記者による綿密な取材によって明らかとなったウィキリークスの全貌を著した本です。アサンジのハッカーとしての生い立ち、ウィキリークスの情報取得方法からはウィキリークスが正義の組織とも言い切れないことがわかってきます。
また、非常に興味深かったのがネットメディアの限界についての記述です。どんなに重要なスクープ情報をネットメディアが得たとしても、検証する人と金が無ければ宝の持ち腐れとなってしまいます。また、無加工の情報を流すのが当初の理念だったはずなのに、加工しない情報は誰にも見てもらえないというジレンマについても触れられています。ネットメディアと既存メディアの関係について考える上でも重要書籍です。
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全貌ウィキリークス 単行本(ソフトカバー) – 2011/2/10
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正義のジャーナリズムか?
史上最悪の情報テロか?
アサンジの報道パートナーとして活動した
独『シュピーゲル』トップ記者による、決定版内幕ドキュメント!
門外不出のイラク戦争日誌や外交公電など、
各国政府のトップシークレットを
次々と暴露する、前代未聞の
内部告発組織「ウィキリークス」。
以前からこの組織を取材し、
創設者ジュリアン・アサンジの
信頼を勝ち取ったのが本書の著者、
ドイツ「シュピーゲル」誌の
トップ記者である。
密着取材を許され、ウィキリークスの
メディア・パートナーとして
活動を共にする2人。
その過程で、彼らはこの組織の
「偉業」だけでなく、
謎に包まれたシステムの意外な脆さ、
アサンジがひた隠す数々の「汚点」、
そして現代ジャーナリズムが抱える
ジレンマをも浮き彫りにしていく――。
いま世界でもっとも注目される組織の
すべてに迫る、決定版ドキュメント。
本文より
アサンジは大股の軽やかな足どりで駆けこんでくると、すぐにバックパックから
300ユーロの黒いEeePCを取りだした。天板にはさまざまなネット団体のステッカー
が貼ってあるが、どれも擦りきれている。ほどなくこの小型ノートパソコンは稼動
状態となり、アサンジは小さなキーボードを叩きだす。
そんなふうにしてそれからの数週間、私たちシュピーゲル誌とガーディアン紙の仲
間は、間近で眺めることになったのだった――人なつこくて協力的なアサンジとい
う人間を。高度に集中した、ほとんど偏執的なまでのその仕事ぶりを。(……)
史上最悪の情報テロか?
アサンジの報道パートナーとして活動した
独『シュピーゲル』トップ記者による、決定版内幕ドキュメント!
門外不出のイラク戦争日誌や外交公電など、
各国政府のトップシークレットを
次々と暴露する、前代未聞の
内部告発組織「ウィキリークス」。
以前からこの組織を取材し、
創設者ジュリアン・アサンジの
信頼を勝ち取ったのが本書の著者、
ドイツ「シュピーゲル」誌の
トップ記者である。
密着取材を許され、ウィキリークスの
メディア・パートナーとして
活動を共にする2人。
その過程で、彼らはこの組織の
「偉業」だけでなく、
謎に包まれたシステムの意外な脆さ、
アサンジがひた隠す数々の「汚点」、
そして現代ジャーナリズムが抱える
ジレンマをも浮き彫りにしていく――。
いま世界でもっとも注目される組織の
すべてに迫る、決定版ドキュメント。
本文より
アサンジは大股の軽やかな足どりで駆けこんでくると、すぐにバックパックから
300ユーロの黒いEeePCを取りだした。天板にはさまざまなネット団体のステッカー
が貼ってあるが、どれも擦りきれている。ほどなくこの小型ノートパソコンは稼動
状態となり、アサンジは小さなキーボードを叩きだす。
そんなふうにしてそれからの数週間、私たちシュピーゲル誌とガーディアン紙の仲
間は、間近で眺めることになったのだった――人なつこくて協力的なアサンジとい
う人間を。高度に集中した、ほとんど偏執的なまでのその仕事ぶりを。(……)
- ISBN-104152091975
- ISBN-13978-4152091970
- 出版社早川書房
- 発売日2011/2/10
- 言語日本語
- 本の長さ416ページ
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
