現地主義の国際関係研究者である筆者が、多くの参考文献を参照して現地調査を加え、Osama bin Ladenの出生と思想、Al-Qaedaの誕生と発展を、253頁に手短にまとめた好著である。Al-Qaedaが第1段階ではソ連のAfganistan侵攻に対抗するIslam戦士の基地であり、第2段階では湾岸戦争で聖地Saudi Arabiaに進駐し、Islam世界をも支配しようとする米国を懲らしめる反米テロを世界規模で展開するピラミッド組織であり、第3段階では、Afganistan戦争でピラミッドの頂点は壊滅したが依然として、世界各地のIslam過激派を資金などで支援する緩やかな連合体としての国際テロネットワークになったという解説は説得力がある。歴史を踏まえて国際テロの構造と性格が短時間で理解できる。
提携関係や時系列変化など素人には複雑な関係は図表を多用すればもっと判り易くなったように思われる点と、近年に目立つ西欧都市でのテロへの言及がもっと欲しかった点が、頁数の制限があるとはいえ惜しまれる。
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
無料アプリを入手するには、Eメールアドレスを入力してください。

Kindle化リクエスト
このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。