前作の真賀田博士のような「人智を超えた天才」的な人物は登場しないため、悪い言い方をするなら派手さはありません(派手だからこそ前作が第一作に選ばれたとも言えるでしょう)。
しかしながら密室のトリックは完成度が高く、一つ一つの謎にちゃんとヒントが用意されており、時間をかけて読めば自分で解けた方も多いのではないでしょうか。
あるいは完全ではないとしても、ぼんやりとトリックの一端は理解できる難易度だと思うので、真犯人が明かされそうなところで一度読み返してみるのもよいでしょう。
「これ以上読むと答えが出るな」と予期させてくれる演出もユーザフレンドリィに作られています。
シリーズ恒例となるラブコメ要素も適切なレベルで用意されています。一部脈絡が感じられず「なぜ?」と思わされた部分もありますが、さすがにラブコメにまでロジカルさを求めなくても良いだろう、と納得しています。
次回作となる「笑わない数学者」では今作よりトリックがシンプルで、哲学的テーマとミステリィがうまい具合に関連づけられているので、今回の重厚な謎解きに疲れた方は是非読み進めましょう。
冷たい密室と博士たち DOCTORS IN ISOLATED ROOM S&Mシリーズ (講談社文庫) Kindle版
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言語日本語
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出版社講談社
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発売日1999/3/15
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ファイルサイズ1085 KB
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
同僚の誘いで低温度実験室を訪ねた犀川助教授とお嬢様学生の西之園萌絵。だがその夜、衆人環視かつ密室状態の実験室の中で、男女二名の大学院生が死体となって発見された。被害者は、そして犯人は、どうやって中に入ったのか!?人気の師弟コンビが事件を推理し真相に迫るが…。究極の森ミステリィ第2弾。
--このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。
内容(「MARC」データベースより)
衆人環視の実験室の中で、男女二名の院生が死体となって発見された。完全密室の中に、殺人者はどうやって侵入し、どうやって脱出したのか。研究者たちの純粋論理が導き出した真実は何を意味するのか。
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
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著者について
1957年愛知県生まれ。現在、国立某大学の工学部助教授。
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
登録情報
- ASIN : B009GXMFFU
- 出版社 : 講談社 (1999/3/15)
- 発売日 : 1999/3/15
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 1085 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 422ページ
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- - 27位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (Kindleストア)
- - 105位日本文学
- - 126位講談社文庫
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
5つ星のうち4.0
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年1月17日に日本でレビュー済み
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Amazonで購入
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2015年9月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Fを読んですぐにこの作品を読みました。
犯人の動機は相変わらずかなり適当ですけどトリックの緻密さは完璧ですね。
トリックがわかったと言う人がいますが私はまるでわかりませんでした。
それにしても最後の全員を集めての犯人あては見事ですね。明かされるトリックの
論理的なこと。感情や疑問が挟まる余地がない。凄いですね。
逆に言えばそこがこの作者の欠点ではないでしょうか?つけいる隙がない女性を
男性は好んでいません。完璧なトリックも他人と語るべきものが何もない。つまり
娯楽としては欠点とも言えますね。やはりせめて狂言回しである女の子は普通のぼんくらの
女の子にしておくべきだなと思いました。
密室を解きたい。と言う方には最高の作品だろうと思います。作品に深みはありませんが
それはヒロインと犯人に作り込みがされていない為です。トリックには関係ないです。
それにしてもFでもでましたが殺人現場の前に必ず防犯カメラを設置する
設定にしてますね。現代の密室ミステリーの基本条件なんでしょうね。
犯人の動機は相変わらずかなり適当ですけどトリックの緻密さは完璧ですね。
トリックがわかったと言う人がいますが私はまるでわかりませんでした。
それにしても最後の全員を集めての犯人あては見事ですね。明かされるトリックの
論理的なこと。感情や疑問が挟まる余地がない。凄いですね。
逆に言えばそこがこの作者の欠点ではないでしょうか?つけいる隙がない女性を
男性は好んでいません。完璧なトリックも他人と語るべきものが何もない。つまり
娯楽としては欠点とも言えますね。やはりせめて狂言回しである女の子は普通のぼんくらの
女の子にしておくべきだなと思いました。
密室を解きたい。と言う方には最高の作品だろうと思います。作品に深みはありませんが
それはヒロインと犯人に作り込みがされていない為です。トリックには関係ないです。
それにしてもFでもでましたが殺人現場の前に必ず防犯カメラを設置する
設定にしてますね。現代の密室ミステリーの基本条件なんでしょうね。
2011年7月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
前作(出版順でいう、「すべてがFになる」)と比べて云々、というレビューが目立ち、
それが本作があまり高評価でない要因になっているように見受けられます。
はたして、前作と比べて本作は見劣りするのか?
