番組で菜根譚を取り上げたのを機に、中庸思想に共感し、筆者が執筆した文庫と別の訳も併せて読んだうえで本書を手にとった。
呻吟語は歴史に埋もれてしまったかつての名著という位置づけであるが、
社会的な成功者という観点から綴られた人生訓で、挫折者、洪自誠が執筆した菜根譚とはやや趣を異にする。
しかし、不思議なことに底流に流れる思想に隔たりはなく、同様の世界観に裏打ちされている。
「不幸がないのが幸せ」。これは呻吟語の一節であるが、
幸福を求めれば求めるほど不幸になる。自分の分をわきまえて、ほどほどのところで足るを知る。
これは紛れもない中庸の精神で、
成功者と挫折者の違いはあれど、到達した幸福観が同じ境地にあるのはとても興味深い。
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第164回芥川賞・直木賞 受賞作決定
芥川賞は宇佐見りん『推し、燃ゆ』。直木賞は西條奈加『心淋し川』。
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