門外不出の戦争日誌や外交公電など、各国政府のトップシークレットを次々と暴露する、前代未聞の内部告発組織ウィキリークス。本書の著者2人は、以前からこの組織を取材し、創設者ジュリアン・アサンジの信頼を勝ち取った、独「シュピーゲル」誌のトップ記者である。密着取材を許され、ウィキリークスのメディア・パートナーとして活動を共にする2人。彼らはこの組織の「偉業」だけでなく、謎に包まれたシステムの意外な脆さ、そしてアサンジがひた隠す数々の汚点をも浮き彫りにしていく―。いま世界でもっとも注目される組織のすべてに迫る、決定版ドキュメント。
著者について
マルセル・ローゼンバッハ(Marcel Rosenbach)
ヨーロッパ最大の発行部数を誇るドイツのニュース週刊誌「シュピーゲル」記者。
1972年ドイツ・コブレンツ生まれ。ハンブルク大学で政治学およびジャーナリズム論を学んだ後、「ベルリナー・ツァイトゥング」紙記者等を経て、2001年より現職。コンピュータ関連および情報セキュリティ問題のエキスパートとして数多くの記事を執筆するほか、書評や講義も精力的にこなす。ドイツ連邦司法省の諮問委員も務める。
ホルガー・シュタルク(Holger Stark)
「シュピーゲル」誌ドイツ国内編集局長。
1970年ドイツ・ベルリン生まれ。ベルリン自由大学にて政治学を学び、「ベルリナー・ツァイトゥング」紙および「ターゲスシュピーゲル」紙記者を経て現職。1990年代より、ベルリンを拠点とする世界最大のハッカー組織「カオス・コンピュータ・クラブ」の取材で知られるほか、情報セキュリティおよびシークレット・サービスの報道に長年携わる。著作に、ドイツの知的財産権に関する『Rechtsschreiber』がある。
ヨーロッパ最大の発行部数を誇るドイツのニュース週刊誌「シュピーゲル」記者。
1972年ドイツ・コブレンツ生まれ。ハンブルク大学で政治学およびジャーナリズム論を学んだ後、「ベルリナー・ツァイトゥング」紙記者等を経て、2001年より現職。コンピュータ関連および情報セキュリティ問題のエキスパートとして数多くの記事を執筆するほか、書評や講義も精力的にこなす。ドイツ連邦司法省の諮問委員も務める。
ホルガー・シュタルク(Holger Stark)
「シュピーゲル」誌ドイツ国内編集局長。
1970年ドイツ・ベルリン生まれ。ベルリン自由大学にて政治学を学び、「ベルリナー・ツァイトゥング」紙および「ターゲスシュピーゲル」紙記者を経て現職。1990年代より、ベルリンを拠点とする世界最大のハッカー組織「カオス・コンピュータ・クラブ」の取材で知られるほか、情報セキュリティおよびシークレット・サービスの報道に長年携わる。著作に、ドイツの知的財産権に関する『Rechtsschreiber』がある。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ローゼンバッハ,マルセル
ヨーロッパ最大の発行部数を誇るドイツのニュース週刊誌「シュピーゲル」記者。1972年ドイツ・コブレンツ生まれ。ハンブルク大学で政治学およびジャーナリズム論を学んだ後、「ベルリナー・ツァイトゥング」紙記者等を経て、2001年より現職。コンピュータ関連および情報セキュリティ問題のエキスパートとして数多くの記事を執筆するほか、書評や講義も精力的にこなす。ドイツ連邦司法省の諮問委員も務める
シュタルク,ホルガー
「シュピーゲル」誌ドイツ国内編集局長。1970年ドイツ・ベルリン生まれ。ベルリン自由大学にて政治学を学び、「ベルリナー・ツァイトゥング」紙および「ターゲスシュピーゲル」紙記者を経て現職。1990年代より、ベルリンを拠点とする世界最大のハッカー組織「カオス・コンピュータ・クラブ」の取材で知られるほか、情報セキュリティおよびシークレット・サービスの報道に長年携わる
赤坂/桃子
独語・英語翻訳者。1955年生まれ。上智大学文学部ドイツ文学科および慶應義塾大学文学部卒業
猪股/和夫
1954年生まれ。静岡大学卒業(ドイツ文学専攻)後、「小学館独和大辞典」の校正業務に従事。校正スタッフのチーフを務める。現在は出版社校閲部勤務のかたわら、独語翻訳を手がける
福原/美穂子
独語翻訳家。1973年生まれ。学習院大学大学院博士後期課程単位取得修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ヨーロッパ最大の発行部数を誇るドイツのニュース週刊誌「シュピーゲル」記者。1972年ドイツ・コブレンツ生まれ。ハンブルク大学で政治学およびジャーナリズム論を学んだ後、「ベルリナー・ツァイトゥング」紙記者等を経て、2001年より現職。コンピュータ関連および情報セキュリティ問題のエキスパートとして数多くの記事を執筆するほか、書評や講義も精力的にこなす。ドイツ連邦司法省の諮問委員も務める
