経済ジャーナリストの財部誠一氏が書いた、菅義偉総理大臣の素顔がわかる一冊。
菅氏が、強い改革志向を持つ人物であることのみならず、義理や人情といったものを非常に重視する政治家であることがわかる。
特に恩義のある人のことは絶対に忘れない点は印象深かった。
なお、ここ20年くらい著者の本はいくつか読んでいたが、ここ数年は新著が出ておらず、どうしたんだろうと思っていた。
調べたところ、5年ほど前に大病を患ったとのこと。本書は復帰後としては初の書籍のようである。
個人的に、著者はこれまでジャーナリストとしてとても良い仕事をしてきたと思う。今後の活躍も期待しているし、応援したい。
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冷徹と誠実 令和の平民宰相 菅義偉論 単行本 – 2020/12/9
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この男は日本の何を壊し、何を護ろうとしているのか?
2020年9月、菅義偉氏が第99代内閣総理大臣に選出された。
官房長官時代に「令和おじさん」と親しまれた一方、いまだその人間性や国家観がわからない、という向きもある。本書は菅総理の「知恵袋」と称される経済ジャーナリストが、緻密な取材を通じてその核心へと迫っていく。
横浜市議選で初当選して以来、胸に秘めた政治信条とは何か? 総務相時代、なぜ「ふるさと納税」という驚愕の制度を1年でつくり上げられたのか? 7年8カ月にわたって安倍政権を支えた誠実さと、官僚人事に見られる冷徹な戦略性は、どう両立しているのか?
そして総理になった菅氏は、この日本の何を壊し、何を護ろうとしているのか? 菅氏本人はもちろん、政・官・財のキーパーソンの肉声や、初公開の秘話をふんだんに収録。これからの日本政治を読み解くうえで必読すべき、渾身のルポルタージュ。
【目次】
プロローグ 手土産は秋田の稲庭うどん
第1章 三十年ぶりに誕生した「平民宰相」
第2章 初選挙の横浜市議選で学んだこと
第3章 霞が関で「菅義偉」の名前が轟いた日
第4章 もらった恩義を絶対に忘れない男
第5章 菅官房長官は誰と戦っていたのか
第6章 壊すべき日本と護るべき日本
終章 人を裏切らない――奇跡の四分十七秒
エピローグ 「自助」の本質は「意志」である
2020年9月、菅義偉氏が第99代内閣総理大臣に選出された。
官房長官時代に「令和おじさん」と親しまれた一方、いまだその人間性や国家観がわからない、という向きもある。本書は菅総理の「知恵袋」と称される経済ジャーナリストが、緻密な取材を通じてその核心へと迫っていく。
横浜市議選で初当選して以来、胸に秘めた政治信条とは何か? 総務相時代、なぜ「ふるさと納税」という驚愕の制度を1年でつくり上げられたのか? 7年8カ月にわたって安倍政権を支えた誠実さと、官僚人事に見られる冷徹な戦略性は、どう両立しているのか?
