「知の巨人とメディア界の長老の白熱インテリジェンス対談」との帯の文句は華々しいが、期待を裏切らないできであるように思う。
佐藤優が竹村健一を相手に国家について縦横無尽に語り合う対談集である。
正面から国家とはどうあるべきか、どのようなものかを語る部分も面白いが、個人的には宗教やエリートに対する意識や考察が興味深く感じた。宗教とエリート意識を失った日本は国家を支えるべき重要な支柱を失ってしまったのではないか、そんな思いを抱かせられた。それでも両者は日本の行く末について絶望している感じはない。まだまだやるべきことはいくらでもある、という感じだ。悲観的な論説が多い現状、励まされた感がある。
両者とも膨大な知識と豊富な経験をもとに深い考察を抱いている。本書はそんな巨頭同士の言葉を武器にした組み手のようなものである。どうも日本では論争とは大きな声を出してするもののようなイメージがあるが、本当の論争とはお互いの知識や知恵だけを駆使しする静かなそして熱い戦いであることを改めて確認することが出来た。
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国家と人生 寛容と多元主義が世界を変える (角川文庫) 文庫 – 2008/11/22
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沖縄、ロシア、憲法も、宗教、官僚、歴史・・・。幅広いテーマで、神道思想に基づく寛容と多元主義を背景に持つ佐藤氏の主張を、竹村健一氏が余すことなく引き出した第一級のインテリジェンス対談本。
- 本の長さ332ページ
- 言語日本語
- 出版社角川グループパブリッシング
- 発売日2008/11/22
- ISBN-104043911017
- ISBN-13978-4043911011
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
「知の巨人」佐藤氏と「メディア界の長老」竹村氏による知的興奮に満ちた白熱のインテリジェンス対談書。沖縄、ロシア、憲法、官僚、宗教、読書法…多角的論点から整理された、佐藤氏による対象への圧倒的な洞察と分析を、膨大な情報と経験に根ざした竹村氏の問いが見事に導き出してゆく。読む者の知的構築力を鍛え、日本と世界の実相を理解し、未来を考えるための1冊。
著者について
佐藤優氏は1960年生まれ。外務省起訴休職事務官。大宅ノンフィクション賞・新潮ドキュメント賞受賞作家。竹村健一氏は1931年生まれ。政治評論家。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
佐藤/優
1960年東京都生まれ。作家・起訴休職外務事務官。同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。外務省きっての情報分析官といわれる。2002年逮捕、起訴。現在上告中。05年『国家の罠外務省のラスプーチンと呼ばれて』で毎日出版文化賞特別賞、06年『自壊する帝国』で新潮ドキュメント賞、07年大宅壮一ノンフィクション賞受賞。著書多数
竹村/健一
1930年大阪生まれ。京都大学文学部卒業。第1回フルブライト留学生としてエール大学、シラキュース大学で学ぶ。その後英文毎日新聞記者、山陽特殊製鋼調査部長を務める。記者時代からテレビ・ラジオ出演、執筆・講演を通じて幅広く活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1960年東京都生まれ。作家・起訴休職外務事務官。同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。外務省きっての情報分析官といわれる。2002年逮捕、起訴。現在上告中。05年『国家の罠外務省のラスプーチンと呼ばれて』で毎日出版文化賞特別賞、06年『自壊する帝国』で新潮ドキュメント賞、07年大宅壮一ノンフィクション賞受賞。著書多数
竹村/健一
1930年大阪生まれ。京都大学文学部卒業。第1回フルブライト留学生としてエール大学、シラキュース大学で学ぶ。その後英文毎日新聞記者、山陽特殊製鋼調査部長を務める。記者時代からテレビ・ラジオ出演、執筆・講演を通じて幅広く活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 角川グループパブリッシング (2008/11/22)