シュタルク,ホルガー
「シュピーゲル」誌ドイツ国内編集局長。1970年ドイツ・ベルリン生まれ。ベルリン自由大学にて政治学を学び、「ベルリナー・ツァイトゥング」紙および「ターゲスシュピーゲル」紙記者を経て現職。1990年代より、ベルリンを拠点とする世界最大のハッカー組織「カオス・コンピュータ・クラブ」の取材で知られるほか、情報セキュリティおよびシークレット・サービスの報道に長年携わる
赤坂/桃子
独語・英語翻訳者。1955年生まれ。上智大学文学部ドイツ文学科および慶應義塾大学文学部卒業
猪股/和夫
1954年生まれ。静岡大学卒業(ドイツ文学専攻)後、「小学館独和大辞典」の校正業務に従事。校正スタッフのチーフを務める。現在は出版社校閲部勤務のかたわら、独語翻訳を手がける
福原/美穂子
独語翻訳家。1973年生まれ。学習院大学大学院博士後期課程単位取得修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2011/2/10)
- 発売日 : 2011/2/10
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 416ページ
- ISBN-10 : 4152091975
- ISBN-13 : 978-4152091970
- Amazon 売れ筋ランキング: - 729,514位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 486位情報社会
- カスタマーレビュー:
著者について
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年2月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ドイツ「シュピーゲル」誌の記者二人によるウィキリークス本。基本的に、(1)ジュリアン・アサンジの伝記、(2)ウィキリークスの創設から現在までの経緯、(3)ウィキリークスとジャーナリズムの関係をめぐる論考、の3つのパートからなっている。どのパートも非常にクオリティが高い。(1)はアサンジの子供時代から、両親の問題、ハッカー活動の細かいディティールにまで踏み込んでおり、読み応えがある。(2)もアサンジとの長期にわたる関係からしっかりした取材に基づいて書かれた印象。急づくりの新書とは情報量が桁違いだった。(1)(2)とも物語形式で、まるでサスペンスでも読むように一気に楽しめ、学べる。ただ、(3)こそが、おそらくウィキリークス問題をめぐる一番重要なポイントかも知れない。著者の論考をここで挙げることはしないが、ウィキリークスが既存のメディアにどれだけの影響を与えるかで、今後の世界の有り様が決まってくるのかもしれない。日本のメディアはぜひこの事件から何かを学んで欲しい。
2011年10月15日に日本でレビュー済み
著者ら2人は、独「シュピーゲル」誌の記者。
ウィキリークス創設者 ジュリアン・アサンジ。
彼の行為は、国家の敵・人民の味方なのか、はたまた、組織の味方・対象者の敵なのか…
判断は分かれる所であろう。
本書によると、ウィキリークスとは、機密文書など秘密とされてきた資料を、
内部告発者の代理として公開する「仕組み」と解釈してよいと思われます。
この“仕組み・組織”を生み出し、多数の協力者と運営していたのが、アサンジです。
本書では、彼の生い立ちからはじまり、ハッカー青年を経て、ウィキリークスの源泉となる活動までを、まず紹介しています。
その後、一躍「ウィキリークス」を有名にした一連の事例を、順番に取り上げます。
「コラテラル・マーダー」によって米国を刺激。
「アフガニスタンとイラクの戦争の報告」で、更に米国政府を挑発。
そして、「外交文書の公開」によって、公式に「米国家の敵」として認識されるに至ります。
ウィキリークスの活動は、対米国に限って行われているのではありませんが、
アサンジにとっては、世界最大の組織と認めた上での挑戦状なのかと思われます。
米国政府という強大な組織に、大きな打撃を与えたからには、その反動もただでは済まない。
それを、アサンジはしっかりと予測していました。
「ウィキリークスがこの公開の衝撃に持ちこたえるよう、我々には計画が必要だ」
彼の言葉です。
