書かれている内容そのものは初学者向けですが、若干文章が読みづらいです。
固有名詞がバンバン出てくる割に、それについての詳しい説明が書かれてないことも多く、ある程度前提知識がないとスラスラと読み進めるのは難しいのではないかと思います。
また、あまり知的好奇心が刺激されるような文章構成にはなっておらず、教科書的な情報の羅列に近い部分も多く見られました。
例えば・・・
「六信は神・天使・啓典・預言者・来世・定命を信じることです。神はYHWHアッラーフです。天使とはムハンマドに神の預言を託したジブリール(ガブリエル)。啓典とは神の預言を記したクルアーンです。預言者とはムハンマドのこと。そして来世とは、天国と地獄の存在を信じること。6番目の定命は、カルヴァンの予定説と類似しています。人が救われるか滅びるかは、あらかじめ神が決めているという考え方です。定命を信じるとは、そのような神の決定を信じて生きることを指します。(P227)」
まるで、つまらない教授の講義をダラダラ聴かされているようです。この文章に至るまでの文脈を考慮しても、読みにくいことに変わりはありません。
私だったら以下のように書きます。
『六信とは「神」「天使」「啓典」「預言者」「来世」「定命」の六つを信じるということです。この六つについて詳しく説明しましょう。「神」はYHWHアッラーフ、「天使」はムハンマドに神の預言を託したジブリール(ガブリエル)、「啓典」は神の預言を記したクルアーン、「預言者」はムハンマド、「来世」は天国と地獄の存在、「定命」は人が救われるか滅びるかは、あらかじめ神が決めているという考え方です(これはカルヴァンの予定説と類似しています)。』
いかがでしょう?随分理解しやすい文章になったと思うのですが。著者と読み手の相性もあるのでしょうが、文と文を論理的に繋ぐ接続詞が少ないため、「一定量読んだ後、自分の頭の中で論理を組み立てて理解する」という読み方を強いられる感じがあります。
他の方のレビューにも書かれていますが、こういった読みづらさもあるため、どんな読者をターゲットにしているか少し疑問です。個人的には、読んでて一番イライラしてしまうタイプの文章です。
とはいえ、哲学と宗教の歴史について網羅的に書かれているという点では価値がありますから、星2としました。
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【ビジネス書大賞特別賞受賞作】哲学と宗教全史 Kindle版
【大反響15刷・13万部突破】ビジネス書大賞2020 特別賞(ビジネス教養部門)受賞!
☆☆☆宮部みゆき氏、池谷裕二氏、なかにし礼氏、入山章栄氏など各界論客が激賞&有名書店員が「百年残る王道の一冊」と大絶賛☆☆☆
【あの話題の鈍器本】としてメキメキ人気急上昇中!14刷決定!
「日経新聞」「朝日新聞」「日経MJ」「サンデー毎日」「読売新聞」「北海道新聞」など次々掲載!
【直木賞作家・作詞家】なかにし礼氏「読み終わったら、
西洋と東洋の哲学と宗教の大河を怒濤とともに下ったような快い疲労感が残る。
世界に初めて登場した名著である」(「サンデー毎日11.24号」)
なかにし礼氏「『哲学と宗教全史』とはまさに
人生を生き抜くためのヒントを読者に与えるためのような本だと思う。
今まさに人生の真っ盛りにいる若い人や元気のある人は
ぜひ『哲学と宗教全史』を片手に世界を旅することを実践してほしい」(「サンデー毎日12.1号」)
中田敦彦氏「むちゃくちゃ面白いです。
東洋と西洋を交互にやることで地球全体の進化が見られる。
分厚いが、サクサク進む。面白いように読めちゃいます」
水上颯氏「広範な哲学・宗教史が丁寧にまとめられていて、大変面白く読めました」
池谷裕二氏(脳研究者・東京大学教授)絶賛!
「初心者でも知の大都市で路頭に迷わないよう、
周到にデザインされ、読者を思索の快楽へと誘う。
世界でも選ばれた人にしか書けない稀有な本」
宮部みゆき氏推薦!
「本書を読まなくても単位を落とすことはありませんが、
よりよく生きるために必要な大切なものを落とす可能性はあります」
還暦で世界初のインターネット生保(ライフネット生命)を起業し
古希で日本初の学長国際公募により
立命館アジア太平洋大学(APU)学長に就任した“稀代の読書家"が
古代ギリシャから現代まで
100点以上の哲学者・宗教家の肖像を用いて
「哲学と宗教」の全史を体系的に語る。
これまでもなく、これからもない、空前絶後の教養書!
世界史を背骨に
日本人が苦手とする「哲学と宗教」を
現代の知の巨人が
初めて解説!
3000年の
本物の教養を
一冊に凝縮!
巻頭・巻末カラージャバラ(三つ折り)に
古代ギリシャからルネサンスと宗教改革、近代から現代まで、
3000年の哲学者と宗教家の人物相関図付き!