そして総理になった菅氏は、この日本の何を壊し、何を護ろうとしているのか? 菅氏本人はもちろん、政・官・財のキーパーソンの肉声や、初公開の秘話をふんだんに収録。これからの日本政治を読み解くうえで必読すべき、渾身のルポルタージュ。
【目次】
プロローグ 手土産は秋田の稲庭うどん
第1章 三十年ぶりに誕生した「平民宰相」
第2章 初選挙の横浜市議選で学んだこと
第3章 霞が関で「菅義偉」の名前が轟いた日
第4章 もらった恩義を絶対に忘れない男
第5章 菅官房長官は誰と戦っていたのか
第6章 壊すべき日本と護るべき日本
終章 人を裏切らない――奇跡の四分十七秒
エピローグ 「自助」の本質は「意志」である
- 本の長さ248ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2020/12/9
- 寸法13.7 x 2.4 x 19.6 cm
- ISBN-104046050802
- ISBN-13978-4046050809
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
めざす理念は「自助・共助・公助」―。三十年ぶりに誕生した「平民宰相」は、頭のなかでいま何を考えているのか?生い立ちから政治思想、初公開の秘話まで、人間・菅の本質にブレーンが迫る。
著者について
●財部誠一:1956年東京都生まれ。80年、慶應義塾大学法学部を卒業し、野村證券に入社。その後、出版社勤務を経て、95年に経済政策シンクタンク「ハーベイロード・ジャパン」を設立。テレビ朝日系「サンデープロジェクト」「報道ステーション」などに長年にわたって出演。金融・経済誌への寄稿も多数。2015年、脳梗塞で倒れるが、リハビリを経て完全復帰。現在、BS11「タカラベnews&talk」に出演中。『京都企業の実力』『ローソンの告白』『農業が日本を救う』『中国ゴールドラッシュを狙え』など、著書多数。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
財部/誠一
1956年東京都生まれ。80年、慶應義塾大学法学部を卒業し、野村證券に入社。その後、出版社勤務を経て、95年に経済政策シンクタンク「ハーベイロード・ジャパン」を設立。会員向けレポート「ハーベイロード・ウィークリー」では取材直後の現場レポートを提供し、多くの経営者に好評を得ている。テレビ朝日系「サンデープロジェクト」「報道ステーション」などに長年にわたって出演。金融・経済誌への寄稿も多数。2015年、脳梗塞で倒れるが、リハビリを経て完全復帰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1956年東京都生まれ。80年、慶應義塾大学法学部を卒業し、野村證券に入社。その後、出版社勤務を経て、95年に経済政策シンクタンク「ハーベイロード・ジャパン」を設立。会員向けレポート「ハーベイロード・ウィークリー」では取材直後の現場レポートを提供し、多くの経営者に好評を得ている。テレビ朝日系「サンデープロジェクト」「報道ステーション」などに長年にわたって出演。金融・経済誌への寄稿も多数。2015年、脳梗塞で倒れるが、リハビリを経て完全復帰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2020/12/9)
- 発売日 : 2020/12/9
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 248ページ
- ISBN-10 : 4046050802
- ISBN-13 : 978-4046050809
- 寸法 : 13.7 x 2.4 x 19.6 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 96,255位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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カスタマーレビュー