事実、その後あらゆる方面からの圧力が「ウィキリークス」に及びます。
アクセスを阻止するサイバー包囲網、資金源を封鎖する口座凍結 等。
しかし反撃も繰り広げます。
そこはハッカー出身のアサンジ、支持者も交えたインターネット内の情報戦争は、泥沼の様相を展開しました。
結局最期は、アサンジの曖昧な容疑による逮捕。
これにより、ひとつの幕は閉じられる形になったようです…
終章で著者らは、権力・メディア・ウィキリークスの様な内部告発などの、
バランスやあり方についての考察で本書を締めくくります。
アサンジにより、告発・リークといった「仕組み」が成立し、
今後も「ウィキリークス」のようなサイトは現れるであろうと予測します。
そして実際、ネット内には、種々の「リークサイト」が出現しているそうです。
ウィキリークス創設者 ジュリアン・アサンジ。
彼の行為は、国家の敵・人民の味方なのか、はたまた、組織の味方・対象者の敵なのか…
判断は分かれる所であろう。
本書によると、ウィキリークスとは、機密文書など秘密とされてきた資料を、
内部告発者の代理として公開する「仕組み」と解釈してよいと思われます。
この“仕組み・組織”を生み出し、多数の協力者と運営していたのが、アサンジです。
本書では、彼の生い立ちからはじまり、ハッカー青年を経て、ウィキリークスの源泉となる活動までを、まず紹介しています。
その後、一躍「ウィキリークス」を有名にした一連の事例を、順番に取り上げます。
「コラテラル・マーダー」によって米国を刺激。
「アフガニスタンとイラクの戦争の報告」で、更に米国政府を挑発。
そして、「外交文書の公開」によって、公式に「米国家の敵」として認識されるに至ります。
ウィキリークスの活動は、対米国に限って行われているのではありませんが、
アサンジにとっては、世界最大の組織と認めた上での挑戦状なのかと思われます。
米国政府という強大な組織に、大きな打撃を与えたからには、その反動もただでは済まない。
それを、アサンジはしっかりと予測していました。
「ウィキリークスがこの公開の衝撃に持ちこたえるよう、我々には計画が必要だ」
彼の言葉です。
事実、その後あらゆる方面からの圧力が「ウィキリークス」に及びます。
アクセスを阻止するサイバー包囲網、資金源を封鎖する口座凍結 等。
しかし反撃も繰り広げます。
そこはハッカー出身のアサンジ、支持者も交えたインターネット内の情報戦争は、泥沼の様相を展開しました。
結局最期は、アサンジの曖昧な容疑による逮捕。
これにより、ひとつの幕は閉じられる形になったようです…
終章で著者らは、権力・メディア・ウィキリークスの様な内部告発などの、
バランスやあり方についての考察で本書を締めくくります。
アサンジにより、告発・リークといった「仕組み」が成立し、
今後も「ウィキリークス」のようなサイトは現れるであろうと予測します。
そして実際、ネット内には、種々の「リークサイト」が出現しているそうです。
2011年2月11日に日本でレビュー済み
ウィキリークスのメディアパートナーとして活動をともにするドイツ「シュピーゲル」誌のトップ記者によるドキュメント本。ジュリアン・アサンジの信頼を勝ち取り、密着取材を許可されて描かれた内容は、明らかに他のウィキリークス本と比べ距離感が近く、非常にダイナミックである。
◆本書の目次
弟一章:「国家の敵」ウィキリークス
第二章:ジュリアン・アサンジンとは誰か
第三章:ウィキリークス誕生
第四章:「コラテル・マーダー」ビデオの公開、マニング上等兵の背信
第五章:大手メディアとの協働、アフガン戦争記録のリーク
第六章:内部崩壊の危機、イラク戦争日誌四〇万件公開の衝撃
第七章:世界が震えたアメリカ外交公電流出
第八章:包囲されたウィキリークス
第九章:ウィキリークスの未来、世界の未来
マーク=ザッカ―バーグがFacebookを生み出した年から遅れること2年、2006年に開設されたウィキリークスは、評判経済におけるもう一人の主人公である。透明な社会を指向する彼らの行為は、その類まれな技術力で情報の共有を促進し、国家間のソーシャルグラフに大きな影響を与えてきた。
たびたび投げかけられる、ウィキリークスはジャーナリズムか、情報テロかという問いかけは、ジュリアン・アサンジという一人の男が放つ言動の二面性によるところが大きい。
◆情報テロ寄りの発言
・「大物たちのもくろみを台なしにするのが大好きなんだ。こんな面白い仕事はないよ。」
・「我々は人類の天空に新しい星を輝かそうとしています。」
・「ちょっとひと騒ぎおこそうじゃないか。」