見るだけで面白い! 知的興奮が高まる書
【著者からのメッセージ】
現在はテロが横行し、難民問題が世界に拡がり、
さらにインターネット社会の到来がもたらした、
匿名による他者への誹謗や中傷が
人間に対する偏見と憎悪を増幅しています。
このような時代に、哲学や宗教は力になってくれるのでしょうか。
新しい令和の時代を迎えた今、
そのことについて原点に立ち戻って考えてみたいと思います。
あるとき、哲学者になった僕の友人に、
「なぜ哲学を専攻したのか」と尋ねたところ、
彼は「世界のすべてを考える学問という点に惹かれた」と答えました。
現代の学問は微に入り細を穿(うが)ち、
あまりにもタコツボ化しているように思われます。
世界をトータルに理解する必要性はますます高まっています。
僕は歴史が大好きですが、人類の悠久の歴史を紐解いてみると、
世界を丸ごと理解しようとチャレンジした
無数の哲学者がいたことに気づかされます。
同じような意味で、病(やまい)や老い、死などについて
恐れ戦(おのの)く人々を丸ごと救おうとした宗教家もたくさんいました。
この本では、世界を丸ごと把握し、
苦しんでいる世界中の人々を丸ごと救おうとした偉大な先達たちの思想や事績を、
皆さんに紹介したいと思っています。
皆さんが世界を丸ごと理解しようとしたときの参考になれば、
著者としてこれほど嬉しいことはありません。
一方において、次のようにも考えました。
さまざまなビジネスの世界で、仕事のヒントを与えてくれたり、
仕事が行き詰まったときに新鮮な発想をもたらしてくれるのは、
専門分野の知識やデータよりも、
異質な世界の歴史や出来事であることが多いということを。
この観点に立てば、
人類の知の葛藤から生み出された哲学や宗教を学ぶことは、
日常のビジネスの世界にとっても、
有益となるのではないかと思うのです。
本書を執筆した目的の一つには、
そのことも含まれています。
哲学や宗教は、
まだまだ人間の知の泉の一つであると思うのです。
皆さんは、
「哲学と宗教はかなり異なるのではないか」あるいは
「哲学だけでいいのではないか」などと思われるかもしれません。
この問いに対する答えは簡単です。
イブン・スィーナー、トマス・アクィナス、カントなどの偉大な哲学者は
すべて哲学と宗教の関係を紐解くことに
多大の精力を注いできました。
歴史的事実として、
哲学と宗教は不即不離の関係にあるのです。
僕はいくつかの偶然が重なって、
還暦でライフネット生命というベンチャー企業を開業しました。
個人がゼロから立ち上げた独立系の生命保険会社は
戦後初めてのことでした。
そのときに一番深く考えたのは、
そもそも人の生死に関わる生命保険とは何かという根源的な問題でした。
たどり着いた結論は
「生命保険料を半分にして、
安心して赤ちゃんを産み育てることができる社会を創りたい」
というものでした。
そして、生命保険料を半分にするためには、
インターネットを使うしかないということになり、
世界初のインターネット生保が誕生したのです。
生命保険に関わる知見や技術的なノウハウなどではなく、
人間の生死や種としての存続に関わる哲学的、
宗教的な考察がむしろ役に立ったのです。
古希を迎えた僕は、
また不思議なことにいくつかの偶然が重なって、
日本では初の学長国際公募により推挙されて
APU(立命館アジア太平洋大学)の学長に就任しました。
APUは学生6000名のうち、半数が92の国や地域からきている留学生で、
いわば「若者の国連」であり「小さな地球」のような場所です。
もちろん、宗教もさまざまです。
APUで仕事をしていると、
世界の多様性(ダイバーシティ)を身に沁みて感じます。
生まれ育った社会環境が人の意識を形づくるという意味で、
クロード・レヴィ=ストロースの考えたことが本当によくわかります。
振り返ってみれば、
僕は人生の節目節目において
哲学や宗教に関わる知見に
ずいぶんと助けられてきた感じがします。
そうであれば、
哲学や宗教の大きな流れを理解することは、
間違いなくビジネスに役立つと思うのです。
神という概念が生まれたのは、
約1万2000年前のドメスティケーションの時代
(狩猟・採集社会から定住農耕・牧畜社会への転換)
だと考えられています。
それ以来、人間の脳の進化はないようです。
そしてBC1000年前後には
ペルシャの地に最古の宗教家ゾロアスターが生まれ、
BC624年頃にはギリシャの地に最古の哲学者タレスが生まれました。
それから2500年を超える長い年月の間に
数多の宗教家や哲学者が登場しました。
本書では、可能な限り
それらの宗教家や哲学者の肖像を載せるように努めました。
それは彼らの肖像を通して、
それぞれの時代環境の中で彼らがどのように思い悩み、
どのように生きぬいたかを
読者の皆さんに感じ取ってほしいと考えたからに他なりません。
ソクラテスもプラトンもデカルトも、
ブッダや孔子も皆さんの隣人なのです。
同じように血の通った人間なのです。
ぜひ、彼らの生き様を
皆さんのビジネスに活かしてほしいと思います。(本書「はじめに」より)
☆☆☆宮部みゆき氏、池谷裕二氏、なかにし礼氏、入山章栄氏など各界論客が激賞&有名書店員が「百年残る王道の一冊」と大絶賛☆☆☆
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「日経新聞」「朝日新聞」「日経MJ」「サンデー毎日」「読売新聞」「北海道新聞」など次々掲載!