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10年に及ぶ著者と菅義偉という政治家との交流を踏まえ、菅義偉という人物像が詳細な裏付け情報と共に紹介された書籍です。行間を読む人なら、菅義偉という人物論に終わらず、政治と官僚、マスメディアとの構図、そしてそこに内在する問題を、本書から読み取れると思います。政治家によって政治がどのようによって行われ、官僚がどう動き、マスメディアがいかに報道するかという構図の中で、市井の人たちでは知り得ない深層と事実が次々に明かされていきます。政治に関する報道に触れる度に、何が事実なのかを知ることは一般人には非常に難しく、バイアスが掛からず、ファクトチェックされた内容であって欲しいのですが、現在のメディアでは、政治に関して信じるに足る情報は極めて限られいるように思います。その背景には勝手な解釈や憶測がメディアに溢れていることが原因であることを、本書を通じて理解できます。マスメディアは自分たちの利権が奪われる恐れ(例えば電波法や軽減税率の見直し)があれば、「国家権力からメディアの独立と報道の自由を守る」とする論調を盾に、追い落とすネタを探り、記事や番組を流すことにも気づかせてくれました。政権やその中枢にいる政治家とそりのあわない官僚は、記者クラブを通じてマスメディアを利用し、メディア側も特ダネを期待して相互依存し、「社会正義」「権力への監視」という美名の下に、反論のできない相手や政治家を叩くことが明らかにされます。こうした駆け引きや足を引っ張る行為が行われていることを知れば、メディアに触れてその内容を咀嚼する際に有益です。マスメディアもビジネスですから、視聴率や購読者数を第一義に考えます。そんな報道環境の中では、マスメディアのニュースを私たちはファクトチェックできずにいましたが、そこには一般人が知り得ない背景がありました。菅義偉という人物論はもとより、著者によってファクトチェックされ、信じるに足る政治の情報が世に出たという意味でも、購入する価値がある書籍だという思いと共に読了しました。
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上位レビュー、対象国: 日本
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2020年12月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「冷徹」とは事実・現実に立脚した強靭な意思であり、「誠実」とは決してブレることのない行動・実践で証明された本質的な人間性であるように思う。
全7章にプロローグとエピローグで構成される書籍であるが、私は第7章ではなく「終章」と名付けられた最終章に心が震えた。著者が第7章せず終章と呼んだ特別な理由を感じた。2020年4月16日、プリンスホテルは、品川プリンスホテルのイーストタワーを一棟貸しでコロナ軽症者等の受け入れのための施設として提供した。なぜか? ここに答えがある。
『哲学と宗教全史』などで知られる出口浩明氏が繰り返し述べている言葉に「タテ・ヨコ・算数」というものがある。「タテ」とは時間軸であり、歴史を意味する。「ヨコ」とは地理軸であり、国際社会の多様性を表す。「算数」とは数値で表現された客観的な事実・エビデンスのことである。本著の中で「タテ・ヨコ・算数」には直接は言及されないが、このような中身が底流に貫かれている。
コロナ禍の中、時の政権・総理大臣には様々な批判が報道される。しかし、それらのほぼ全てには「タテ・ヨコ・算数」の概念は存在せず、時々の大衆心理・世論・空気感に流され、世間を煽るばかりの内容である。本著は、菅義偉という人物の歩み(タテ)を事実にもとづいて語る。それらの事実は「菅を追っていたわけではなく、その時々に真剣に追っていた対象のそばに菅が居た」というものであるから、偏った「菅義偉像」を証明するための偏った取材ではなく、客観性のある確かな一次情報である。「ヨコ」の視点は直接には言及されないが、著者が積み上げてきた、膨大な企業経営者の実像や諸外国の政治事情の取材に裏付けられて、菅義偉への相対的な評価がされている。「算数」は、菅義偉の人物像を語る中でも多数の数値が登場するが、「菅義偉は客観的な数値を冷徹に掴む人物である」という捉え方に、著者もまた数値を的確に掴んだうえで人物評をしていることがわかる。
コロナ禍の時代、極端に偏って大きく振れる時々の報道に惑わされずに、わが国を率いる宰相を知っておくために、きわめて重要な書と思う。
全7章にプロローグとエピローグで構成される書籍であるが、私は第7章ではなく「終章」と名付けられた最終章に心が震えた。著者が第7章せず終章と呼んだ特別な理由を感じた。2020年4月16日、プリンスホテルは、品川プリンスホテルのイーストタワーを一棟貸しでコロナ軽症者等の受け入れのための施設として提供した。なぜか? ここに答えがある。
『哲学と宗教全史』などで知られる出口浩明氏が繰り返し述べている言葉に「タテ・ヨコ・算数」というものがある。「タテ」とは時間軸であり、歴史を意味する。「ヨコ」とは地理軸であり、国際社会の多様性を表す。「算数」とは数値で表現された客観的な事実・エビデンスのことである。本著の中で「タテ・ヨコ・算数」には直接は言及されないが、このような中身が底流に貫かれている。
