トップ営業マンになりたければ、お客の言いなりになってペコペコと頭を下げるような営業をやめ、「断る営業」のスタイルを身につけるべきだと説く著者。第2弾の本書では、実際の営業の現場での「断る」テクニックを披露する。
著者が言う「断る」とは、売るのを断ることではなく、「お客様に無理に合わせようとしない」「できないことは『できません』とハッキリ言う」といったこと。そうすれば「売れている営業マン」に見られ、お客は安心して買いたいと思うようになるほか、交渉の主導権を握れるという。「無理に買っていただかなくても結構です」と言って帰る素振りを見せれば、逆にお客は関心をもって追いかけてくる、という算段である。
これを実際の営業でやるには勇気がいるだろう。著者はそれを見越して、まず、お客に対して何でもいいから否定語を使い、思ったことを口にし、わざと断ってみろと提案する。嫌われるどころか好かれ、怒られるどころか信頼されるのがわかるはずだと。さらに、断り方のさじ加減をアドバイスしたり、断れる状況をつくる「情報の先出し」「ニュース・レターづくり」といったノウハウを紹介したりする。これで著者はトップ営業マンになったという。
とにかく「断れ」と過激にあおる著者であるが、その一方で、上得意客だけは別扱いにもしている。少し迷うところだが、背景に論じている、もたらしてくれる利益や効率でお客を選別せよという考え方はうなずける。お客の真のニーズと自らの営業スタイルを見直すきっかけになるのは確かだ。(棚上 勉)
出版社からのコメント
自分の営業スタイルを見直したい人には必読です。
前作『営業マンは断ることを覚えなさい』では、営業部、会社経営としての売れるしくみを戦略的に述べました。本書は、営業現場の第一線に立つ営業マンに向けて、戦術、戦闘レベルの実戦テクニックを述べています。「もっと“断るテクニック”が知りたい!!」「相手のいいなりにならない交渉力を身に付けたい人」「自分の営業スタイルを見直したい人」には必読の本ですよ!
内容(「BOOK」データベースより)
相手のいいなりにならない交渉力を身に付けろ!自分の営業スタイルを見直したい人のための断るテクニックが身につく実践講座。
内容(「MARC」データベースより)
相手のいいなりにならない交渉力を身に付けろ! 断ることで主導権が握れ、自信が芽生え、対等な関係になることで「売れる営業」に結びつく。自分の営業テクニックを見直したい人のための、断るテクニックが身につく実践講座。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
石原/明
経営コンサルタント。1958年静岡県生まれ。ヤマハ発動機(株)を経て、85年からSMIビジネスに携わる。89年、「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞。92年、SMI代理店として独立。93年、「ルーキーディストリビューター世界大賞」を受賞。94年、日本経営教育研究所を設立、コンサルタントとして独立。講演、執筆、各社顧問及び教育活動に入る。数少ない結果の出せるコンサルタントとして、各業界で絶賛。売れるしくみ作り、セールス・マーケティングのプロ。新規事業の立ち上げや組織を成功させる手腕は、一流。また、同94年よりスタートした個人を対象とした勉強会「成功哲学セミナー“基礎コース”及び“経営学コース”」には、全国から2万人以上が参加している。2000年、通信教育をベースとした経営者向け勉強会『高収益トップ3%倶楽部』をスタート、会員向けに毎月発行する『経営情報レポート』は、経営者の間で大変な話題を呼んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)