いやーっ、久々に血沸き肉躍った。
読書の楽しさを、思いっ切り堪能させてくれる傑作。
理屈なく読んで楽しいので、普段活字に縁が無い人にも是非読んでもらいたい。
全編みどころだが、あえてひとつ挙げるなら、津久田2曹の覚醒かな。
当初メンタルの弱さから箸にも棒にもかからなかったが、終盤クラブタワー屋上で「ゾーン」に入る様にはゾクゾク。
映画「山猫は眠らない」の第一作、トム・ベレンジャー演ずる凄腕スナイパーと重なった。
あえて、本当にあえてイマイチなところを突っつくとしたら、ちょっと一本調子過ぎなところ。
全編ジェットコースターではなく、緩急やストーリーの妙があると、更にいいかと。
例えば本来救出にあたるべき活動拠点側にも重要な役どころのキャラクターを据えると、物語に厚みが増す気がした。
助けに行きたいが行けない、それでも最後は決死の救出みたいな感じがあると、よりドラマチックだし。
土漠の花 (幻冬舎文庫) (日本語) 文庫 – 2016/8/5
月村 了衛
(著)
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本の長さ406ページ
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言語日本語
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出版社幻冬舎
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発売日2016/8/5
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寸法15.1 x 10.2 x 1.7 cm
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ISBN-10434442512X
-
ISBN-13978-4344425125
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
ソマリアの国境付近で活動する陸上自衛隊第一空挺団の精鋭達。そこに命を狙われている女性が駆け込んだ時、自衛官達の命を賭けた戦闘が始まった。一人の女性を守ることは自分達の誇りを取り戻すことでもあった。極限状況での男達の確執と友情。次々と試練が降りかかる中、生きて帰ることはできるか?一気読み必至の日本推理作家協会賞受賞作!
著者について
一九六三年生まれ。早稲田大学第一文学部卒。二〇一〇年に『機龍警察』で小説家デビュー。一二年に『機龍警察自爆条項』で第三三回日本SF大賞、一三年に『機龍警察 暗黒市場』で第三四回吉川英治文学新人賞、一五年に『コルトM1851残月』で第一七回大藪春彦賞、本作で第六八回日本推理作家協会賞受賞。他の著書に『水戸黄門 天下の副編集長』『ガンルージュ』『影の中の影』『槐(エンジュ)』など。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
月村/了衛
1963年生まれ。早稲田大学第一文学部卒。2010年に『機龍警察』で小説家デビュー。12年に『機龍警察自爆条項』で第三三回日本SF大賞、13年に『機龍警察暗黒市場』で第三四回吉川英治文学新人賞、15年に『コルトM1851残月』で第一七回大藪春彦賞、『土漠の花』で第六八回日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1963年生まれ。早稲田大学第一文学部卒。2010年に『機龍警察』で小説家デビュー。12年に『機龍警察自爆条項』で第三三回日本SF大賞、13年に『機龍警察暗黒市場』で第三四回吉川英治文学新人賞、15年に『コルトM1851残月』で第一七回大藪春彦賞、『土漠の花』で第六八回日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (2016/8/5)
- 発売日 : 2016/8/5
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 406ページ
- ISBN-10 : 434442512X
- ISBN-13 : 978-4344425125
- 寸法 : 15.1 x 10.2 x 1.7 cm
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Amazon 売れ筋ランキング:
- 206,961位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 1,016位幻冬舎文庫
- - 4,595位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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2017年9月22日に日本でレビュー済み
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ページをめくるごとにスーパーアクションの連続、まさにエンタテイメント!ハリウッドで映画して欲しいです。
VINEメンバー
Amazonで購入
本書は、もともと2014年9月に単行本として刊行されたものの文庫化。
この同じ年2014年7月に集団的自衛権の行使容認が閣議決定されたことと、無縁ではないでしょう。
本作品で活躍する、陸上自衛隊第1空挺団は、現実に行われているソマリア沖海賊の対処活動のために派遣されている部隊という設定。
集団的自衛権容認という新しい時代に入った自衛隊の活躍を、あくまでエンターテイメントではありますが、緊迫感ある筆致で描いていきます。
このジブチに拠点を置く、第1空挺団のもとに、ソマリアとの国境付近で連絡ヘリが墜落したとの報がもたらされた。
ただちに捜索救助隊が編成され、12名の隊員が70キロ離れた現場に向かう。
そこで待っていたのは、乗組員全員死亡の墜落した機体であった。
そこへ3人の現地女性が姿を現す。
女は、ピヨマール・カダン小氏族のスルタン(氏族長)の娘で、あとの二人は親類の者だと言う。
彼女たちは、別の氏族に追われており、救助を求めてきたのだった。
保護すべきかどうか、隊員たちが迷っているうちに、早くも追っ手が銃で攻撃を仕掛けてきた!
こうして、活動拠点まで70キロの、長く困難な逃避行が始まった…。
次から次へと迫る民兵たちと、前に立ちはだかる、自然の脅威。
まさにノンストップ・アクションの連続で、最後まで飽きることはありませんでした。
攻撃を受けたから、やむを得ないとは言え、彼らは、戦後初めて民兵を殺害した自衛隊員となってしまいます。
集団的自衛権かどうかは明確ではありませんが、そのあり方に一石を投じる物語展開と感じました。
著者の力量は、「機龍警察」シリーズで、その手堅いエンターテイメントの筆さばきは実証済み。
ノン・シリーズの本作品も、アクションシーンもさることながら、隊員それぞれの人物像も見事に書き分けられていて、読みごたえは十分。
刊行時2014年の出版社主催のミステリランキングで上位に位置するとともに、日本推理作家協会賞受賞も納得の一冊としてオススメします。
この同じ年2014年7月に集団的自衛権の行使容認が閣議決定されたことと、無縁ではないでしょう。
本作品で活躍する、陸上自衛隊第1空挺団は、現実に行われているソマリア沖海賊の対処活動のために派遣されている部隊という設定。
集団的自衛権容認という新しい時代に入った自衛隊の活躍を、あくまでエンターテイメントではありますが、緊迫感ある筆致で描いていきます。
このジブチに拠点を置く、第1空挺団のもとに、ソマリアとの国境付近で連絡ヘリが墜落したとの報がもたらされた。
ただちに捜索救助隊が編成され、12名の隊員が70キロ離れた現場に向かう。
そこで待っていたのは、乗組員全員死亡の墜落した機体であった。
そこへ3人の現地女性が姿を現す。
女は、ピヨマール・カダン小氏族のスルタン(氏族長)の娘で、あとの二人は親類の者だと言う。
彼女たちは、別の氏族に追われており、救助を求めてきたのだった。
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こうして、活動拠点まで70キロの、長く困難な逃避行が始まった…。
次から次へと迫る民兵たちと、前に立ちはだかる、自然の脅威。
まさにノンストップ・アクションの連続で、最後まで飽きることはありませんでした。
攻撃を受けたから、やむを得ないとは言え、彼らは、戦後初めて民兵を殺害した自衛隊員となってしまいます。
集団的自衛権かどうかは明確ではありませんが、そのあり方に一石を投じる物語展開と感じました。
著者の力量は、「機龍警察」シリーズで、その手堅いエンターテイメントの筆さばきは実証済み。
ノン・シリーズの本作品も、アクションシーンもさることながら、隊員それぞれの人物像も見事に書き分けられていて、読みごたえは十分。
刊行時2014年の出版社主催のミステリランキングで上位に位置するとともに、日本推理作家協会賞受賞も納得の一冊としてオススメします。