コロナ禍の中、時の政権・総理大臣には様々な批判が報道される。しかし、それらのほぼ全てには「タテ・ヨコ・算数」の概念は存在せず、時々の大衆心理・世論・空気感に流され、世間を煽るばかりの内容である。本著は、菅義偉という人物の歩み(タテ)を事実にもとづいて語る。それらの事実は「菅を追っていたわけではなく、その時々に真剣に追っていた対象のそばに菅が居た」というものであるから、偏った「菅義偉像」を証明するための偏った取材ではなく、客観性のある確かな一次情報である。「ヨコ」の視点は直接には言及されないが、著者が積み上げてきた、膨大な企業経営者の実像や諸外国の政治事情の取材に裏付けられて、菅義偉への相対的な評価がされている。「算数」は、菅義偉の人物像を語る中でも多数の数値が登場するが、「菅義偉は客観的な数値を冷徹に掴む人物である」という捉え方に、著者もまた数値を的確に掴んだうえで人物評をしていることがわかる。
コロナ禍の時代、極端に偏って大きく振れる時々の報道に惑わされずに、わが国を率いる宰相を知っておくために、きわめて重要な書と思う。
2020年12月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
10年に及ぶ著者と菅義偉という政治家との交流を踏まえ、菅義偉という人物像が詳細な裏付け情報と共に紹介された書籍です。行間を読む人なら、菅義偉という人物論に終わらず、政治と官僚、マスメディアとの構図、そしてそこに内在する問題を、本書から読み取れると思います。
政治家によって政治がどのようによって行われ、官僚がどう動き、マスメディアがいかに報道するかという構図の中で、市井の人たちでは知り得ない深層と事実が次々に明かされていきます。
政治に関する報道に触れる度に、何が事実なのかを知ることは一般人には非常に難しく、バイアスが掛からず、ファクトチェックされた内容であって欲しいのですが、現在のメディアでは、政治に関して信じるに足る情報は極めて限られいるように思います。その背景には勝手な解釈や憶測がメディアに溢れていることが原因であることを、本書を通じて理解できます。
マスメディアは自分たちの利権が奪われる恐れ(例えば電波法や軽減税率の見直し)があれば、「国家権力からメディアの独立と報道の自由を守る」とする論調を盾に、追い落とすネタを探り、記事や番組を流すことにも気づかせてくれました。
政権やその中枢にいる政治家とそりのあわない官僚は、記者クラブを通じてマスメディアを利用し、メディア側も特ダネを期待して相互依存し、「社会正義」「権力への監視」という美名の下に、反論のできない相手や政治家を叩くことが明らかにされます。こうした駆け引きや足を引っ張る行為が行われていることを知れば、メディアに触れてその内容を咀嚼する際に有益です。
マスメディアもビジネスですから、視聴率や購読者数を第一義に考えます。そんな報道環境の中では、マスメディアのニュースを私たちはファクトチェックできずにいましたが、そこには一般人が知り得ない背景がありました。
菅義偉という人物論はもとより、著者によってファクトチェックされ、信じるに足る政治の情報が世に出たという意味でも、購入する価値がある書籍だという思いと共に読了しました。
政治家によって政治がどのようによって行われ、官僚がどう動き、マスメディアがいかに報道するかという構図の中で、市井の人たちでは知り得ない深層と事実が次々に明かされていきます。
政治に関する報道に触れる度に、何が事実なのかを知ることは一般人には非常に難しく、バイアスが掛からず、ファクトチェックされた内容であって欲しいのですが、現在のメディアでは、政治に関して信じるに足る情報は極めて限られいるように思います。その背景には勝手な解釈や憶測がメディアに溢れていることが原因であることを、本書を通じて理解できます。
マスメディアは自分たちの利権が奪われる恐れ(例えば電波法や軽減税率の見直し)があれば、「国家権力からメディアの独立と報道の自由を守る」とする論調を盾に、追い落とすネタを探り、記事や番組を流すことにも気づかせてくれました。
政権やその中枢にいる政治家とそりのあわない官僚は、記者クラブを通じてマスメディアを利用し、メディア側も特ダネを期待して相互依存し、「社会正義」「権力への監視」という美名の下に、反論のできない相手や政治家を叩くことが明らかにされます。こうした駆け引きや足を引っ張る行為が行われていることを知れば、メディアに触れてその内容を咀嚼する際に有益です。
マスメディアもビジネスですから、視聴率や購読者数を第一義に考えます。そんな報道環境の中では、マスメディアのニュースを私たちはファクトチェックできずにいましたが、そこには一般人が知り得ない背景がありました。