- 発売日 : 2008/11/22
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 332ページ
- ISBN-10 : 4043911017
- ISBN-13 : 978-4043911011
- Amazon 売れ筋ランキング: - 768,275位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 10,524位政治入門
- - 11,750位角川文庫
- - 76,637位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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元外交官で文筆家。ロシア情報収集・解析のエキスパート。魚住昭/ジャーナリスト。ノンフィクションに著作多数。青木理/ジャーナリスト。元共同通信記者。『日本の公安警察』『絞首刑』など著作多数。植草一秀/経済学者。日本経済、金融論が専門。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 誰が日本を支配するのか!?政治とメディアの巻 (ISBN-13:978-4838721566)』が刊行された当時に掲載されていたものです)

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2008年1月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者の佐藤優さんが尊敬する竹村健一氏との対談集です。佐藤さんの他の著書と被るところがあるものの、やはり知的に面白く、企業人だけでなく、学生の方にもぜひ読んで頂きたい著書です。
多々興味を引かれた中で個人的に気になったのは、
1.橋本元首相がエリツィンが娘に踊らされているという噂の真相を佐藤さんに尋ね、「エリツィンは娘が自分を利用していると知ったリア王の心境なのです」と答え、「リア王かぁ」と呟いた言葉で橋本首相はシェークスピアを読み込まれているなぁとうれしく思われた点。日本の首相は皆相当な読書家で、古典は役に立つと指摘されています。
2.竹村さんが、「少なくとも主権国家なら、自国の軍隊や国防の問題をどうするか。最低限の知識や意見をもってしかるべきなのに、それを考える土壌もないし、教える人もいない。」と述べられた点。これは米国の占領政策でその主体性や文化、精神性を骨抜きにされた日本人を憂い切腹自殺した三島や、2005年に3本の映画でブレイクされた福井晴敏氏の「亡国のイージス」の主題に通じるものであり、日本人が考えるべき大切なことだと思います。
本書では佐藤さんも竹村さんも神道が持つ寛容性が今の混迷した時代にとても必要なものと指摘されていますが、最後に佐藤さんが若い人たちに知ってもらいたいと述べられた、南北朝時代の北畠親房の「神皇正統記」の一節を転載します。
「世の中には色々な宗派がある。それぞれの宗派は、独自の立場から正しいことを述べている。自分の信じる宗派について十分に認識していない者が、他人の宗派の悪口をいうのはよくない。天皇や大臣は、あらゆる宗派を認めるべきで、日本人は宗教に関してもこれほどに幅広い精神を持っているのだから、学芸や他の学問、芸術についても幅広く寛容の精神を持つこと。これが国家を長続きさせる秘訣だ。」
多々興味を引かれた中で個人的に気になったのは、
1.橋本元首相がエリツィンが娘に踊らされているという噂の真相を佐藤さんに尋ね、「エリツィンは娘が自分を利用していると知ったリア王の心境なのです」と答え、「リア王かぁ」と呟いた言葉で橋本首相はシェークスピアを読み込まれているなぁとうれしく思われた点。日本の首相は皆相当な読書家で、古典は役に立つと指摘されています。