本作もやはり理系理系していています。
例として、中盤、手に汗握るスリリングなシーン(萌絵ちゃんが・・・!)が展開されますが、
ここでの構成要素に、パソコンにあまり馴染みがない方には分かりにくい、
しかし当時を知る人には、おぉっ!?と思えるようなネタがあります。
また、今回は舞台そのものがおおよそ理系という物質で構成されている、
と言っても過言ではありません。
当然、それだけで理系小説?くらだらない・・・なんて言わせない面白さがあります。
今回は前作のような、敢えて言うなら「森博嗣式推理小説」とは若干異なるかもしれません。
趣向性の違いとでも言いましょうか。
上記にも挙げましたとおり、サスペンスのような、
ドキドキハラハラせずにはいられない展開が見受けられます。
謎が謎を呼ぶ、不可解な現象が次々と起こる・・・というよりは、
物語りが進行する度に新しい発見あったり、予想だにしなかったピンチが迫り来る・・・、
という感覚を抱きました。
どうなってしまうのか? 大丈夫なのか?
不安と期待をない交ぜにした感情は、ページをめくる指を止めさせてくれません。
ですがそこは森博嗣、数学の解を証明するように、
きちっと話しは進んでいき、謎をすぱっと解明していきます。
前作は本当に先を予想させない未曾有の推理小説でしたが、
なら本作が霞むかというと全くそんなことはなく、
悲しみと憎しみに囚われたピュアな親子愛の行方を織り交ぜつつ、
前作同様、読み手をぐいぐい引き込む大変面白いミステリーを描いたように思います。
方向に多少の違いはあれど、前作で森博嗣氏が好きになった方なら、
私は今作も何の迷いもなくお勧めできる一冊だと思います。
新しい登場人物と、犀川先生&萌絵ちゃんの関係の変化?だって楽しめるのですから。
それが本作があまり高評価でない要因になっているように見受けられます。
はたして、前作と比べて本作は見劣りするのか?
本作もやはり理系理系していています。
例として、中盤、手に汗握るスリリングなシーン(萌絵ちゃんが・・・!)が展開されますが、
ここでの構成要素に、パソコンにあまり馴染みがない方には分かりにくい、
しかし当時を知る人には、おぉっ!?と思えるようなネタがあります。
また、今回は舞台そのものがおおよそ理系という物質で構成されている、
と言っても過言ではありません。
当然、それだけで理系小説?くらだらない・・・なんて言わせない面白さがあります。
今回は前作のような、敢えて言うなら「森博嗣式推理小説」とは若干異なるかもしれません。
趣向性の違いとでも言いましょうか。
上記にも挙げましたとおり、サスペンスのような、
ドキドキハラハラせずにはいられない展開が見受けられます。
謎が謎を呼ぶ、不可解な現象が次々と起こる・・・というよりは、
物語りが進行する度に新しい発見あったり、予想だにしなかったピンチが迫り来る・・・、
という感覚を抱きました。
どうなってしまうのか? 大丈夫なのか?
不安と期待をない交ぜにした感情は、ページをめくる指を止めさせてくれません。
ですがそこは森博嗣、数学の解を証明するように、
きちっと話しは進んでいき、謎をすぱっと解明していきます。
前作は本当に先を予想させない未曾有の推理小説でしたが、
なら本作が霞むかというと全くそんなことはなく、
悲しみと憎しみに囚われたピュアな親子愛の行方を織り交ぜつつ、
前作同様、読み手をぐいぐい引き込む大変面白いミステリーを描いたように思います。
方向に多少の違いはあれど、前作で森博嗣氏が好きになった方なら、
私は今作も何の迷いもなくお勧めできる一冊だと思います。
新しい登場人物と、犀川先生&萌絵ちゃんの関係の変化?だって楽しめるのですから。
他の国からのトップレビュー

Eugenia
5つ星のうち5.0
Perfecto
2019年4月28日にスペインでレビュー済みAmazonで購入
Me ha encantado la rapidez del envió y la calidad del producto