【直木賞作家・作詞家】なかにし礼氏「読み終わったら、
西洋と東洋の哲学と宗教の大河を怒濤とともに下ったような快い疲労感が残る。
世界に初めて登場した名著である」(「サンデー毎日11.24号」)
なかにし礼氏「『哲学と宗教全史』とはまさに
人生を生き抜くためのヒントを読者に与えるためのような本だと思う。
今まさに人生の真っ盛りにいる若い人や元気のある人は
ぜひ『哲学と宗教全史』を片手に世界を旅することを実践してほしい」(「サンデー毎日12.1号」)
中田敦彦氏「むちゃくちゃ面白いです。
東洋と西洋を交互にやることで地球全体の進化が見られる。
分厚いが、サクサク進む。面白いように読めちゃいます」
水上颯氏「広範な哲学・宗教史が丁寧にまとめられていて、大変面白く読めました」
池谷裕二氏(脳研究者・東京大学教授)絶賛!
「初心者でも知の大都市で路頭に迷わないよう、
周到にデザインされ、読者を思索の快楽へと誘う。
世界でも選ばれた人にしか書けない稀有な本」
宮部みゆき氏推薦!
「本書を読まなくても単位を落とすことはありませんが、
よりよく生きるために必要な大切なものを落とす可能性はあります」
還暦で世界初のインターネット生保(ライフネット生命)を起業し
古希で日本初の学長国際公募により
立命館アジア太平洋大学(APU)学長に就任した“稀代の読書家"が
古代ギリシャから現代まで
100点以上の哲学者・宗教家の肖像を用いて
「哲学と宗教」の全史を体系的に語る。
これまでもなく、これからもない、空前絶後の教養書!
世界史を背骨に
日本人が苦手とする「哲学と宗教」を
現代の知の巨人が
初めて解説!
3000年の
本物の教養を
一冊に凝縮!
巻頭・巻末カラージャバラ(三つ折り)に
古代ギリシャからルネサンスと宗教改革、近代から現代まで、
3000年の哲学者と宗教家の人物相関図付き!
見るだけで面白い! 知的興奮が高まる書
【著者からのメッセージ】
現在はテロが横行し、難民問題が世界に拡がり、
さらにインターネット社会の到来がもたらした、
匿名による他者への誹謗や中傷が
人間に対する偏見と憎悪を増幅しています。
このような時代に、哲学や宗教は力になってくれるのでしょうか。
新しい令和の時代を迎えた今、
そのことについて原点に立ち戻って考えてみたいと思います。
あるとき、哲学者になった僕の友人に、
「なぜ哲学を専攻したのか」と尋ねたところ、
彼は「世界のすべてを考える学問という点に惹かれた」と答えました。
現代の学問は微に入り細を穿(うが)ち、
あまりにもタコツボ化しているように思われます。
世界をトータルに理解する必要性はますます高まっています。
僕は歴史が大好きですが、人類の悠久の歴史を紐解いてみると、
世界を丸ごと理解しようとチャレンジした
無数の哲学者がいたことに気づかされます。
同じような意味で、病(やまい)や老い、死などについて
恐れ戦(おのの)く人々を丸ごと救おうとした宗教家もたくさんいました。
この本では、世界を丸ごと把握し、
苦しんでいる世界中の人々を丸ごと救おうとした偉大な先達たちの思想や事績を、
皆さんに紹介したいと思っています。
皆さんが世界を丸ごと理解しようとしたときの参考になれば、
著者としてこれほど嬉しいことはありません。
一方において、次のようにも考えました。
さまざまなビジネスの世界で、仕事のヒントを与えてくれたり、
仕事が行き詰まったときに新鮮な発想をもたらしてくれるのは、
専門分野の知識やデータよりも、
異質な世界の歴史や出来事であることが多いということを。
この観点に立てば、
人類の知の葛藤から生み出された哲学や宗教を学ぶことは、
日常のビジネスの世界にとっても、
有益となるのではないかと思うのです。
本書を執筆した目的の一つには、
そのことも含まれています。
哲学や宗教は、
まだまだ人間の知の泉の一つであると思うのです。
皆さんは、
「哲学と宗教はかなり異なるのではないか」あるいは
「哲学だけでいいのではないか」などと思われるかもしれません。
この問いに対する答えは簡単です。
イブン・スィーナー、トマス・アクィナス、カントなどの偉大な哲学者は
すべて哲学と宗教の関係を紐解くことに
