— 2018年11月7日追記・開始 —
ゴダール監督作『勝手にしやがれ』の各種BD、DVDのレビューがいつの間にか統合されているようなので、追記します。本レビューは2017年に角川書店より発売された商品(ASIN: B073WGGK4R、JAN: 4988111112484)についてのものです。
— 2018年11月7日追記・終了 —
評者自身はシネフィルではないし、(プライベートのあれこれもふくめて愛してしまうような)熱烈なゴダール好きというわけでもなければ、ヌーヴェル・ヴァーグに特別な想い入れがあるわけでもありません。
そんな身であってさえ、初期ヌーヴェル・ヴァーグやゴダールを今観てもその瑞々しさが色あせることはありません。映画における一種のアマチュアリズム、職人的な映画制作者であれば絶対にやらない(できない)ことを平然とやってしまう姿勢に、今なお新鮮さを感じることができます。とくに『勝手にしやがれ』が、ゴダールが「ゴダール」という名にまだ縛られていない頃の、自由で若々しく野心に満ちた意欲作なのは間違いないでしょう。
Blu-rayの画質はかなり鮮明。映像特典は、2012年にジェネオン・ユニバーサルで発売された盤よりいくつか削られているよう。特典は予告編と、クロード・ヴァンチュラとグザヴィエ・ヴィルタールによる1993年のドキュメンタリー『スウェーデンホテル 12号室』(原題は “Chambre 12, HOTELl de SUEDE”、78分)です。
ドキュメンタリーは『勝手にしやがれ』の舞台となったホテルからはじまり、映画に使われた場所をめぐりながら、関係者たちの証言を追っていく構成です。やや荒っぽい撮影と編集で、どことなくヌーヴェル・ヴァーグあるいはフィルム・ノワール風味。
クロード・シャブロル、撮影監督ラウール・クタール、ジャン=ポール・ベルモンドなど大物だけでなく、脇役や端役、記録係やスケジュール調整係、ジーン・セバーグの当時の夫など、様々な人物が撮影時を振り返ります。
即興的に芝居を組み立てていく演出方法といった、すでによく知られているゴダールの撮影現場の話はもちろん、主人公「ポワカール」のモデルについての異説等、興味深い話がけっこうありました。シャブロルが「カイエ派のメンバーはみんなでグルになり、良くない作品でも互いに褒めあっていたんだ」と白状していたのにも微笑ましくなりました。
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