菅義偉という人物論はもとより、著者によってファクトチェックされ、信じるに足る政治の情報が世に出たという意味でも、購入する価値がある書籍だという思いと共に読了しました。

10年に及ぶ著者と菅義偉という政治家との交流を踏まえ、菅義偉という人物像が詳細な裏付け情報と共に紹介された書籍です。行間を読む人なら、菅義偉という人物論に終わらず、政治と官僚、マスメディアとの構図、そしてそこに内在する問題を、本書から読み取れると思います。
政治家によって政治がどのようによって行われ、官僚がどう動き、マスメディアがいかに報道するかという構図の中で、市井の人たちでは知り得ない深層と事実が次々に明かされていきます。
政治に関する報道に触れる度に、何が事実なのかを知ることは一般人には非常に難しく、バイアスが掛からず、ファクトチェックされた内容であって欲しいのですが、現在のメディアでは、政治に関して信じるに足る情報は極めて限られいるように思います。その背景には勝手な解釈や憶測がメディアに溢れていることが原因であることを、本書を通じて理解できます。
マスメディアは自分たちの利権が奪われる恐れ(例えば電波法や軽減税率の見直し)があれば、「国家権力からメディアの独立と報道の自由を守る」とする論調を盾に、追い落とすネタを探り、記事や番組を流すことにも気づかせてくれました。
政権やその中枢にいる政治家とそりのあわない官僚は、記者クラブを通じてマスメディアを利用し、メディア側も特ダネを期待して相互依存し、「社会正義」「権力への監視」という美名の下に、反論のできない相手や政治家を叩くことが明らかにされます。こうした駆け引きや足を引っ張る行為が行われていることを知れば、メディアに触れてその内容を咀嚼する際に有益です。
マスメディアもビジネスですから、視聴率や購読者数を第一義に考えます。そんな報道環境の中では、マスメディアのニュースを私たちはファクトチェックできずにいましたが、そこには一般人が知り得ない背景がありました。
菅義偉という人物論はもとより、著者によってファクトチェックされ、信じるに足る政治の情報が世に出たという意味でも、購入する価値がある書籍だという思いと共に読了しました。
政治家によって政治がどのようによって行われ、官僚がどう動き、マスメディアがいかに報道するかという構図の中で、市井の人たちでは知り得ない深層と事実が次々に明かされていきます。
政治に関する報道に触れる度に、何が事実なのかを知ることは一般人には非常に難しく、バイアスが掛からず、ファクトチェックされた内容であって欲しいのですが、現在のメディアでは、政治に関して信じるに足る情報は極めて限られいるように思います。その背景には勝手な解釈や憶測がメディアに溢れていることが原因であることを、本書を通じて理解できます。
マスメディアは自分たちの利権が奪われる恐れ(例えば電波法や軽減税率の見直し)があれば、「国家権力からメディアの独立と報道の自由を守る」とする論調を盾に、追い落とすネタを探り、記事や番組を流すことにも気づかせてくれました。
政権やその中枢にいる政治家とそりのあわない官僚は、記者クラブを通じてマスメディアを利用し、メディア側も特ダネを期待して相互依存し、「社会正義」「権力への監視」という美名の下に、反論のできない相手や政治家を叩くことが明らかにされます。こうした駆け引きや足を引っ張る行為が行われていることを知れば、メディアに触れてその内容を咀嚼する際に有益です。
マスメディアもビジネスですから、視聴率や購読者数を第一義に考えます。そんな報道環境の中では、マスメディアのニュースを私たちはファクトチェックできずにいましたが、そこには一般人が知り得ない背景がありました。
菅義偉という人物論はもとより、著者によってファクトチェックされ、信じるに足る政治の情報が世に出たという意味でも、購入する価値がある書籍だという思いと共に読了しました。
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2020年12月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
菅政権誕生に至る秘話から、新型コロナ対策の舞台裏、GoToトラベルや東京オリパラにかける思い、さらに、外交問題まで、様々なエピソードを紹介しながら、経済ジャーナリストならではの視点で読み解く良著。菅総理の政治家としての原点、国家観、人生観について、事実ベースで紹介され、改めて菅総理の人間性を知る機会になると同時に、日常のメディアコントロールのあり方にも少々疑問。
興味深いところは、有事が日常化する時代にこそ求められるリーダーシップについて、菅官房長官時代の危機管理に挑む姿勢はまさに迫力ある内容となっておりますので、特にビジネスマンにお勧めします。
