良し悪しは置くとして、日本を代表するグローバル企業のトップである出井氏は、従来型の大企業のトップとは発言、行動が明らかに異なっている。
本書によると企業の目的を出井氏は「利益を上げること」と「企業価値を高めること」だと言っている。
前者は誰でも分かる。後者は、最近誰もが口にすることであるが、その理由を出井氏は「ソニーが買収される危機感があるから」と言っている。ソニーが買収される?と思うけれど、こういうのがいわゆるグローバル(アメリカ)スタンダードの資本の論理なのかと思う。
以下本書は、一貫して企業価値を高めるという出井氏の戦略を取材している内容である。言ってることは分かる。でも・・・。
ソニーは、IT企業のイメージが先行しているが、実態はエレクトロニクスのハードメーカーであると著者は指摘している。
本業でコツコツと新しい価値を積み上げていくことは尊いし、大切なことだと思う。
その延長で、企業価値を高めることは賛成だけれど、将来価値を買う(売る)ための宣伝活動がトップの重要な仕事の一つであるというグローバルスタンダードなゲームのルールはわれわれを幸せにするのかな-という問題意識を芽生えさせてくれた。
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