも、これまで日本政府が条約交渉に参加して賛同してきた内容を、不公平だと不満を連ねていて非常に見苦しい。
以上のとおり、本書は狭い国益重視を煽るだけで、長期的な地球益を展望できない。このような近視眼的な提言では国際社会も受け入れることもないであろう。