興味深いところは、有事が日常化する時代にこそ求められるリーダーシップについて、菅官房長官時代の危機管理に挑む姿勢はまさに迫力ある内容となっておりますので、特にビジネスマンにお勧めします。
2020年12月14日に日本でレビュー済み
サンデープロジェクトのレギュラーコメンテーターの頃から財部氏の発言は信用できるものばかりだった。
なぜかというと1次情報を裏付けとしているからだ。
本書は財部氏が10年以上前から付き合いのある菅総理の政治家として、人間としての両面を簡潔な原稿で私達に伝えてくれている。間違いなく良書だった。
あくまで1次情報をベースに、良い事は良い、悪い事は悪いとどこまでも客観的に構成された内容は財部氏の人間性も垣間見える。実際に取材しているのだから曲解しようがないし、忖度したりヨイショに徹するジャーナリストではないと20年以上、財部氏を見てきて思う。。
難癖とも取れるメディアのバッシングの実際のところも分かりやすく理解できた。
真偽の程も分からないニュースから勝手に批評するのが「評論家」。1次情報を拠り所として客観的に分析するのが「ジャーナリスト」。財部氏は明らかにレベルの高い後者であると改めて知った。
唯一悔やまれるのは、内容にグイグイ引き込まれてあっという間に読了してしまったことだ。もっとゆっくり読めばよかった。
なぜかというと1次情報を裏付けとしているからだ。
本書は財部氏が10年以上前から付き合いのある菅総理の政治家として、人間としての両面を簡潔な原稿で私達に伝えてくれている。間違いなく良書だった。
あくまで1次情報をベースに、良い事は良い、悪い事は悪いとどこまでも客観的に構成された内容は財部氏の人間性も垣間見える。実際に取材しているのだから曲解しようがないし、忖度したりヨイショに徹するジャーナリストではないと20年以上、財部氏を見てきて思う。。
難癖とも取れるメディアのバッシングの実際のところも分かりやすく理解できた。
真偽の程も分からないニュースから勝手に批評するのが「評論家」。1次情報を拠り所として客観的に分析するのが「ジャーナリスト」。財部氏は明らかにレベルの高い後者であると改めて知った。
唯一悔やまれるのは、内容にグイグイ引き込まれてあっという間に読了してしまったことだ。もっとゆっくり読めばよかった。
ベスト100レビュアー
新しい総理大臣となった菅義偉とはいかなる人物なのか。それを紹介するのが本書の目的である。
菅総理の生い立ちから下積みの時代、そして横浜市議を経て国政に進出し、総務大臣として「ふるさと納税」を実現させ、第二次安倍内閣成立後は官房長官として政権を支え続け、そして安倍後継の総理・総裁となるまでの半生について、様々なエピソードや裏話を紹介し、実像に迫っている。
書名にある「冷徹」とは、菅氏が総務大臣時代、ふるさと納税導入に反対する官僚を更迭してまで政策を実現させる非情な一面や、泡沫候補扱いだった安倍氏を執拗に口説いて総裁選に出馬させて見事勝利に導くなどの勝負勘の強さと徹底したリアリストであることを指し、もう一方の「誠実」とは、政治家でも官僚でも民間人でも「この人は信頼できる」と踏んだらとことんその人達に誠意を尽くす人情派の一面を捉えたものだと思う。
菅総理は今(令和2年12月現在)、コロナ対応に追われているが、官房長官時代に培った人脈や政治観を駆使して国民のためになる政治を必ず行うであろう。
菅総理は、自民党史上初の「無派閥総裁」である。総裁選では各派閥に援助してもらったが、派閥のしがらみに捕らわれることのないバランスのとれた政治ができるはずだ。菅政権の今後に期待しようではないか。
菅総理の生い立ちから下積みの時代、そして横浜市議を経て国政に進出し、総務大臣として「ふるさと納税」を実現させ、第二次安倍内閣成立後は官房長官として政権を支え続け、そして安倍後継の総理・総裁となるまでの半生について、様々なエピソードや裏話を紹介し、実像に迫っている。
書名にある「冷徹」とは、菅氏が総務大臣時代、ふるさと納税導入に反対する官僚を更迭してまで政策を実現させる非情な一面や、泡沫候補扱いだった安倍氏を執拗に口説いて総裁選に出馬させて見事勝利に導くなどの勝負勘の強さと徹底したリアリストであることを指し、もう一方の「誠実」とは、政治家でも官僚でも民間人でも「この人は信頼できる」と踏んだらとことんその人達に誠意を尽くす人情派の一面を捉えたものだと思う。
菅総理は今(令和2年12月現在)、コロナ対応に追われているが、官房長官時代に培った人脈や政治観を駆使して国民のためになる政治を必ず行うであろう。
菅総理は、自民党史上初の「無派閥総裁」である。総裁選では各派閥に援助してもらったが、派閥のしがらみに捕らわれることのないバランスのとれた政治ができるはずだ。菅政権の今後に期待しようではないか。