上質のサスペンスドラマである。
クセのある住人ぞろいの長屋に越してきた魚屋忠四郎。
この忠四郎が主人公かと思いきや実は事件を引っ掻き回す、水戸黄門でいえば「うっかり八兵衛」のような立場。
しかも長屋連中を世直し集団とすっかり勘違いして、困っている人を連れてきたりする。
おかげで読んでいるこちらはハラハラさせられるが、それも物語を盛り上げる良い味付けになっている。
忠四郎自身も弱者を見たら捨て置けない、竹を割ったような人間であるから小気味良い。
長屋連中も「前」があるとはいえ心からの悪人ではない。
立場にもの言わせた輿入れ話のぶち壊しやら、番所(警察)に届け出られぬ簪をこっそり取り戻すことやらに、各々の技術が光る。
だからこそこの物語は面白いのである。
おもんさんにはしてやられた。
- コミック
- 出版社: 小学館 (2019/3/29)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4098602423
- ISBN-13: 978-4098602421
- 発売日: 2019/3/29
- 梱包サイズ: 18.2 x 13 x 1.4 cm
- おすすめ度: 2件のカスタマーレビュー
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