1971年最後(第8期)の六文銭に在籍した四角佳子さん(おけいさん)の初ソロアルバムです。
その六文銭は1972年に
六文銭 BOX
にも収録されている"キングサーモンのいる島"というLPを残して解散してしまいました。同時におけいさんも結婚の為、芸能界からも完全に引退。以来28年間、母としてひとりの市井の女性として過ごしてみえました。
2000年、六文銭のメンバーであった及川恒平さんのライブに小室さんと共に訪れ、そこで歌ったのをきっかけに再び歌の世界に戻ってみえました。
小室さん,恒平さんと3人で"まるで六文銭のように"というユニットで本格的に活動を再開、2005年からはソロとしての活動もスタートさせ、2008年にはユニットとしての初CD
はじまりはじまる
をリリース。
その後、ユニットには小室さんの長女ゆいさんも加わって、ユニット名も”六文銭'09"に改名。実はおけいさんが71年に六文銭に参加した理由は、当時六文銭のメンバーであった小室さんの奥様のり子さんが、ゆいさんをご出産され脱退したからなのです。36年という時空を越えた”縁”というか正に”結”を感じさせるエピソードだと思います。そして何よりそのゆいさんと姉妹にしか見えないおけいさんの変わらぬ美しさは奇跡のようではあります。
2009年、この六文銭’09として
おとのば
をリリースの後、おけいさんとして初めてのソロアルバムとしてリリースしたのがこの"初恋"です。
六文銭時代の歌などに加え、ソロ活動の中で歌い始めたオリジナルソング、このCDの為に作られた曲など全12曲、懐かしさではなく今に生きるソロヴォーカリストとしてのおけいさんの魅力満載のアルバムに仕上がっていると思います。
これまでライブでしか聴けなかった素敵な歌にいつでも会える喜びは、30数年振りに"遅れてきた歌姫"に出会う喜びでもあると思います。