この本を開くこと3度、自分が迷うたび読み返したくなる本だ。
1971年のプレトン・ウッズ体制終焉以来、ゴールド(以下、金)の”くびき”がはずれたマネーは不換貨幣となり、信用はデリバティブの無節操な市場拡大により想定元本約5京円(5万兆円)に膨らんでいる。
本書中の図「米ドルの信用逆三角形」が分かり易い。(さらに詳しく知りたい方には吉田繁治氏著「マネーの正体」を推薦する。)
これらデリバティブの債権・債務の清算処理は不透明で、実際は簿外扱いとされ先送りとなっている。
増田氏は金の埋蔵量は有限であるがゆえに、無限大に膨張する信用と鮮やかに対比させている。
そして本書中の「万が一円安がくることがあるならどうすべきでしょうか」の項で、発刊後2年を経た現在の日本の経済状況をまるで見通したように適切な助言を与えている。
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