2.竹村さんが、「少なくとも主権国家なら、自国の軍隊や国防の問題をどうするか。最低限の知識や意見をもってしかるべきなのに、それを考える土壌もないし、教える人もいない。」と述べられた点。これは米国の占領政策でその主体性や文化、精神性を骨抜きにされた日本人を憂い切腹自殺した三島や、2005年に3本の映画でブレイクされた福井晴敏氏の「亡国のイージス」の主題に通じるものであり、日本人が考えるべき大切なことだと思います。
本書では佐藤さんも竹村さんも神道が持つ寛容性が今の混迷した時代にとても必要なものと指摘されていますが、最後に佐藤さんが若い人たちに知ってもらいたいと述べられた、南北朝時代の北畠親房の「神皇正統記」の一節を転載します。
「世の中には色々な宗派がある。それぞれの宗派は、独自の立場から正しいことを述べている。自分の信じる宗派について十分に認識していない者が、他人の宗派の悪口をいうのはよくない。天皇や大臣は、あらゆる宗派を認めるべきで、日本人は宗教に関してもこれほどに幅広い精神を持っているのだから、学芸や他の学問、芸術についても幅広く寛容の精神を持つこと。これが国家を長続きさせる秘訣だ。」
2008年3月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
専門とする分野を超えて、専門家、あるいはプロフェッショナルとはどういうものか、を痛感させてくれます。いくつか抜粋します。
「(竹村)マスコミも、一所懸命にやっている場面は取り上げない。犯罪を起こした人間とか、一風変わった人しか取り上げない。(佐藤)それは公平ではありません。竹村さんがよくご存じのように大多数の外務省員は一所懸命仕事をしています。最近、国家公務員の天下りが問題になっていますが、内容をよく吟味しないまま、「けしからん」という風潮になっている。これはマスコミの影響が大です(P.83)」…日本のマスコミは99対1の意見を1:1で伝えることすらあります。正確な重み付けが専門家の腕です。
「(佐藤)ロシア人の気質は、毎日コツコツと努力することが嫌いです。毎日一キロづつ煉瓦を積み上げろといったら、一〇日あたりで嫌気がさしてしまう。ところが一年の終わりごろになると、「仕方ない、ではやるか」と、一〇〇キロ分の煉瓦を四つほどいっぺんに積み上げてしまいます。毎日コツコツ、年間で三六五キロの煉瓦を積み上げる日本人を凌駕してしまうんです。勤勉ではないが力量と決戦思想はある(P.177)」…基本的な理解が分析の土台とした重要ということだと思います。
ソ連や北朝鮮の特権階級の人間の意識を指して、「(竹村)北朝鮮のようなところに住んでいると、靴も履かずに歩く子供を同じ人間だと思えなくなってしまうかもしれない。怖いことですね(中略)。(佐藤)人間の文化とは恐ろしいもので、たった二〇年か三〇年、徹底した教育をすれば、たちまち、そういう感覚になってしまうのです。(竹村)異国人ならまだしも、同じ国の同じ民族でも、そうなってしまう恐ろしさがあります(P.193)」…全く異なる感覚の人間と付き合いながらも自分の価値基準を揺るがせない強固さ、あるいはバランス感覚が重要なのかな、と気付きました。
「(竹村)マスコミも、一所懸命にやっている場面は取り上げない。犯罪を起こした人間とか、一風変わった人しか取り上げない。(佐藤)それは公平ではありません。竹村さんがよくご存じのように大多数の外務省員は一所懸命仕事をしています。最近、国家公務員の天下りが問題になっていますが、内容をよく吟味しないまま、「けしからん」という風潮になっている。これはマスコミの影響が大です(P.83)」…日本のマスコミは99対1の意見を1:1で伝えることすらあります。正確な重み付けが専門家の腕です。
「(佐藤)ロシア人の気質は、毎日コツコツと努力することが嫌いです。毎日一キロづつ煉瓦を積み上げろといったら、一〇日あたりで嫌気がさしてしまう。ところが一年の終わりごろになると、「仕方ない、ではやるか」と、一〇〇キロ分の煉瓦を四つほどいっぺんに積み上げてしまいます。毎日コツコツ、年間で三六五キロの煉瓦を積み上げる日本人を凌駕してしまうんです。勤勉ではないが力量と決戦思想はある(P.177)」…基本的な理解が分析の土台とした重要ということだと思います。