多大の精力を注いできました。
歴史的事実として、
哲学と宗教は不即不離の関係にあるのです。
僕はいくつかの偶然が重なって、
還暦でライフネット生命というベンチャー企業を開業しました。
個人がゼロから立ち上げた独立系の生命保険会社は
戦後初めてのことでした。
そのときに一番深く考えたのは、
そもそも人の生死に関わる生命保険とは何かという根源的な問題でした。
たどり着いた結論は
「生命保険料を半分にして、
安心して赤ちゃんを産み育てることができる社会を創りたい」
というものでした。
そして、生命保険料を半分にするためには、
インターネットを使うしかないということになり、
世界初のインターネット生保が誕生したのです。
生命保険に関わる知見や技術的なノウハウなどではなく、
人間の生死や種としての存続に関わる哲学的、
宗教的な考察がむしろ役に立ったのです。
古希を迎えた僕は、
また不思議なことにいくつかの偶然が重なって、
日本では初の学長国際公募により推挙されて
APU(立命館アジア太平洋大学)の学長に就任しました。
APUは学生6000名のうち、半数が92の国や地域からきている留学生で、
いわば「若者の国連」であり「小さな地球」のような場所です。
もちろん、宗教もさまざまです。
APUで仕事をしていると、
世界の多様性(ダイバーシティ)を身に沁みて感じます。
生まれ育った社会環境が人の意識を形づくるという意味で、
クロード・レヴィ=ストロースの考えたことが本当によくわかります。
振り返ってみれば、
僕は人生の節目節目において
哲学や宗教に関わる知見に
ずいぶんと助けられてきた感じがします。
そうであれば、
哲学や宗教の大きな流れを理解することは、
間違いなくビジネスに役立つと思うのです。
神という概念が生まれたのは、
約1万2000年前のドメスティケーションの時代
(狩猟・採集社会から定住農耕・牧畜社会への転換)
だと考えられています。
それ以来、人間の脳の進化はないようです。
そしてBC1000年前後には
ペルシャの地に最古の宗教家ゾロアスターが生まれ、
BC624年頃にはギリシャの地に最古の哲学者タレスが生まれました。
それから2500年を超える長い年月の間に
数多の宗教家や哲学者が登場しました。
本書では、可能な限り
それらの宗教家や哲学者の肖像を載せるように努めました。
それは彼らの肖像を通して、
それぞれの時代環境の中で彼らがどのように思い悩み、
どのように生きぬいたかを
読者の皆さんに感じ取ってほしいと考えたからに他なりません。
ソクラテスもプラトンもデカルトも、
ブッダや孔子も皆さんの隣人なのです。
同じように血の通った人間なのです。
ぜひ、彼らの生き様を
皆さんのビジネスに活かしてほしいと思います。(本書「はじめに」より)
- 言語日本語
- 出版社ダイヤモンド社
- 発売日2019/8/7
- ファイルサイズ188303 KB
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商品の説明
出版社からのコメント
【大反響15刷・13万部突破! ダイヤフェア2021に選抜】ビジネス書大賞2020 特別賞(ビジネス教養部門)受賞!
◎『プレジデント 2021.8.13号』特集「1日でぜんぶ学べる成功者の教えベストセラー100冊」に選抜!
◎入山章栄早大教授「3000年という超俯瞰で歴史を辿るのに最高の本」!
◎コンサルタント東秀樹氏「くるぞ、空前の好景気! コロナ後『一人勝ち』するための一覧」の一冊に選抜!
◎『HONZが選んだノンフィクション』で刀根明日香氏が
「こんなにわかりやすい哲学と宗教の入門書は、後にも先にも出るまい」
「最後まで読み通すことができた。人物にスポットライトが当たっていて、読みやすい。
どのような人物がどんな宗教や哲学を生み出してきたのかを歴史の流れの中で学ぶことができる」と書評!
☆☆☆宮部みゆき氏、池谷裕二氏、なかにし礼氏など各界論客が激賞&有名書店員が「百年残る王道の一冊」と大絶賛☆☆☆
【あの話題の鈍器本】として人気急上昇中!
◎2021年03月20日 朝日新聞「リーダーたちの本棚 」に掲載!
