心の師匠、三橋さんの最新作!
今回の焦点は題名通りデフレ退治です。
デフレって物が安くなることでしょ〜、良い事じゃな〜い、とコメンテーターがテレビで妄言を吐いていても許される時代は流石に通過しています。
国民の中でも、デフレはそんな良いものではなさそうだとの認識はじわじわ浸透していると思います。
ですが、デフレって何ですか?と尋ねられると先の物価の下落と答える方が大半ではないでしょうか。
物価が下がるだけなら大変結構な事ですが、残念ながらそうではありません。
その奥には企業の収入源、さらに労働者の賃金の低下という問題が起こります。
実際物価が15%下がっても、所得が30%下がればこれは15%の物価上昇と同じことです。
デフレには更にもう1段階恐ろしい問題があるのですが、詳しくは本書をお読み下さい。
デフレこそが現在の日本のみならず、世界全体を覆っている不況の根源であると考える著者の、デフレ克服策は以前から述べているとおりです。
すなわち、政府が通貨を日銀に発行させて、国債で借りて、有効需要を創出する形で使え、というものです。
この解決策は日本やドイツのような対外純資産国でないと出来ないという問題があります。対外純資産国、すなわちお金持ちの国が正しいデフレ対策を行えば、世界経済が現状の第二次世界大恐慌一歩手前の状況から再び正常な経済成長路線へと戻ることが出来るかもしれません。
日本には、世界大恐慌からいち早く回復した実績があります。当時の高橋是清が行ったように、正しいデフレ対策を理解した政治家が現れるよう、また、彼らが行うデフレ退治の意義を理解し、邪魔しようとする勢力にダメ出しを出来るよう、本書を読んで理論武装を行いましょう。
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