大学の国際政治論でジョセフ・ナイ「国際紛争」を使っていましたが、良書ながら翻訳書であるので今一しっくりこないところがあり、副読本として購入しました。第1章でウェストファリア体制移行の国政政治の歴史を概観し、第2章以下で理論面を解説しているという構成はうまいと思いました。全般的に、わかりやすく、包括的です。また、米ソ冷戦終結後の米国の単独行動に対する反発も含めて書いてあり、バランスが取れていると思いました。
107頁で、ユーゴスラビアの民主化を例にとり、リアリズム、ネオリベラリズム、コンストラクティヴィズムの見方を比較しているところは特に有益でした。
ただし、60頁で「アメリカはヴェトナム戦争の泥沼に足をとられて、国力を消耗していった。植民地解放という南北問題を、反共主義という東西問題の文脈で誤読したことの帰結であった。」とありますが、ヴェトナムを中国が強力に支援したことは事実であり、「誤読」というのは言い過ぎではないかと思いました。
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国際政治学をつかむ 新版 (テキストブックス[つかむ]) 単行本(ソフトカバー) – 2015/9/11
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「歴史」「理論」「アクター」「イシュー」という4つの章から,バランスよく国際政治学を学べると好評の入門テキストの新版。近年の国際政治の動きをふまえて,各unitをアップデートし,さらに新unit「科学技術とエネルギー」を追加。
- 本の長さ334ページ
- 言語日本語
- 出版社有斐閣
- 発売日2015/9/11
- 寸法15 x 1.8 x 21.2 cm
- ISBN-104641177228
- ISBN-13978-4641177222
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
複雑な国際政治を冷静に読み解くために。「歴史」「理論」「アクター」「イシュー」という4つの章から、バランスよく国際政治学を学べると好評の入門テキストの新版。近年の国際政治の動きをふまえて、各unitをアップデートし、さらに新unit「科学技術とエネルギー」を追加。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
村田/晃嗣
1995年、神戸大学大学院法学研究科博士後期課程修了。現在、同志社大学長・法学部教授(国際関係論、特にアメリカ外交・安全保障政策研究)、博士(政治学)
君塚/直隆
1997年、上智大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程修了。現在、関東学院大学国際文化学部教授(イギリス政治外交史、ヨーロッパ国際政治史)、博士(史学)
石川/卓
1998年、一橋大学大学院法学研究科博士後期課程修了。現在、防衛大学校総合安全保障研究科教授(アメリカ外交・安全保障政策、国際政治学)、博士(法学)
栗栖/薫子
1997年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。現在、神戸大学大学院法学研究科教授(国際関係論、国際制度論)、博士(国際公共政策)
秋山/信将
1994年、コーネル大学公共政策研究所行政学修士課程修了。現在、一橋大学大学院法学研究科教授(国際安全保障、軍縮・不拡散)、博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1995年、神戸大学大学院法学研究科博士後期課程修了。現在、同志社大学長・法学部教授(国際関係論、特にアメリカ外交・安全保障政策研究)、博士(政治学)
君塚/直隆
1997年、上智大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程修了。現在、関東学院大学国際文化学部教授(イギリス政治外交史、ヨーロッパ国際政治史)、博士(史学)
石川/卓
1998年、一橋大学大学院法学研究科博士後期課程修了。現在、防衛大学校総合安全保障研究科教授(アメリカ外交・安全保障政策、国際政治学)、博士(法学)
栗栖/薫子
1997年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。現在、神戸大学大学院法学研究科教授(国際関係論、国際制度論)、博士(国際公共政策)
秋山/信将
1994年、コーネル大学公共政策研究所行政学修士課程修了。現在、一橋大学大学院法学研究科教授(国際安全保障、軍縮・不拡散)、博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 有斐閣; 新版 (2015/9/11)
- 発売日 : 2015/9/11
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 334ページ
- ISBN-10 : 4641177228
- ISBN-13 : 978-4641177222
- 寸法 : 15 x 1.8 x 21.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 31,449位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1964年、兵庫県神戸市に生まれる。87年、同志社大学法学部卒業。91~95年、米国ジョージ・ワシントン大学留学。95年、神戸大学大学院法学研究科博士課程(国際関係論)修了。神戸大学博士(政治学)。96年、「変容する日米安保政策コミュニティー」で読売論壇新人賞優秀賞受賞。広島大学総合科学部助教授、同志社大学法学部助教授を経て、2005年より同志社大学法学部教授。専攻はアメリカ外交史・安全保障政策論。著書に『大統領の挫折―カーター政権の在韓米軍撤退政策』(有斐閣、1998年、アメリカ学会清水博賞・サントリー学芸賞受賞)、『戦後日本外交史』(共著、有斐閣、1999年、吉田茂賞受賞)など(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『レーガン - いかにして「アメリカの偶像」となったか(ISBN-10:4121021401)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
5つ星のうち3.7
星5つ中の3.7
48 件のグローバル評価
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年12月30日に日本でレビュー済み
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7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2020年7月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大学2年の時に購入して今も大学で英語を学んでいます。
英語だけでは物足りないと思い、専門分野を移行するつもりで国際政治学に手をつけました。私は高校で世界史を未履修だったのですが、この本では一章で国際政治学にまつわる大まかな歴史を概観してくれているのでとても助かりました。丁度今日この本を読了し、ノートにまとめ終わったのですが、振り返ってみると、ニュースを読む視点が変わり、日々の会話の中で国際社会での日本の立場、政治について自分の見解をきちんと述べられるようになりました。もし、国際政治学に興味のある方々、これから勉強したいと思っている方々、国際関係のニュースをしっかり読み解きたいと考えている方、そのような方々に最良の入門書だと思います。これから大学の授業で復習、見解を深めつつさらに専門的な書物を読んでゆきたいと思っております。ありがとうございました。
英語だけでは物足りないと思い、専門分野を移行するつもりで国際政治学に手をつけました。私は高校で世界史を未履修だったのですが、この本では一章で国際政治学にまつわる大まかな歴史を概観してくれているのでとても助かりました。丁度今日この本を読了し、ノートにまとめ終わったのですが、振り返ってみると、ニュースを読む視点が変わり、日々の会話の中で国際社会での日本の立場、政治について自分の見解をきちんと述べられるようになりました。もし、国際政治学に興味のある方々、これから勉強したいと思っている方々、国際関係のニュースをしっかり読み解きたいと考えている方、そのような方々に最良の入門書だと思います。これから大学の授業で復習、見解を深めつつさらに専門的な書物を読んでゆきたいと思っております。ありがとうございました。
2016年9月8日に日本でレビュー済み
他の方も評するとおり、全く初めて国際政治学を学びたい人、あるいはもう一度勉強し直したい人には、基礎的ながらも体系的な知識を与えてくれる良いテキストだろう。その意味では、国際政治に興味ある高校生にも有益だろうし、むしろ彼らにこそ読んでいただきたいテキストでもある。最近は国際政治や国際関係の類いの言葉を見聞きすることが増えたが、果たしてどれくらいの者が国際政治「学」を識っているのか、甚だ疑問を呈さずにはいられない。大学で国際政治学を専攻している者も、全く初心者の者も、偏見とステレオタイプに傾斜することなく客観的に国際政治を見るためには、基本的な知識を今一度確認する必要があるだろう。