【全国で話題沸騰、比類なき空前絶後の教養書、日経新聞掲載】
数々の著者書籍の校正に携わってきた
ベテラン校正者はこう語っています。
「むちゃくちゃ面白いです。
哲学と宗教、というと、
何となく取っつきにくいイメージがありましたが、
読んでみると、目から鱗の面白さです。
たいていの人は、哲学者や宗教家は名前だけは知っていても、
彼らが実際社会の中で何を言い、何をしたか、知らないものです。
私もそうです。
しかし出口さんのこの本は、
それぞれがそれぞれの実社会の中で
生きて語って動いて行動しています。
そこが、哲学概論書や宗教解説書と違うところです。
“あなたの隣にソクラテスがいる"というような、
臨場感を覚えます」
また、本書の原稿を読んだ某有名書店員さんも
興奮ぎみにこう語っています。
「間違いなく今年1番! 100年残る王道の1冊」
担当編集者の私は生涯141作目で初めて
著者の入れる猛烈な修正原稿を読んで感動しました。
著者と初めて会った時、
「哲学は哲学だけで学ぶのではなく、
宗教と一緒に学んだほうが面白い。
そして世界史の流れの中で哲学と宗教を見ていくとさらに面白い」と言われ、
「それは面白そうですね」と話してから3年。
ついに出来上がりました!
全身から滲み出る現代の知の巨人の教養が本書に凝縮。
巻頭と巻末には古代ギリシャから現代までのカラージャバラが付いてます。
三つ折りのジャバラをパラパラ見ているだけでも知的興奮がメラメラと湧いてくる。
ぜひご期待いただけたらと思います。
◎『プレジデント 2021.8.13号』特集「1日でぜんぶ学べる成功者の教えベストセラー100冊」に選抜!
◎入山章栄早大教授「3000年という超俯瞰で歴史を辿るのに最高の本」!
◎コンサルタント東秀樹氏「くるぞ、空前の好景気! コロナ後『一人勝ち』するための一覧」の一冊に選抜!
◎『HONZが選んだノンフィクション』で刀根明日香氏が
「こんなにわかりやすい哲学と宗教の入門書は、後にも先にも出るまい」
「最後まで読み通すことができた。人物にスポットライトが当たっていて、読みやすい。
どのような人物がどんな宗教や哲学を生み出してきたのかを歴史の流れの中で学ぶことができる」と書評!
☆☆☆宮部みゆき氏、池谷裕二氏、なかにし礼氏など各界論客が激賞&有名書店員が「百年残る王道の一冊」と大絶賛☆☆☆
【あの話題の鈍器本】として人気急上昇中!
◎2021年03月20日 朝日新聞「リーダーたちの本棚 」に掲載!
【全国で話題沸騰、比類なき空前絶後の教養書、日経新聞掲載】
数々の著者書籍の校正に携わってきた
ベテラン校正者はこう語っています。
「むちゃくちゃ面白いです。
哲学と宗教、というと、
何となく取っつきにくいイメージがありましたが、
読んでみると、目から鱗の面白さです。
たいていの人は、哲学者や宗教家は名前だけは知っていても、
彼らが実際社会の中で何を言い、何をしたか、知らないものです。
私もそうです。
しかし出口さんのこの本は、
それぞれがそれぞれの実社会の中で
生きて語って動いて行動しています。
そこが、哲学概論書や宗教解説書と違うところです。
“あなたの隣にソクラテスがいる"というような、
臨場感を覚えます」
また、本書の原稿を読んだ某有名書店員さんも
興奮ぎみにこう語っています。
「間違いなく今年1番! 100年残る王道の1冊」
担当編集者の私は生涯141作目で初めて
著者の入れる猛烈な修正原稿を読んで感動しました。
著者と初めて会った時、
「哲学は哲学だけで学ぶのではなく、
宗教と一緒に学んだほうが面白い。
そして世界史の流れの中で哲学と宗教を見ていくとさらに面白い」と言われ、
「それは面白そうですね」と話してから3年。
ついに出来上がりました!