・「僕はこの組織のハートであり魂なんだ。創設者でスポークスマンで、最初のプログラマーで主宰者で、出資者で、残り全部。君がそれを問題だというんなら、失せろ。」
・「CNNは恥を知れと言いたい、ラリー、あんたもだ!」
・「僕の結論は、国際メディアをとりまく状況がどれも悪く、ゆがんでいるから、メディアがないほうがましなくらいだ、ということだ。」
◆ジャーナリズム寄りの発言
・「ウィキリークスはすべての人の友と見られなければならない。なぜなら我々はすべてのに人の個人に、それまで存在しなかった道を発見できるように、我々の知識を提供しようとしているからだ。」
・「コンテンツはそれ自身が語るのであり、説明を必要としない。誰もが検討し分析できるように、開放しなければならない。勝利、自由、真実。」
・「おそらく正義の戦争とやらを始めるよりも、まったく参戦しないほうが、多くの人命を救えるだろう。」
・「戦争の悲惨さと日常化している残忍さへ強い光を当て、僕らの戦争を見る目を変えるだけでなく、現代のすべての戦争を見る目も変えるだろう。」
・「公表は透明性を高め、その透明性がよりより社会へとつながっていく。チェック機能がうまく働けばそれだけ腐敗が避けられ、民主主義は強固になる」
この二面性は数奇な生い立ちによって形成された彼自身の性格によるところも大きいが、意図的にそのように振舞っているようにも思える。つまり、彼は自分自身に色がつくのを恐れているのだ。自分を理解されたくないし、縛られたくもない。政治的にあらゆる傾向を持つ内部告発者に開かれている存在であるために、そして得体の知れなさで注目を引き、リークの影響をさらに大きくするために。
本書はジュリアン・アサンジの、こんな台詞で幕を閉じる。「組織としてのウィキリークスは、非常に安定している。僕たちはそれほど簡単には排除されないよ。でも、ぼく自身自分から仲間はずれになりたがる性格なんだ。これが僕たちの最大の問題だよ」。情報の機密を公開することで、世の中を動かしてきたウィキリークス。その影響で彼らの存在自体も脚光を浴びていくことは、ウィキリークス内部の情報もリークされつつあることを意味する。そしてそれは、ジュリアン・アサンジのさらなる変節を生み出していくだろう。ある意味我々は、勝者なき時代の中へと、突入しているのではないだろうか。
◆本書の目次
弟一章:「国家の敵」ウィキリークス
第二章:ジュリアン・アサンジンとは誰か
第三章:ウィキリークス誕生
第四章:「コラテル・マーダー」ビデオの公開、マニング上等兵の背信
第五章:大手メディアとの協働、アフガン戦争記録のリーク
第六章:内部崩壊の危機、イラク戦争日誌四〇万件公開の衝撃
第七章:世界が震えたアメリカ外交公電流出
第八章:包囲されたウィキリークス
第九章:ウィキリークスの未来、世界の未来
マーク=ザッカ―バーグがFacebookを生み出した年から遅れること2年、2006年に開設されたウィキリークスは、評判経済におけるもう一人の主人公である。透明な社会を指向する彼らの行為は、その類まれな技術力で情報の共有を促進し、国家間のソーシャルグラフに大きな影響を与えてきた。
たびたび投げかけられる、ウィキリークスはジャーナリズムか、情報テロかという問いかけは、ジュリアン・アサンジという一人の男が放つ言動の二面性によるところが大きい。
◆情報テロ寄りの発言
・「大物たちのもくろみを台なしにするのが大好きなんだ。こんな面白い仕事はないよ。」
・「我々は人類の天空に新しい星を輝かそうとしています。」
・「ちょっとひと騒ぎおこそうじゃないか。」
・「僕はこの組織のハートであり魂なんだ。創設者でスポークスマンで、最初のプログラマーで主宰者で、出資者で、残り全部。君がそれを問題だというんなら、失せろ。」
・「CNNは恥を知れと言いたい、ラリー、あんたもだ!」
・「僕の結論は、国際メディアをとりまく状況がどれも悪く、ゆがんでいるから、メディアがないほうがましなくらいだ、ということだ。」
◆ジャーナリズム寄りの発言
・「ウィキリークスはすべての人の友と見られなければならない。なぜなら我々はすべてのに人の個人に、それまで存在しなかった道を発見できるように、我々の知識を提供しようとしているからだ。」
・「コンテンツはそれ自身が語るのであり、説明を必要としない。誰もが検討し分析できるように、開放しなければならない。勝利、自由、真実。」
・「おそらく正義の戦争とやらを始めるよりも、まったく参戦しないほうが、多くの人命を救えるだろう。」