ソ連や北朝鮮の特権階級の人間の意識を指して、「(竹村)北朝鮮のようなところに住んでいると、靴も履かずに歩く子供を同じ人間だと思えなくなってしまうかもしれない。怖いことですね(中略)。(佐藤)人間の文化とは恐ろしいもので、たった二〇年か三〇年、徹底した教育をすれば、たちまち、そういう感覚になってしまうのです。(竹村)異国人ならまだしも、同じ国の同じ民族でも、そうなってしまう恐ろしさがあります(P.193)」…全く異なる感覚の人間と付き合いながらも自分の価値基準を揺るがせない強固さ、あるいはバランス感覚が重要なのかな、と気付きました。
2008年3月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
沖縄のことなどはあまり他では書いていないので、興味深く読みました。
多神教を認める一神教徒というのが私にはついていけないのですが、方便としてのクリスチャンなんでしょうか。信仰も個人的なことだったらしょうがないからいいですけど、その辺の使い分けが少しずるい気がします。
多神教を認める一神教徒というのが私にはついていけないのですが、方便としてのクリスチャンなんでしょうか。信仰も個人的なことだったらしょうがないからいいですけど、その辺の使い分けが少しずるい気がします。
2020年5月8日に日本でレビュー済み
なんと言ってもたまたま2019年5月のコロナウイルス感染の最中が読書時にあたり、収穫だったのは、東京都知事小池百合子氏に関しての言及です。(P72~74)若い頃からの性格・行動がよく描かれています。その他で読み応えがあったのは、5章の脱共産主義ロシアとの付き合い方でのロシア人の性格、ソ連との違い、北方領土返還に関する裏話でしょう。4章の酒井順子氏の「負け犬の遠吠え」に関しての記述も、難しいですが面白い(P155)6章の外務官僚に関する裏話(出世や給料等)も氏ならではのものでしょう。その他様々な情報と考えが披露されます。ロシア正教に関しての記述などは、誠にわかりやすく秀逸でした。
ただ、竹村氏を尊敬し、若い頃から親しみを持っていたのは理解しても、お互いに少々相手に対してのヨイショが鼻につくと感じるのは自分だけでしょうか?そのせいか、竹村氏がさりげなく自慢をするのが気になり、佐藤氏に対し少々エリート的な臭みを感じたのも、自分の偏見でしょうか?確かに対談式で読み易く面白い作物なのに、何故か妙に読後感が悪いのです。
ただ、竹村氏を尊敬し、若い頃から親しみを持っていたのは理解しても、お互いに少々相手に対してのヨイショが鼻につくと感じるのは自分だけでしょうか?そのせいか、竹村氏がさりげなく自慢をするのが気になり、佐藤氏に対し少々エリート的な臭みを感じたのも、自分の偏見でしょうか?確かに対談式で読み易く面白い作物なのに、何故か妙に読後感が悪いのです。
2016年8月14日に日本でレビュー済み
刊行後10年も経てばそろそろ賞味期限だが、2016年になってにわかに注目を引く記述が埋め込まれていた。
P84 竹村「小池 [百合子] さんがえらい点はもっとあるんですよ。これは表に出す話ではないけれど、小池さんと一緒に『世相講談』という番組をやっていたのですが、僕などはゲストがきても「こんにちは」「さようなら」で終わらせてしまう。しかし小池さんは、一人ひとりに丁寧な礼状を出していた」
p288 佐藤「日本の国家体制の基本、伝統的言葉でいう国体についてきちんとした議論をしないで憲法を改正しても、今よりも悪くなる」
象徴天皇制が戦後日本の「国体」である。象徴天皇制を自らの営為によって規定し、内容を豊富にして来たのは誰であったか。八月談話が明らかにした。同時に個々人の精励努力に依存する制度の危うさをも。
P84 竹村「小池 [百合子] さんがえらい点はもっとあるんですよ。これは表に出す話ではないけれど、小池さんと一緒に『世相講談』という番組をやっていたのですが、僕などはゲストがきても「こんにちは」「さようなら」で終わらせてしまう。しかし小池さんは、一人ひとりに丁寧な礼状を出していた」
p288 佐藤「日本の国家体制の基本、伝統的言葉でいう国体についてきちんとした議論をしないで憲法を改正しても、今よりも悪くなる」
象徴天皇制が戦後日本の「国体」である。象徴天皇制を自らの営為によって規定し、内容を豊富にして来たのは誰であったか。八月談話が明らかにした。同時に個々人の精励努力に依存する制度の危うさをも。