全身から滲み出る現代の知の巨人の教養が本書に凝縮。
巻頭と巻末には古代ギリシャから現代までのカラージャバラが付いてます。
三つ折りのジャバラをパラパラ見ているだけでも知的興奮がメラメラと湧いてくる。
ぜひご期待いただけたらと思います。
内容(「BOOK」データベースより)
還暦で世界初のインターネット生保(ライフネット生命)を立ち上げ、古希で日本初の学長国際公募により立命館アジア太平洋大学学長に就任した稀代の読書家が、古代ギリシャから現代まで100点以上の哲学者・宗教家の肖像を用いて日本人最大の弱点、「哲学と宗教」の全史を体系的に語る。
著者について
出口治明【著】
立命館アジア太平洋大学(APU)学長
1948年、三重県美杉村生まれ。
京都大学法学部を卒業後、1972年、日本生命保険相互会社入社。
企画部や財務企画部にて経営企画を担当する。
ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2006年に退職。
同年、ネットライフ企画株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。
2008年4月、生命保険業免許取得に伴いライフネット生命保険株式会社に社名を変更。
2012年、上場。社長、会長を10年務めた後、2018年より現職。
訪れた世界の都市は1200以上、読んだ本は1万冊超。
歴史への造詣が深いことから、
京都大学の「国際人のグローバル・リテラシー」特別講義では世界史の講義を受け持った。
おもな著書に『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『仕事に効く教養としての「世界史」I・II』(祥伝社)、
『全世界史(上)(下)』『「働き方」の教科書』(以上、新潮社)、
『人生を面白くする 本物の教養』(幻冬舎新書)、『人類5000年史I・II』(ちくま新書)、
『0から学ぶ「日本史」講義 古代篇、中世篇』(文藝春秋)など多数。
立命館アジア太平洋大学(APU)学長
1948年、三重県美杉村生まれ。
京都大学法学部を卒業後、1972年、日本生命保険相互会社入社。
企画部や財務企画部にて経営企画を担当する。
ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2006年に退職。
同年、ネットライフ企画株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。
2008年4月、生命保険業免許取得に伴いライフネット生命保険株式会社に社名を変更。
2012年、上場。社長、会長を10年務めた後、2018年より現職。
訪れた世界の都市は1200以上、読んだ本は1万冊超。
歴史への造詣が深いことから、
京都大学の「国際人のグローバル・リテラシー」特別講義では世界史の講義を受け持った。
おもな著書に『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『仕事に効く教養としての「世界史」I・II』(祥伝社)、
『全世界史(上)(下)』『「働き方」の教科書』(以上、新潮社)、
『人生を面白くする 本物の教養』(幻冬舎新書)、『人類5000年史I・II』(ちくま新書)、
『0から学ぶ「日本史」講義 古代篇、中世篇』(文藝春秋)など多数。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
出口/治明
立命館アジア太平洋大学(APU)学長。1948年、三重県美杉村生まれ。京都大学法学部を卒業後、1972年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当する。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2006年に退職。同年、ネットライフ企画株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。2008年4月、生命保険業免許取得に伴いライフネット生命保険株式会社に社名を変更。2012年、上場。社長、会長を10年務めた後、2018年より現職。訪れた世界の都市は1200以上、読んだ本は1万冊超。歴史への造詣が深いことから、京都大学の「国際人のグローバル・リテラシー」特別講義では世界史の講義を受け持った。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
立命館アジア太平洋大学(APU)学長。1948年、三重県美杉村生まれ。京都大学法学部を卒業後、1972年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当する。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2006年に退職。同年、ネットライフ企画株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。2008年4月、生命保険業免許取得に伴いライフネット生命保険株式会社に社名を変更。2012年、上場。社長、会長を10年務めた後、2018年より現職。訪れた世界の都市は1200以上、読んだ本は1万冊超。歴史への造詣が深いことから、京都大学の「国際人のグローバル・リテラシー」特別講義では世界史の講義を受け持った。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社より





登録情報
- ASIN : B07V9LGB92
- 出版社 : ダイヤモンド社; 第1版 (2019/8/7)
- 発売日 : 2019/8/7
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 188303 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 552ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 25,383位Kindleストア (の売れ筋ランキングを見るKindleストア)