・「戦争の悲惨さと日常化している残忍さへ強い光を当て、僕らの戦争を見る目を変えるだけでなく、現代のすべての戦争を見る目も変えるだろう。」
・「公表は透明性を高め、その透明性がよりより社会へとつながっていく。チェック機能がうまく働けばそれだけ腐敗が避けられ、民主主義は強固になる」
この二面性は数奇な生い立ちによって形成された彼自身の性格によるところも大きいが、意図的にそのように振舞っているようにも思える。つまり、彼は自分自身に色がつくのを恐れているのだ。自分を理解されたくないし、縛られたくもない。政治的にあらゆる傾向を持つ内部告発者に開かれている存在であるために、そして得体の知れなさで注目を引き、リークの影響をさらに大きくするために。
本書はジュリアン・アサンジの、こんな台詞で幕を閉じる。「組織としてのウィキリークスは、非常に安定している。僕たちはそれほど簡単には排除されないよ。でも、ぼく自身自分から仲間はずれになりたがる性格なんだ。これが僕たちの最大の問題だよ」。情報の機密を公開することで、世の中を動かしてきたウィキリークス。その影響で彼らの存在自体も脚光を浴びていくことは、ウィキリークス内部の情報もリークされつつあることを意味する。そしてそれは、ジュリアン・アサンジのさらなる変節を生み出していくだろう。ある意味我々は、勝者なき時代の中へと、突入しているのではないだろうか。
ベスト1000レビュアー
ヨーロッパ最大の発行部数を誇るドイツのニュース週刊誌「シュピーゲル」記者らによる、2010年:米国外交公文書暴露までの記録。わかりやすく思わず読んでしまいます。「公開を希望する人から送られた情報は、信憑性チェックをクリアすれば、すべて公開」というウィキリークス。バグダッドでロイター記者を米軍ヘリが撃った動画も覚えておられる方は多いでしょう。内部告発したマニング氏が動画公開の効果を自慢してしまって捕まった様子や、アサンジ氏がスウェーデンの強姦容疑でインターポールから指名手配される原因となった様子も、なるほどと納得できるようにわかりやすく書かれています。「米国のヒラリー・クリントン国務長官が『国連をスパイせよ』と在外大使館に指示した以上、米国はウィキリークスを非難できない」という著者主張もなるほどです。国家というのものは秘密が無くなれば維持できないというのは、免疫システムに共通する本質なのかもしれません。
ウィキリークスは、スノーデン氏の香港脱出の時も名を聞きましたし、今も活動しているようです。権力と癒着しがちなマス・メディアに風穴を開けたその活動、歴史に残るものだと思います。
ウィキリークスは、スノーデン氏の香港脱出の時も名を聞きましたし、今も活動しているようです。権力と癒着しがちなマス・メディアに風穴を開けたその活動、歴史に残るものだと思います。
2011年2月22日に日本でレビュー済み
私はウィキリークスについて、
ほとんど何も知らない状態で読んだんですが
非常に面白かったです!
一見簡単な一つの『告発』サイトだと思っていたウィキリークスが、
実は天才ハッカーたちの集まりで形成されていただこと。
そして、そのウィキリークスがどこからどのように潤沢な情報を得ていたのか?
非常に興味をそそられる内容が書かれています。
(実は中国政府のハッカーからハッキングして・・・)
そして、創始者のアサンジの、
ドラマチックなくらい不幸な生い立ち・天才的なハッカーとしてのセンス・政治に関心がある意外なもろさについても書かれています。
内容は濃い上に、非常にボリュームも盛りだくさん。
最近増えた薄い内容の本と比べたら、
1890円でも文句のつけようのない内容です。
ネットに興味がない人もある人も、
文句無しに買いの一冊です!
ほとんど何も知らない状態で読んだんですが
非常に面白かったです!
一見簡単な一つの『告発』サイトだと思っていたウィキリークスが、
実は天才ハッカーたちの集まりで形成されていただこと。
そして、そのウィキリークスがどこからどのように潤沢な情報を得ていたのか?
非常に興味をそそられる内容が書かれています。
(実は中国政府のハッカーからハッキングして・・・)
そして、創始者のアサンジの、
ドラマチックなくらい不幸な生い立ち・天才的なハッカーとしてのセンス・政治に関心がある意外なもろさについても書かれています。
内容は濃い上に、非常にボリュームも盛りだくさん。
最近増えた薄い内容の本と比べたら、
1890円でも文句のつけようのない内容です。
ネットに興味がない人もある人も、
文句無しに買いの一冊です!







