コミュニティデザイナーとして全国、そして海外をも駆け巡る著者が、行く先々で食べた美味しい食事について書く。食べたものの絵も著者の手になる。「食」は従で、各地でした著者の「仕事」について書かれているのかと思ったら、ほぼ完全に「食エッセイ」だった。
山形牛のステーキをご馳走になったために断りにくくなり、東北芸術工科大で教える仕事を引き受けることになった顛末を書く「熱い思いとともに口のなかでとろけたロース(pp.70-72)」と、コミュニティデザインと寺院という意表をつく組み合わせの話が出てくる「寺院へ行こう!(pp.202-204)」が気に入った。
その他、なるほどと思ったこと2つ。
・二宮金次郎は「コミュニティデザイナーの手本のような人(p.152)」である。
・コミュニティデザインは「大人の部活(p.212)」である。
それにしても、40歳過ぎてから、「社会福祉の分野から講演を依頼されることが多くなってきた」ことをきっかけに「社会福祉分野には、我々が知らない知見がたくさんあるに違いない」と思い「さっそく専門学校の門をたたき、通信教育で社会福祉を学ぶことにした(p.240)」という決断力と行動力には敬服する。
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