- - 64位宗教入門 (Kindleストア)
- - 81位宗教入門 (本)
- - 358位思想
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実物を見ずにアマゾンで購入したため、手にした時は、こんなに分厚いのかと後悔しました。しかし、内容は平易で簡潔でしたのでスラスラ読めました。
いい本だと思います。レベルとしては、ハウツー本の哲学書を3冊ぐらい読んだことのある方に私は薦めます。
あくまでビジネスマン用の『知識』を得るためのものであって、哲学的な思考が身につくわけでもなく、宗教的信仰がなにか獲得できることはありません。入門書と位置付けるのも何か違う気がします。おすすめ本がたくさん紹介してあるのが良いところで、読んだら次の本に進む必要があると思います。
いい本だと思います。レベルとしては、ハウツー本の哲学書を3冊ぐらい読んだことのある方に私は薦めます。
あくまでビジネスマン用の『知識』を得るためのものであって、哲学的な思考が身につくわけでもなく、宗教的信仰がなにか獲得できることはありません。入門書と位置付けるのも何か違う気がします。おすすめ本がたくさん紹介してあるのが良いところで、読んだら次の本に進む必要があると思います。
ベスト500レビュアー
日本人は外国人に比べて、歴史、哲学、宗教、美術などのリベラルアーツが相対的に苦手とされる。本書は読書家として有名な筆者が、学生時代から読み、肚落ちした哲学や宗教の歴史についてまとめたものであるが、一冊にまとめる為に、枝葉の部分を(大胆に)削ぎ落し、歴史の幹の部分のみを残している為、その大きな潮流を掴むには最適な分量であり、興味を持った箇所については推薦図書でドリルダウン出来る構成となっている。
日本のお盆の行事の根源はゾロアスター教に行き着くかもしれないこと、BC500年前後に知の爆発が世界規模で起こった頃に中国やギリシャ、インドで著名な哲人が生まれていること、インドで牛が「聖獣」となったのは、バラモン教下の牛の殺生に対する仏教とジャイナ教の教えがあり、その後、バラモン教がインドの宗教観を採り入れてヒンドゥー教となった為であること、ユダヤ人のディアスポラが始まったのは、「バビロン捕囚」を原因とするも、祭司階級以外の人達は自発的にエルサレムに帰ろうとしなかった為であること、イスラムがギリシャ哲学を継承し、発展させたことなど、歴史の教科書だけでは学べない内容も盛り込まれており、とても興味深い。
日本のお盆の行事の根源はゾロアスター教に行き着くかもしれないこと、BC500年前後に知の爆発が世界規模で起こった頃に中国やギリシャ、インドで著名な哲人が生まれていること、インドで牛が「聖獣」となったのは、バラモン教下の牛の殺生に対する仏教とジャイナ教の教えがあり、その後、バラモン教がインドの宗教観を採り入れてヒンドゥー教となった為であること、ユダヤ人のディアスポラが始まったのは、「バビロン捕囚」を原因とするも、祭司階級以外の人達は自発的にエルサレムに帰ろうとしなかった為であること、イスラムがギリシャ哲学を継承し、発展させたことなど、歴史の教科書だけでは学べない内容も盛り込まれており、とても興味深い。
2020年2月2日に日本でレビュー済み
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本の厚さの割りに、既知の事柄が多くいささかがっかりした。書評だけみて本を注文するとこんな目に遭うという典型例である。これはだまされた私が悪いので著者も出版社も非難するつもりはない。今後は、この手の本は書店で手にとって少なくても目次くらいは確かめてから、という教訓を改めて得た。
2019年11月17日に日本でレビュー済み
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過去から現在まで、人間はどのような哲学や宗教で世界を理解し、人間が生きる意味を考えてきたのか-これが本書の全容である。故に本書は、世界史の中から単に哲学と宗教史だけを取り出したものなどではなく、人類が試行錯誤する永遠のテーマに対し、これまでの過程を概観した本であると言える。著者は立命館アジア太平洋大学の学長を務める、出口治明氏だ。
そもそも、哲学とは、宗教とはなんだろうか。著者はこれを「世界はどうしてできたのか、また世界は何でできているのか?」「人間はどこからきてどこへ行くのか、何のために生きているのか?」と要約される、はるか昔から人間が抱いてきた問いかけだとする。科学技術が発展した現代においてこの問いに対しては、実のところ概ね解答が導き出されている。だが自然科学は万能ではなく、いまだ未解決のことも多い。そこに哲学と宗教を学ぶ意義があると著者は言う。
さらには、ビジネスの世界で仕事のヒントや新鮮な発想をもたらしてくれるのは、専門分野の知識よりも異質な世界の歴史や出来事であることが多い。哲学と宗教は、人間の知の葛藤から生み出されたものだけに、これらを学ぶことの有益性についても著者はあげる。このような整理を冒頭で行った上で、独自の視点も交えつつ、本書では哲学と宗教の通史が語られていく。
ここでは、興味深く読んだ箇所を2点に絞って取り上げることとする。まずは哲学と宗教の誕生についてだ。現生人類の定住生活とともにドメスティケーションが起こり、人間は自然界を動かす原理をも支配したいと考え始めたことから、宗教がまず生まれる。そして余剰生産物の発生とともに貧富の差が拡大し、有産階級が生まれたことで知識人や芸術家が誕生、彼らは人間の根元的な問いを思考するようになり、いわゆる「知の爆発」が起こる。これが哲学の誕生だ。
もう1点は、イスラーム教に対する著者の考察だ。この宗教は守りやすく実践しやすい行を各自が主体的に行うことで、信者たちの自立を促している。開祖のムハンマドは、人の和がなければ成立しない商業を生業とした普通の人間だった。これらのことから著者は、多くの人が受け入れがたい極端な思想や攻撃的な行動を教義とすることは、考えにくいと主張する。ジハードについても、本来は寛容と慈悲の世界を実現するための、自分自身との闘争を意味する。女性蔑視にしても、様々な事実からの誤解がある。著者はこのように指摘し、テロとイスラーム教を表裏一体の問題として考えることは極端すぎると主張する。以上の考察は、イスラーム教に限らず宗教そのものに対する理解を深めることができ、とても示唆に富むものだ。
人間がよりよく生きるために、長い時間の中で必死で考えてきたことの結晶が哲学と宗教の歴史であり、このどこかに明日への扉を開く重大なヒントが隠されているかもしれないー本書の執筆の理由を、著者は最後こう語っている。テーマだけで見れば固い内容ではあるが、出口さんらしい柔らかい文体のためか、分厚い本にもかかわらずストレスなく読み進めることができる。知的な体験を得られる1冊であることに、間違いはない。
そもそも、哲学とは、宗教とはなんだろうか。著者はこれを「世界はどうしてできたのか、また世界は何でできているのか?」「人間はどこからきてどこへ行くのか、何のために生きているのか?」と要約される、はるか昔から人間が抱いてきた問いかけだとする。科学技術が発展した現代においてこの問いに対しては、実のところ概ね解答が導き出されている。だが自然科学は万能ではなく、いまだ未解決のことも多い。そこに哲学と宗教を学ぶ意義があると著者は言う。
さらには、ビジネスの世界で仕事のヒントや新鮮な発想をもたらしてくれるのは、専門分野の知識よりも異質な世界の歴史や出来事であることが多い。哲学と宗教は、人間の知の葛藤から生み出されたものだけに、これらを学ぶことの有益性についても著者はあげる。このような整理を冒頭で行った上で、独自の視点も交えつつ、本書では哲学と宗教の通史が語られていく。
ここでは、興味深く読んだ箇所を2点に絞って取り上げることとする。まずは哲学と宗教の誕生についてだ。現生人類の定住生活とともにドメスティケーションが起こり、人間は自然界を動かす原理をも支配したいと考え始めたことから、宗教がまず生まれる。そして余剰生産物の発生とともに貧富の差が拡大し、有産階級が生まれたことで知識人や芸術家が誕生、彼らは人間の根元的な問いを思考するようになり、いわゆる「知の爆発」が起こる。これが哲学の誕生だ。
もう1点は、イスラーム教に対する著者の考察だ。この宗教は守りやすく実践しやすい行を各自が主体的に行うことで、信者たちの自立を促している。開祖のムハンマドは、人の和がなければ成立しない商業を生業とした普通の人間だった。これらのことから著者は、多くの人が受け入れがたい極端な思想や攻撃的な行動を教義とすることは、考えにくいと主張する。ジハードについても、本来は寛容と慈悲の世界を実現するための、自分自身との闘争を意味する。女性蔑視にしても、様々な事実からの誤解がある。著者はこのように指摘し、テロとイスラーム教を表裏一体の問題として考えることは極端すぎると主張する。以上の考察は、イスラーム教に限らず宗教そのものに対する理解を深めることができ、とても示唆に富むものだ。
人間がよりよく生きるために、長い時間の中で必死で考えてきたことの結晶が哲学と宗教の歴史であり、このどこかに明日への扉を開く重大なヒントが隠されているかもしれないー本書の執筆の理由を、著者は最後こう語っている。テーマだけで見れば固い内容ではあるが、出口さんらしい柔らかい文体のためか、分厚い本にもかかわらずストレスなく読み進めることができる。知的な体験を得られる1冊であることに、間違いはない。
2019年8月13日に日本でレビュー済み
本屋で見た方はわかるが圧倒的ページ数である。
ただし、どうも紹介文を読むと初学者でも読みやすく手に取りやすいという売り込みだ。
しかし、個人的な所感ではこれを読みこなせる方は原著を読む体力があるだろう。
というわけで、どういう人がターゲットとして書かれたのが少々謎な本だというのが評者の第一の感想である。
この本に向いているのは、出口氏のファンでありかつ、思想哲学に関する書籍を日頃から読んでいる方といったところだろうか。
そうはいっても内容に関しては、出口氏の見識の広さが伺えるものではあるので、編集の側のターゲット想定がしっかりしていれば大作になった可能性もある。個人的には初学者に媚びず思想や宗教に関する意識の高い層に振り切るべきだったかと思う。
ただし、どうも紹介文を読むと初学者でも読みやすく手に取りやすいという売り込みだ。
しかし、個人的な所感ではこれを読みこなせる方は原著を読む体力があるだろう。
というわけで、どういう人がターゲットとして書かれたのが少々謎な本だというのが評者の第一の感想である。
この本に向いているのは、出口氏のファンでありかつ、思想哲学に関する書籍を日頃から読んでいる方といったところだろうか。
そうはいっても内容に関しては、出口氏の見識の広さが伺えるものではあるので、編集の側のターゲット想定がしっかりしていれば大作になった可能性もある。個人的には初学者に媚びず思想や宗教に関する意識の高い層に振り切るべきだったかと思う。
2020年3月18日に日本でレビュー済み
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比較的読みやすいのでさくっと読めるのではないかと思います。学校の教科書プラスアルファくらいというところでしょうか。これまでの人生の中で宗教も哲学もまったく学ばなかった人にはおそらくちょうど良い内容です。何か哲学史などを読んだことがある人や、プラトン~ウィトゲンシュタインくらいまでの本や入門書などを読んでそれなりに知識のある人には物足りない内容になっています。宗教に関してもそれほど深くは掘り下げられていません。内容的にも哲学的な主張よりも人物的な背景をメインに解説している感じがします。
タイトルが「哲学史と宗教史 入門」だったら納得の内容です。評価に惑わされずに一度本屋で触れてみてから買ったほうがいい本だと私は思います。
タイトルが「哲学史と宗教史 入門」だったら納得の内容です。評価に惑わされずに一度本屋で触れてみてから買ったほうがいい本だと私は思います。